初心者でもできる!ミラーレスで夜景を100倍キレイに撮る方法

   

この記事を読んでわかること
  • 夜景撮影に必要な物
  • 初心者でもキレイに撮れるシチュエーションごとの夜景の撮影方法
  • 上級者が実践する、より綺麗な夜景写真を撮るためのテクニック

夜の闇にキラキラと輝く夜景はいつ見ても綺麗ですよね。そんな綺麗な光景を残そうと、カメラを向けたことが誰しもあるのではないのでしょうか。

しかし、その場で持ち合わせていたスマートフォンやコンパクトデジタルカメラで撮影しようとしてもなかなかうまく撮れないものです。

ミラーレスカメラと正しい機材・知識があれば、目の前の光景を100倍美しく残すことができます。

スマートフォンで撮影したもの。ピントは合わず、小さな光は拾ってくれず、ブレまくり・・・ミラーレスなら、100倍上手く写真に残せます!

ミラーレスでの夜景撮影に必要なもの

 光の少ない夜景の撮影は、昼間の撮影とはまったく勝手が違ってきます。そこでまずは夜景撮影に必要な機材、持ち物について説明していきます。

 カメラ

当然ながらミラーレスカメラがなくては撮影は始まりません。ここではどんなミラーレスカメラが夜景撮影に向くのか、またどのような交換レンズが夜景撮影に向くのか説明していきたいと思います。

夜景撮影に向くミラーレスカメラの3つの条件

夜景写真では必然的に暗い部分が多く映ることになります。そのような写真ではよりノイズが少なく、明るい部分から暗い部分への自然なグラデーションが表現されているほど自然で美しい写りに見えます。

夜景撮影に向くミラーレスカメラの3つの条件
  • センサー・画像処理エンジンは新しいほど良い 
  • 画素数が大きすぎない 
  • 画像素子が大きいほど良い 
  1. センサー・画像処理エンジンは新しいほど良い
    ミラーレスの性能は常に進化を続けています。カメラに搭載されているセンサーや画像処理エンジンが新しいほど綺麗な写真が撮れるでしょう。
  2. 画素数が大きすぎない
    画素数が多いほど写真がきれいに撮れると思われがちですが、実際必ずしも画素数の大きさと写真のクオリティは比例するわけではありません。むしろ夜景撮影においては、画素が詰め込まれ過ぎているミラーレスだとノイズが目立ってしまう可能性があります。
  3. 画像素子が大きいほど良い
    搭載されているセンサーのがサイズ大きいほど画像素子の大きさにもゆとりができます。そのため一概には言えませんがセンサーサイズはマイクロフォーサーズよりAPS-C、APS-Cよりフルサイズの方が夜景写真は綺麗に撮ることができます。
フルサイズ とAPS-Cの違いとは?イメージセンサーを比較する9つのポイント

 夜景撮影を目的にミラーレスを選ぶ際は、これら3つの条件を踏まえてえらんでみるといいでしょう。

また、最近のミラーレスなどでは、夜景も十分撮れるくらい強力な手ぶれ補正機能を搭載しているモデルもあります。

手持ちで夜景撮影をすることも多い方は、手ぶれ補正機能もミラーレスカメラを選ぶ際のポイントにしてもいいですね。

 レンズ

レンズの活用でバリエーション豊富な夜景撮影

ミラーレスカメラの醍醐味である交換レンズ。夜景撮影においても、交換レンズを使いこなすことで様々な表現ができるようになります。夜景撮影におけるレンズの種類ごとの特性を説明していきます。

標準レンズ~見た光景を素直に表現

おそらくこのレンズが基本になると思います。見た光景をそのまま表現できる標準レンズは、夜景撮影には最適かもしれません。

目の前に広がる夜景をそのまま写真にできます

望遠レンズ~印象的な場面を切り取る

F値が大きくなってしまったりブレやすかったりと夜景撮影においては扱いづらい点がありますが、何かを主張して撮影したり、玉ボケを大きく写したりすることで印象的な夜景写真を撮ることができます。

