【FUJIFILM X100V】新型のレンジファインダー搭載プレミアムカメラをレビュー!!

   

皆さんは「富士フイルム」というメーカーの名前を聞いて何を思い浮かべるでしょうか。

最近ではチェキといったインスタントカメラや、医療関係でもよく耳にするメーカー名です。

現在カメラといえばキヤノンやニコン、ソニーなどが有名ですが、最近は富士フイルムもデジタルカメラの性能ですさまじい追い上げを見せています。

そんな中で富士フイルムからレンズ一体型のコンパクトデジタルカメラであるX100Vという機種が発表されたので、今回はそれについて書いていきたいと思います。

このカメラ、かなりマニアックな方向に振ったコンセプトのカメラです。なので今回は中級者、上級者向けの記事ということで詳しい用語の解説などは省いていきます。

最近富士フイルムは炎上などの事案もありましたが、それを差し置いてもこのカメラは非常によくできているという感想です。

X100Fの後継機、富士フイルム X100Vとは

FUJIFILM X100V

富士フイルム プレミアムコンパクトカメラ X100Vとは

2020年2月5日に富士フイルムから発表されたAPS-Cセンサー搭載のカメラ。X100Fの後継でレンズは一体で交換不可。電子系統は同社の上位機種であるX-Pro3と同じものを搭載。同社独自のEVFとレンジファインダーを合体させた「ハイブリッドビューファインダー」の搭載、別売のアクセサリーの装着で防塵防滴になることが特徴。ボディーが金属製で質感が高く、富士フイルムの特徴であるフィルムシミュレーションも搭載し、コンパクトなデザインながら新しい処理系と2610万もの画素で高画質な写真を撮影可能。また、暗所などでのAF性能も向上。瞳AFも搭載。23mmでF2.0の新開発単焦点レンズを搭載し、4段のNDフィルターも内蔵。4K動画の撮影にも対応し、コンパクトなレンジファインダー機ながら使い勝手に優れた高性能な機種。製造は日本。

 

説明を付け足すと、まずこのカメラはレンズが交換できません。しかも単焦点です。また、なかなかデジタルカメラでは珍しいレンジファインダーを搭載していますが、ここに有機ELの画面も内蔵するという独自のファインダーです。

レンズが取り外しできないタイプで単焦点のカメラといえばSONYのRX1シリーズやSIGMAのdpシリーズ、RICOHのGRシリーズやLEICAのQシリーズなどが思い出されますね(Q3の存在を知ったときにはその変態ぶりに驚いたものです)。

ちなみにX100シリーズには焦点距離を0.8倍にするワイドコンバージョンレンズ、1.5倍にするテレコンバージョンレンズというアクセサリーがあるので、それらをつけることによって違ったが画角が楽しめるというのも面白いところです。

レンジファインダー搭載というとLEICAのM10などが有名ですが、何しろ高価なので、なかなか手が出ないこともあると思います。そこにニーズを見出したのが富士フイルムです。このレンジファインダーがついているという時点で既にカメラマニア向けのカメラなのは確実と言ってもいいと思います。

そして内蔵NDフィルター、なかなか面白い仕様ですね。個人的に大好きなところです。

あと、富士フイルムは一部のカメラを中国やタイで生産していますが、X100Vは日本製とのことです。

レンジファインダーを搭載している富士フイルム機といえば、過去にはX-Pro2の記事も書きましたので、よければご覧ください。

富士フイルム最強の個性派ミラーレス一眼カメラX-Pro2をレビュー -By Rentryノート

X100Vの発売日 ブラックの発売日は?

