高性能Canon EOS Kiss X10のいいとこ7つ&最新ミラーレスとの比較

   

初心者・ファミリー層向け一眼レフの代名詞といっても過言ではないEOS Kissシリーズの新製品「EOS Kiss X10」が登場しました.

Canonの一眼レフはプロからもアマチュアからも高く評価されていますが, そのCanonが作る最新のエントリーモデル一眼レフの性能・使いやすさはどれほどでしょうか?

Canon EOS Kiss X10の基本スペック

発売日 2019年4月25日
有効画素数 約2410万画素
常用ISO感度 100〜25600
映像エンジン DIGIC 8
イメージセンサー APS-Cサイズ 裏面照射型CMOSセンサー
AF測距点 9点(ファインダー撮影時)
連写撮影速度 約5.0コマ/s
動画撮影 4K 25p / FullHD 60p / HD 60p
サイズ 約122.4 x 92.6 x 69.8 mm
質量 約449g(ブラック, シルバー), 約451g(ホワイト)

Canon EOS Kiss X10は今年の春に発売されたばかりの初心者・ファミリー層向け一眼レフです.

初心者やファミリー層をターゲットにしているため誰でもカンタンに撮影できるモードを備えていながら, 画素数や常用ISO感度は上位機種と同等か上回っている部分もあり, これから一眼レフカメラを始めるという方にとっては大変魅力的な機種でもあります.

また, 歴代のEOS Kissシリーズと同様に小型軽量なので, 家族旅行などにも気軽に持っていける一台でもあります.

EOS Kiss X10の7つの特徴

EOS Kissシリーズに限った話ではありませんが, 最近の一眼レフはどこが進化したのか, 他の機種とどう違うのかがわかりにくいのでX10の特徴を7つまとめてみました.

小型軽量

バリアングル液晶画面を搭載したデジタル一眼レフカメラとしてはコンパクトで, 最軽量です. Canonは徹底した合理化が得意で, 特にビギナー向け一眼レフのKissシリーズはその傾向が顕著です.

小型・軽量なので普段のおでかけでもトートバッグやリュックサックに一眼レフを入れて持っていくのも苦になりません. カメラは高性能・高画質であることも重要ですが, 小型軽量で普段から持ち歩けることも重要です.

深めのグリップでホールドしやすい

カメラがコンパクトになることはいいことですが, しっかりと右手で握ってホールドできないのでは手ブレなどの原因になります.

X10はグリップが深めに作られているのでしっかりと握ることができます. 

バリアングル液晶搭載

https://cweb.canon.jp/eos/lineup/kissx10/feature-lightweight.html

X10の背面液晶画面はバリアングル液晶という, 2軸のヒンジで液晶画面を上下左右, いろいろな方向に曲げることができるタイプが採用されています. バリアングル液晶画面だと特にローアングル(地面スレスレ)の撮影やハイアングルの撮影で威力を発揮します.

バリアングル液晶を搭載するとボディが大きくなりがちですが, X10は他の一眼レフよりもずっとコンパクトです.

たかし先生

また, 画面を180度ひっくり返して被写体側に向けることもできるので, 自撮りや記念撮影などで活躍すると思います.

撮影時の操作画面がわかりやすい

X10は撮影モードの効果が写真やイラストで丁寧に説明されているので, 写真を始めたばかりの人でもすぐに理解できると思います.

もちろんタッチパネル操作に対応しているので, 各種パラメーターを直感的に操作できます. 

一眼レフを買ったんだから, どうせならこだわって撮影したいという方にはピッタリな機能だと思います.

たかし先生

撮影モードも完全初心者向けの「シーンインテリジェントオート(全部カメラ任せ)」もありますが, トイカメラ風・ジオラマ風などのフィルター効果をかけられる「クリエイティブフィルター」などの撮影意欲を高めるモードが搭載されているのも魅力的だと思います.

もちろん, 絞り優先AE(AV)やマニュアル露出(M)もあり, 本格的な風景写真やポートレートにも挑戦できます.

4K動画・タイムラプス動画の撮影に対応

前機種のX9, X9iは動画撮影はFullHDまでの対応でしたが, X10はFullHDの4倍の画素数で撮影する4K動画の撮影に対応しました.

また最近話題のタイムラプス動画の撮影にも標準で対応しているので, わざわざパソコンなどの映像編集ソフトを使わずともタイムラプス動画の撮影が可能です. 撮影間隔や回数は自由に設定できるので本格的な動画も撮影可能です.