15 秒  f/9 ISO100  150mm 夜景の印象的な部分だけを切り取ることができます。

広角レンズ~ダイナミックに夜景を取り入れる

被写体が小さく写りがちになってしまいますが、アングル次第ではダイナミックな写真を撮ることもできます。

またイルミネーションの会場など、その場の雰囲気を伝えるのにも向いています。

広がる夜景と夜空をダイナミックに取り入れることができました。

 単焦点レンズ~玉ボケでファンタジーな表現を

F値の低い単焦点レンズならば、ボケを大きく表現できます。とくに夜景写真では、点の光源を大きな玉ボケにすることができます。玉ボケを上手く利用すればとてもファンタジーな写真が撮れます。

奥には市街地の夜景が広がっています。手前の木のシルエットにピントを合わせることで無数の玉ボケが出現しています。


ざっくりとレンズの種類ごとに説明しましたが、どのレンズにおいても言えるのは「F値が低いほど表現の幅が広がる」ということです。低い値のF値からコントロールできればボケの量・大きさをコントロール出来ますし、手持ち撮影のハードルが下がります。

単焦点レンズとは?それは明るく使いやすいレンズの代名詞!

三脚

 暗い場所での撮影は手ぶれやノイズが引き起こされやすく、三脚が必須となります。三脚の必要性と選び方、忘れてしまった場合の代用法などを紹介します。

必須アイテム三脚の必要性

夜景写真も、手持ち撮影で撮れないことはありません。しかし、三脚を使うことでより確実に綺麗に夜景を撮影できます。ここでは三脚を使うメリットを記していきます

 

三脚を使うの良いところ

  • 写真がぶれない
  • シャッタースピードをコントロールできる
  • ノイズが少なくなる
  • F 値をコントロールできる

写真がブレない

これが一番のメリットといっても過言ではありません。しっかりと三脚にカメラを固定することで、失敗せずに、腰を据えた撮影ができます。

 シャッタースピードを自由にコントロールできる

写真のブレを気にしなくてもよいため、手持ちでの撮影よりずっとシャッタースピードを長くすることができます。これによってISOや絞り値の設定にも余裕ができるため、撮影の表現の幅が広がります。

シャッタースピードを理解することで、一眼レフで美しく・確実に写真を撮る!
 ノイズを出にくくさせられる

シャッタースピードを長くすることができることによって、その分ISOを下げることができ、ノイズのないハッキリとした写真が撮れます。

 F値を自由にコントロールできる

メリット③の理由と同じく、F値を自由に上げられるようになります。F値を上げることで、解像感のある写真や全体にピントの合った写真を撮影することができます。

  背景をぼかしたい人必見!絞り(F値)って何?脱初心者間違いなし!

どんな種類の三脚がおすすめ?

【三脚の種類と使い方、目的別オススメタイプ】

3ウェイ雲台(左)と自由雲台(右)