このカメラ、まだ発売されていません。もうすぐ発売です。その「もうすぐ」とはいつなのか。

  • シルバー : 2020年2月27日
  • ブラック : 2020年3月発売予定

X100Vには2色のカラーバリエーションがありますが、色によって発売日が違うんですね。さらにブラックの発売日はまだ正確に定まっていません。早めに出てくれることを期待したいですね。

X100Vの価格 

気になる価格ですが、

現時点では予約が始まっていますのでその価格になります。

created by Rinker
富士フイルム
最安値 ¥161,000 (税込)

価格は16万円前後ということですが、もちろんレンズ付きでの価格なのでスペックに対するコストパフォーマンスはいいと思います。

一応前の世代である。X100Fも見ておきます。

created by Rinker
富士フイルム
最安値 ¥106,167 (税込)

2020年2月中旬で10万円前後となっています。こちらもまだ現役の機種ですので十分な働きはしてくれると思いますが、X100Vは全てが新しくなっているので、X100Vを購入した方が満足度は高い気がします。

X100Vの特徴、防塵防滴

このカメラはこのシリーズで初めて防塵防滴が公式に発表された機種ですが、防塵防滴の状態で使うためには条件があります。

  • アダプターリング「AR-X100」の使用
  • プロテクトフィルター「PRF-49」の使用

これらはレンズをガードするためのアクセサリーですが、この二つのアクセサリーを装着した状態に限り、防塵防滴効果が発揮されます。

外での撮影中に雨が降ってきても、カメラを服の中に隠しながら室内に駆け込む必要がない、というのは撮影の可能性を大きく広げてくれる機能ではないでしょうか。

X100、買うか迷っている人へ

このカメラを検討するくらいの人であれば買って損はないでしょう。というか絶対買った方がいいんじゃないでしょうか。何しろ最新のレンズ、最新のセンサー、最新のプロセッサを搭載しており、それでいてX-Pro3よりも価格が低いんですから。

レンジファインダーを搭載しているカメラはそこまで数は多くありませんし、コンパクトでも高画質。富士フイルムのカメラは同じセンサーとプロセッサを搭載していれば、新機種や上位機種に新たに搭載される機能もアップデートという形で使えるようになるのも大きなポイントです。これはもう買わない理由はありません。

さあ、レンジファインダーの世界へ。

実際の使用感は?

実は発売前のX100Vですが、すでにRentryノートのライターが実機を触っていたので、その感想をご紹介しておきます。

  • かなり軽い(X-Pro3とはかなり差があってユーザーの住み分けができていそう)
  • 最短撮影距離は10cmであるためかなり寄って撮れる
  • レンジファインダーと電子ファインダーの切り替えが早い
  • 電子ファインダーは非常に綺麗で発色も良いが、光学式のレンジファインダーを使った後に見ると「ディスプレイ感」が否めない
  • ISO感度を変更する際にダイヤルを持ち上げ続けなくていいので楽(シャッタースピードのダイヤルの外側部分を上に上げると感度がが変更できる仕様のため)
  • フォーカスレバーの位置が絶妙で覗きながらも操作性できる
  • 楽しい
  • 写真は解像感も高く美しい

感想を聞いた限り、コンパクトながら操作性にもこだわって作られているようですね。基本的に前の世代から引き継がれている操作系ですが、大きく変わっていないということは元々の設計が洗練されていたことの裏付けでもあるでしょう。

X100シリーズではダイヤルを持ち上げると持ち上がったところでロックされるという機構があるので嬉しいですね。操作のスピードを求める人にとってみるとあまり嬉しくはないかもしれませんが、「一枚一枚しっかり考えてから撮れよ」という富士フイルムからのメッセージかもしれません。

で、X100Vは何が強いのか

FUJIFILM X100V

ここまでおすすめしていますが、この機種は全く新しいコンセプトというわけではなく、このコンセプトのカメラはもう5世代も続いていますし、前世代のX100Fもかなり評価の高いカメラでした。ではX100Vをあえて選ぶ必要性はどこからきているのか、それを見ていきます。

基本スペック 実はX-Pro3とあまり変わらない

センサーサイズAPS-Cサイズ
X-Trans CMOS 4センサー
有効画素数2610万画素
焦点距離23mm (35mm換算:約35mm)
F値F2~F16
最短合焦距離10cm
外径寸法約128.0×74.8×53.3mm
ファインダーOVF,EVFハイブリッド
ISO感度 160-12800(拡張ISO80相当、51200相当)
液晶モニター3.0型チルト式タッチパネル付き 
質量428g 
外径寸法約128.0×74.8×53.3mm 
記録メディアSDカード
SDHCカード
SDXCカード
動画 最大4K / 29.97fps
バッテリーOVF使用時:420枚
EVF使用時:350枚
防塵・防滴アダプターリング「AR-100」とプロテクトフィルター「PRF-49」の併用が条件