一眼レフはGoProやビデオカメラと違ってレンズを交換する事ができるので, 広角レンズを使って広大な風景を収めたり, 望遠レンズで風景の一部を切り取るような動画も撮影できます.

3色展開

一眼レフといえば黒色が一般的ですが, X10はブラック, ホワイト, シルバーの3色が用意されています.

色によって基本性能が変わるわけではありませんが, 特にホワイトはとても清潔な印象を受けます. シルバーもグリップ部分のゴムがブラウンなのもあって上品に感じます.

ホワイト・シルバーのレンズキットにはシルバーのレンズが付属します.

キットレンズはSTMで高速AF

X10のレンズキットに付属するレンズはSTM(ステッピングモーター)を採用した新しいタイプのレンズです. STM採用のレンズは従来のレンズに比べてオートフォーカスが高速で, しかも動作音が静かです.

もちろん従来のレンズも使えますし, Canonが作る一眼レフ用のレンズ(EFマウント)はすべて装着可能です.

EOS Kiss X10のいいところ
  • バリアングル液晶搭載かつコンパクト・軽量
  • 初心者でも使いやすい画面・撮影モード
  • カラーバリエーションが3色で, どれもキレイ

EOS Kiss X10のイマイチなところ

EOS Kiss X10は大変魅力的な一眼レフカメラですが, 一方で気になったところもいくつかありました.

9点AFは流石に時代遅れ

ファインダー撮影時のAF測距点は9点で, これは10年前レベルです. たとえばワンクラス上のEOS 80Dという一眼レフはファインダー撮影時のAF測距点は45点で, X10の5倍です.

AF測距点が多いほどサッカーなどのスポーツ撮影時にピンぼけしにくく, 普段の撮影でも構図を工夫した写真を撮影できます.

「なれてる人は中央の1点しか使わない」とも言われていますが, 逆に言うとビギナーほどAF測距点が多いことにメリットがあるはず. おそらくはコスト削減のために古い9点AFを採用したのだと思いますが……

なお, ライブビュー撮影時は画面全体で高速なAFが利用できます.

基本性能は前機種とほぼ変化なし

一眼レフカメラの基本的な性能(画素数, 常用ISO感度, 測距点など)は前機種のX9やX9iとほとんど変わっていません. それだけビギナー向け一眼レフの完成度が熟してきたとも言えますが……

  • 有効画素数は約2410万画素で, これは前機種のX9から若干減っていますが違いを実感できるほどではありません. また, SNSでシェアしたり, 大きなサイズにプリントするのに十分なちょうどいい画素数です.
  • 常用ISO感度も最大で25600で, エントリーモデルとしては少々オーバースペックとも思えるくらい. 無論高いに越したことはなく, 暗い場所でも低ノイズで撮影できます.
  • 測距点の数が増えてくれれば……と思いますが, そういう人は素直にX9i買ったほうがいいですね.

特に4K動画などに興味がない人は, 商品入れ替えで安くなるであろうEOS Kiss X9やX9iを購入したほうがいいかもしれません.

【Canon EOS kiss x9i:レビュー 】軽量&コンパクト! こだわり派も満足なおすすめの一台

ボディのサイズは前機種のKiss X9と変化なし. 質量もほぼ同じ

EOS Kiss X10のボディのサイズは122.4mm x 92.6mm x 69.8mmで, 実は前機種のKiss X9と変化していません. もちろんX9も十分すぎるくらいコンパクトなカメラなのですが.

質量はブラックが449gととても軽量ですが, X9のブラックも453gとほぼ同じです. 実際にはカメラの質量に加えてレンズの質量も加わるので, 違いはわからないと思います.

EOS Kiss X10のイマイチなところ
  • ファインダー撮影時のAF測距点が9点は少ない
  • 基本性能は前機種のX9とほぼ変わらない
  • 予算重視なら前機種X9のほうがいいかも

と, がんばって初心者向け・ファミリー向け一眼レフとしての欠点を挙げてみましたがAF測距点の数以外は不満に思う点は見当たりませんでした. それくらい完成度の高い一眼レフと言えます.

ミラーレスに対する一眼レフの利点は?

EOS Kissシリーズを購入する人は, おそらくはEOS KissMやEOS M100のようなミラーレスカメラも検討していると思います.

小型軽量をウリにするミラーレスに対する一眼レフの利点とは何でしょうか?

女性や初心者に大人気!!Canonミラーレス EOS Kiss Mの使い方などを実写レビュー 【使ってみた】CANONの初心者向けの人気ミラーレスEOS M100をレビュー!!