 三脚の雲台は大きく分けて、自由雲台と3ウェイ雲台の2種類があります。これら2種類の三脚の優劣は付けがたく、夜景撮影においてもどちらがいいとは一概には言えません。

そこで、それぞれの三脚のメリットやどのような撮影シーンに向くのかなどをざっくりと示していきます。

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自由雲台

素早く自由に構図を変えられるため、1か所に限らず様々なアングルの写真を撮りたい場合に向いています。

また、撮影するタイミングが重要な被写体の場合にも自由雲台が有効です。また、構造が小さいため3ウェイ雲台より携帯性に優れます。 

3ウェイ雲台

構図の微調整が可能なため、ある景色の構図を追い込んで撮影したい場合などに向いています。

確実な構図の決定とミラーレスの固定ができるため、夜景撮影にはどちらかというとこの3ウェイ雲台の方が適していると思います。

※三脚を使用する際は十分マナーに気を付けて撮影しましょう。撮影禁止の場所や人の往来が激しい場所での使用は控えましょう。

三脚を忘れてしまってもOK!3つの代用法

三脚を家に忘れてしまったり、持っていない場合にカメラを固定して撮影する方法を説明します

  1. 平らな場所に置く
    ベンチや机など、広くて丈夫そうな平らな面の上にカメラを置くことで固定する方法です。アングルに自由が利かず不便ですが、平らな面さえあればどこでもできます。カメラを起こしてしまわないよう十分注意しましょう。
  2. バッグや上着の上に載せる
    ①のような安定した場所に自分の身に着けているバッグや上着など柔らかいものを置き、その上にカメラを載せることで固定します。アングルに少し自由がありますが、置いた場所が揺れたり沈み込んだりすることでブレが起こる可能性があります。
  3. カメラを面に押し付ける
    3つのなかで一番ハードルの高い方法ですが・・・カメラを壁や木に押し付けることで固定します。確実ではないですし、カメラを傷つけてしまう恐れがあるのであまりお勧めはできません。三脚を持っていなくて、どうしても撮影したいものがあるときの最終手段としてご利用ください。

3レリーズ

これは三脚ほど重要ではないのですが、あると撮影が捗ります。

なぜレリーズがあると良いのか

カメラが三脚に固定されていても、直接シャッターボタンを押してしまうとそこで振動が伝わり、ブレが生じてしまいます。レリーズを使うことで振動を起こさずシャッターを切れます。

レリーズを使わない撮影方法

レリーズを使わない場合は、カメラのセルフタイマー機能を使用することでシャッターを切る際の振動を抑えられます。しかし、セルフタイマーの分のタイムロスが生じ、自分の好きなタイミングでの撮影が難しくなってしまいます。

あれば便利なもの

ヘッドライト

暗い場所での撮影で、手をふさがず手元を照らすのに便利です。他の撮影者がいる場合は迷惑にならないよう気を配りながら最小限の明るさ・時間の使用で止めましょう。予備バッテリー

夜間は冷え込むため消費電力が増え、バッテリーの減りが速まります。また、1枚あたりにかける撮影時間が長くなるため、予備のバッテリーを持っていくことをお勧めします。

 防寒具

秋から冬にかけて、夜景撮影の時間帯は冷え込みます。余裕をもって集中して撮影に励むためにも防寒対策が必要となります。特に手袋は必ず忘れないようにしましょう。カイロなんかもあると指先を温められて便利です。

ミラーレスで夜景を撮る時の設定

ピントの合わせ方や撮影モードについて説明します。これだけ覚えれば、あとはお気に入りの夜景の見えるスポットへ行くだけ!

AFでピントが合わないときはMFで合わせよう!

被写体が暗かったり、輪郭がはっきりしないときはオートフォーカスでピントが合わないことがあります。そのようなときはマニュアルフォーカスに設定し、自分でピントを合わせましょう。

マニュアルでのピントの合わせ方

フォーカス方式をMFに設定する

まず、カメラの設定をマニュアルフォーカスにします。レンズやカメラのボディにAFやMFと書かれたレバーやスイッチがあると思いますので、MFにセットします。ミラーレスや入門機などの場合は設定メニューから変更出来る場合も多いです。

②ライブビュー画面を開く

ミラーレスの場合はデフォルトで撮影画面が写っていますが、一眼レフの場合はライブビュー状態に設定しないと撮影画面が分かりません。夜景や星を撮影する際はライブビューが基本となるので、ライブビューでの操作はよく覚えておきましょう。

③ピントを合わせたい箇所を拡大する

ライブビューの拡大機能、またはレンズのズームでピントを合わせたい箇所や光源のある場所を拡大することでピントを正確に合わせやすくします。

④レンズのピントリングでピントを合わせる

レンズのピントリングを回し、ピントを合わせます。ピントを合わせたい箇所に点光源がある場合、ピントリングを回していってその光源が一番小さく写った所がピントが合った場所になります。

カメラの各モードを解説!状況に応じてカメラを使いこなそう!

2ステップで明るさとボケを簡単コントロール!A(絞り優先)モードでの撮影方法

AモードではF値を自由に変えられるため、玉ボケや写真の質感をコントロールできます。また、シャッタースピードやISOは自動で決まり、写真全体の明るさは露出補正で設定出来るため比較的操作が簡単です。

Aモードでの撮影手順は簡単に説明すると以下の2ステップのみです

撮影・表現したいものに適したF値に設定する

F値をコントロールすることによって得られる具体的な表現としては、

・F値を低くする→玉ボケを目立たせられる

・5.6〜8位のF値→解像感のある写真を撮れる

・10以上のF値→光条を出すことが出来る

などがあります。光条については後ほど説明します。

②露出補正で適切な明るさにする

ボタンやダイアルの操作で露出を補正し、好みの明るさに仕上げます。

写真の三大要素をコントロール。M(マニュアル)での撮影

 

ISO、絞り、シャッタースピードを自分で設定します。初心者には少しハードルが高く、思い通りの写真を撮れるようになるには少し時間を要するかも知れませんが、よりクオリティの高い写真を目指せます。

WB(ホワイトバランス)を変えて写真の印象を変えてみよう

ホワイトバランスは、光の色身を調整する機能です。本来は様々な光源の状況下で自然な色を出すための機能ですが、活用することで写真のイメージを大きく変えられます。 

  • 晴天

肉眼で見たのに近い自然な印象。見たままの景色を残したいときはこのモード。

  • 曇天

暖色が増され、柔らかい印象になります。

  • 日陰

「曇天」よりさらに暖色が強調され、ぬくもりを感じるような印象になります。

  • 電球

「日陰」とは対照的に、冷たく硬い印象が持たれます。寂れたような雰囲気を出すのにも適していますね。

 

  • 蛍光灯

紫がかったような色合いで、しっとりとした少し怪しいような雰囲気になります。

これら5枚の作例はすべてWB以外全く同じ設定で撮影してあるのですが、それぞれ全く違った印象に見えますね。ホワイトバランスを活用することで、その時ごとの印象や心情を夜景写真に表現してみてはいかがでしょうか。

ミラーレスで夜景撮影に行く前に

撮影に行く前に注意したいことや、行っておきたいことについて説明します

  • 準備は入念に

基本的なことです。SDカードを忘れていないか、バッテリーを充電し忘れ・入れ忘れていないかなどカメラのコンディションに関することから、撮影地の気温や天気に合った服装・装備をしているかなど撮影者自身に関する準備まで、入念にチェックを行いましょう。

  • 撮影地について把握しておこう

夜にいきなり初めての撮影地に向かおうとするのは、なかなか難しいことです。あらかじめ明るい時間帯に撮影地の環境を把握しておくとよいでしょう。それによって夜だけでは見つけられなかった発見があることもあります。

  • カメラの設定やレンズの交換をあらかじめ行っておく

夜景を目の前にしてから撮影設定を行うのではなく、あらかじめ自宅で目的の夜景を想定したレンズや設定に変えておくとよいでしょう。これによってシャッターチャンスが増えますし、撮影地で焦らずリラックスして撮影をスタートできます。

シチュエーション別 夜景の撮影方法!

パノラマ夜景

 

夜景と言われてほとんどの人がイメージするのはこのパノラマ夜景でしょう。王道の夜景写真、パノラマ夜景の撮影手順や技術について説明していきます。

①水平を出そう

広い風景でもあるパノラマ夜景では、写真に水平を求めることが重要となります。水平が守られていない写真は、違和感を与えてしまいがちになってしまします。

水平を出すためには、三脚を安定した地面に設置し、水準器を使うと良いでしょう。最近のカメラではモニターに水準器の機能を表示出来る便利なものも多いので活用すると良いでしょう。

②解放F値から数段以上絞って撮ろう

遠くにある夜景の光は、解放F値で撮影すると少し膨れてもやっとした点に写ってしまいます。F値を数段上げることで光源をよりはっきり写し、全体的にキリッとした写真になります。

③夜景だけでなく、目の前にあるものも写し込もう

パノラマ夜景のような広い風景を撮る時は、夜景そのものだけでなく手すりなどのその場の雰囲気が伝わるものを入れると良いでしょう。そうすることによって臨場感が増し、その場の雰囲気が伝わりやすい写真になります。