バッテリーの持ちがいい

ミラーレスカメラは電源オンの間ずっとイメージセンサーの電源がオンになっているため, 湯水のごとくバッテリーを消費していきます. そのため, 撮影可能枚数はたったの200枚程度であるのが一般的です.

撮影可能枚数200枚と言われてもピンとこないかもしれませんが, 私の経験だと日帰りの旅行でも予備のバッテリーがないと心配になるレベルです.

一方の一眼レフカメラは電源がオンになっていても, 撮影する時以外はイメージセンサーの電源はオフになっているため, バッテリーの持ちがいいのが特徴で, EOS Kiss X10の場合は一度の充電で約1070枚, 内蔵フラッシュを使わない場合約1630枚も撮影できます. あくまでも目安ですが, これくらいバッテリーの持ちがいいと2~3日の旅行なら予備バッテリーなしでもOKなレベルです.

しっかりとしたグリップとファインダーで手ブレを防ぎやすい

ミラーレスカメラの特徴の一つがそのコンパクトさですが, コンパクトすぎると今度はしっかりと握りにくく, その結果手ブレなどの原因になることがあります.

EOS Kiss X10はコンパクトなボディですが, グリップ部分が割としっかり作ってあるので, 特に運動会などで望遠レンズを使う場合でもしっかりホールドできます. その結果望遠レンズを使うときに多い手ブレを防ぐことができます.

また, 一眼レフには必ずファインダーがあり, ファインダーを使って撮影すると自然としっかりとカメラを構えることができるのでこれもまた手ブレを防ぐことに貢献します.

レンズのラインナップが豊富だ

ミラーレスカメラはどれも比較的最近になって登場したので, メーカーによっては交換レンズの種類が限られてくる場合があります.

例えばCanonの場合, ミラーレスカメラで使用する「EF-M」マウントのレンズはたったの7本しか用意されていません. それに対して一眼レフで使用する「EF」マウントや「EF-S」マウントのレンズはなんと74本. 本格的な写真を撮影できる単焦点レンズや, 旅行に便利な高倍率ズームレンズなど, いろいろな種類のレンズを使うことができます.

ひとことメモ
もちろん, ミラーレスカメラ用のレンズもこれからどんどん増えてくると思いますし, マウントアダプターを使えば一眼レフ用のレンズを使うこともできます.

こんな人・こんなシーンにEOS Kiss X10は向いている

「はじめての一眼レフ」という方に

「一眼レフを使うのは初めて」という方に勧める一眼レフとして一番最初に挙がるカメラだと思います. 基本性能が充実していて, 絞り優先オートやシャッタースピード優先オートといった本格的な撮影モードでもわかりやすい解説があるので写真の撮り方の勉強にもなると思います.

また, 「クリエイティブアシスト」を使えばより直感的に撮りたい写真を撮影できるので, こちらもおすすめです.

高校・大学などの写真部の人に

私もそうでしたが, 高校や大学に入学して写真部にはいる人が増えているようです.

EOS Kiss X10ならスポーツから舞台撮影, 普段のスナップ写真など, どんなシーンでも妥協せずに撮影できます. また, BluetoothやWi-Fiを使えばスマホに撮影した画像を簡単に転送できるので, SNSでのシェアも簡単です.

Canonの一眼レフですから, 部員の方にCanonの一眼レフを使っている人がいればそのままレンズなどを借りて使うことができます.

本格的な写真を撮影したい

一眼レフやミラーレスのようなカメラの魅力の一つは多種多様なレンズを交換して取り付けることができる点です. ミラーレスとの比較で書いたように, Canonは一眼レフカメラ用の交換レンズをたくさん用意していて, それらすべてをEOS Kiss X10で使うことができます.

ミラーレスカメラもレンズを交換することができますが, しかしまだまだラインナップが貧弱です.

また, X10はバリアングル液晶画面を採用しているのでローアングル・ハイアングルで迫力のある写真も撮影できます.

まとめ

前年2018年は「フルサイズミラーレス元年」なんて言われてて, 猫も杓子もミラーレスカメラな時代になりつつありますが, そんな中でCanonが発売したEOS Kiss X10はエントリーモデルとしての一眼レフの完成形かもしれません.

何回も書いてますが, ファインダー撮影時のAF測距点の数だけが心もとないのですが, 最近はメーカーの方でもライブビュー撮影を前提にしている節もあったりして, そういう使い方なら問題にならないかもしれませんね.

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