光跡夜景

30 秒 f/22 ISO200

光跡夜景は、道行く車のライトなどを長時間露光することで光を線にして写しこんだ夜景写真です。光跡夜景では様々な要素を計算したロケーション選びや撮影が必要となります。

①これが肝心。ロケーション選び

光跡夜景に適したロケーション選びでは

⒈夜景を写し込めるスポットであること

⒉一定の車の交通量があること

という2つの要素が肝心になります。

道のカーブしたところを写し込めるとランプが美しい曲線を描き、躍動感のある表現に出来ます。基本的に道路の脇や道路を上から見渡せる場所であれば撮影出来ますが、夜景と車のランプの動線が自分のイメージ通りの配置になるスポットを見つけるのはなかなか大変です。

日常生活の中でも光跡夜景撮影スポットをイメージして探してみると良いでしょう。

②撮影モードはM(マニュアル露出)かS(シャッター速度優先)がおすすめ

光跡夜景撮影では、露光時間(シャッター速度の長さ)が重要な要素となります。光の線を途切ら

せずに写しこませるために、だいたい10~20秒の長時間露光が必要なります。マニュアルでの撮影に慣れている方はマニュアルで、そうでない方はシャッター速度優先モードで露光時間と露出補正の設定すると良いでしょう。

③タイミングを見計らってシャッターを切る

車が写真の画角に入ってきて消えるまでの時間を把握し、タイミング良くシャッターを切りましょう。

例えば自分の決めた構図に車が入ってきて、構図外に出て行くまでの時間が7秒ほどだったとしたら、シャッター速度を10秒に設定し、構図の中に車が入り込む直前にシャッターを切る・・・といった具合です。

イルミネーション

 

無数の電球が織りなすカラフルで幻想的なイルミネーションは、玉ボケによる表現を活かすことでよりファンタジーな雰囲気を出すことができます。

①撮影モードはA(絞り優先)がおすすめ

イルミネーションにおける撮影では玉ボケの形や大きさをコントロールしやすいように、絞り優先モードで設定すると良いでしょう。F値を低くするほど玉ボケの形は正円に近く、大きさは大きくなります。

 

②幻想的な玉ボケで主役を引き立たせる

主役とする人物や物を決めてその前後にイルミネーションを配置することで、主役の魅力をかなり引き立てることができます。玉ボケを背景としてだけでなく、前景にも取り入れることでより幻想的な雰囲気を出せます。

ウォーターフロント夜景

 

ウォーターフロント夜景では、街明かりや街灯が水面に煌びやかに反射した夜景を撮ることができます。シャッタースピードの調節で水面に反射したやわらかな光と街の夜景のコントラストを美しく表現できます。

①撮影モードはS(シャッター速度優先)がおすすめ

水面の波の表現をシャッター速度の長さによってコントロールするため、シャッター速度優先モードで撮影すると良いでしょう。

②シャッター速度で水面の表情をコントロール

波や流れのある水面に反射した光を撮影するとき、シャッター速度を長くすればするほど、水面の様子は穏やかに表現できます。逆に短くすると、波が描く水面の明暗がそのまま描写され、少し荒れた水面の表現になります。

 ミラーレスの夜景撮影テクニック応用編

夜景撮影の表現の幅をもっと広げることのできる、裏ワザ的テクニックを紹介します。

光条を出してみよう

F値は22で撮影

光条とは、レンズの絞りの角から溢れた光が放射状に写りこんだもののことをいいます。効果的に配置することで写真のアクセントにもなります。

 ①撮影モードはA(絞り優先)がおすすめ

F値を調整することで光条の大きさや形をコントロールするため、撮影モードは絞り優先がよいでしょう。

 ②F8以降で光条が目立つ

レンズごとに構造が異なるため一概には言えないですが、だいたいF8以降のF値で光条が目立つようになります。

 ③絞り過ぎには注意

F22あたりまで絞り込むことでクロスフィルターを用いたかのような光条を作り出せる場合もありますが、回折現象による解像度の劣化が起こるので絞り過ぎには気を付けましょう。

 星と一緒に夜景を写そう

地上にきらめく夜景と満天の夜空を一緒に写せたら素敵ですよね。そんな写真が撮れる条件と方法について説明します。

 

①光害を避けて、空気の澄んだスポットで撮影しよう

都市部のような明るい市街地に近い地域の夜空は、大気中の塵などが光を乱反射し夜空を明るくしてしまっています。空気の澄んだ標高の高い場所や街から遠く離れた場所での撮影が向いています。好条件の撮影地でも街灯などの強い光源の近くは避けて撮影しましょう。

遠くから見た街明かり。空が明るくなってしまっています。

②露出のバランスが重要

星の光よりも、夜景の光の方がずっと明るい光を放っています。一枚の写真の中で星と夜景の明るさのバランスを整えることはなかなか難しいです。

星を優先して撮影すると夜景が白飛びしてしまいますし、夜景を優先すると星がほとんど写らなくなってしまいがちです。どちらかを優先した表現にするか、絞りやISOで露出を調整しつつ何枚も撮影して丁度いい明るさのバランスを模索するとよいでしょう。

夜景が白飛びしてしまっていますが、オリオン座と星空を主題とした構図に仕上げることができました。

 

③星座を主題・副題にする

一等星や二等星のような明るい星を含んだ星座は、夜景との光のバランスも取りやすく、写真の主題・副題にもできます。また冬のオリオン座、夏のさそり座など、星座を入れることで季節感もアピールできます。

夜景と霞んだ山並み、その上にオリオン座の浮かぶ冬の星空が写っています。オリオン座の上には流れ星も。

 

自作フィルターでユニークなボケを出そう

ハートや星形の切り抜きを設けた型紙をレンズに装着することで、その形のボケを作り出すことができます。

①フィルターを作ろう

型紙に使用したいレンズに合わせた円と、出したいボケの形の下書きをし、切り抜きます。使用するレンズはF値が低いものが良いです。切り抜く面積は狭すぎても広すぎてもボケが上手く出ませんので、試行錯誤が必要になるかもしれません。また、フィルターの表面は光の反射を抑えるため黒く塗りつぶすか、黒い画用紙を貼り付けましょう。

②レンズに装着して撮影

レンズの前に装着し、撮影します。F値を調整してボケの大きさや量を調整しましょう。ボケ自体が面白い形をしていれば、画面全体をぼかしても面白いかもしれません。

  新緑や紅葉をより鮮やかに撮る!PLフィルター活用法!

簡単操作でソフト効果を出してみよう

 ソフト効果を出すには通常フィルターを用いますが、ピントリングの操作で光源をぼかしてソフト効果を得ることもできます。

①基本的な撮影方法は夜景撮影と同じ

基本的な撮影手順は普通の夜景撮影と変わりません。ただ、シャッタースピードは5秒以上の長秒撮影の方がやりやすいでしょう。

②露光時間の途中でピントリングを回し、ピントをずらすことでソフト効果を得られます。

上の写真では露光時間を5秒とし、最後の1秒ほどでピントを大きくずらしています。それによって光源が大きくぼかされ、光のベールに町が包まれているかのような表現になりました。

ピントをずらす時間の割合や、どれだけピントをずらすかによってソフト効果の出方も変化するのでいろいろと試してみるとよいでしょう。

クロスフィルターを使ってみよう

クロスフィルターをレンズに装着し使うことで、光を4本や8本の美しい光条にできます。キラキラとした輝くイメージを表現できますが、光条が目立ちすぎることもあるので気を付けましょう。

ミラーレスで夜景を撮りに出かけよう!

夜景撮影の撮影方法から、夜景写真の面白さ、奥深さについて分かっていただけたでしょうか?最初は思い通りの写真を撮ることも難しいかもしれませんが、基本をおさえて試行錯誤しつつ撮影しているうちにすぐに思い通りの夜景写真が撮れるようになるはずです。では、よい撮影ライフを。