以上が富士フイルム X100Vの基本スペックをまとめた表になります。ここからいくつかの性能をピックアップして紹介していきます。

新しいイメージセンサーと画素数

こちらは富士フイルムの最新のイメージセンサーであるX-Trans CMOS 4センサーを採用しています。これはX-Pro3やX-T3といった同社の上位機種にも採用されているセンサーで、有効画素数は2610万画素となっています。ここはX100Fからアップデートされた部分です。

ひとことメモ
このセンサーはフィルムの銀粒子の不規則な配置に着想を得たという周期性の低いカラーフィルターの配列を使うことでローパスフィルターレスのままでもモアレを抑えることができるという特徴を持っており、さらにAFに必要な画素を多く配置することで非常に暗い環境でも正確に合焦が行えるということで全国発明表彰で賞を受賞したセンサーでもあります。フィルムメーカーとしてのノウハウをデジタル機器の開発にも活かすという姿勢が面白いですね。

高感度にも対応したISO感度

ISO感度は160から12,800の常用感度を備え、拡張では下が80、上が51,200まで広がります。

ここも最新の富士フイルム機と同じです。

暗所と動きに強くなったAF性能

FUJIFILM X100V AF

新しいイメージセンサーの採用に伴い、オートフォーカス性能も上がりました。方式としてはコントラスト方式と像面位相差方式の両方を採用しています。コントラスト式での低照度性能は-2.0EVまで、像面位相差方式での低照度下での性能は-5.0EVまでとなっていて、暗所に強いカメラになりました。また、動くものに対する食いつきも非常によくなっています。

ハイブリッドビューファインダー

FUJIFILM X100V ファインダー

富士フイルムレンジファインダーの特徴ともいえる光学ファインダーと電子ファインダーが合体したハイブリッドビューファインダーを搭載しているので、レンジファインダーを覗きながらシャッターを切った後は自動で電子ファインダーに切り替わって写真を確認できるという優れものです。

新開発の高性能レンズ

FUJIFILM X100V レンズ

X100VのレンズはX100シリーズが始まって以来初めて刷新されました。今までは画素数の少ないセンサーを使っていましたが、ここで2600万画素の高い解像度を持つセンサーの採用に合わせてレンズも刷新したということのようです。スペック的には6群8枚のレンズで焦点距離が23mm(35mm換算で35mm相当)、F値は2.0を実現しています。画角全域にわたって高い解像度を持つことが特徴でメーカーとしても自信作のようです。

最新の「クラシックネガ」にも対応したフィルムシミュレーション

FUJIFILM X100V フィルムシミュレーション

富士フイルムのカメラについている機能の一つに、今まで富士フイルムが製造してきたフィルムの色合いを再現するフィルムシミュレーションという機能がありますが、X100Vにももちろん搭載されています。ただ、カラーフィルターをかけるだけの写真より、フィルムで撮った写真に近い感触が得られるのも富士フイルムにファンがつく大きなポイントとなっています。また、最新のフィルムシミュレーションである「クラシックネガ」にももちろん対応しています。

作例 X100Vの実力をチェック

ここからは実際にX100Vで撮られた写真を見ていきましょう。

X100V 作例

Photo-By FUJIFILM

X100V 作例

Photo-By FUJIFILM

X100V 作例

Photo-By FUJIFILM

1枚目は、ISO感度を6400で撮影した写真ということですが、あまりノイズで荒れている感じは受けませんね。高感度も期待できそうです。

2枚目も非常にコントラストも高く、解像感も素晴らしい写真になっていて、カメラのポテンシャルの高さが感じられます。

3枚目ではフィルムシミュレーションを使っているのでしょうか、淡い色合いが美しいですね。逆光でありながら雲の白も潰れておらず、かつ影の部分もしっかり描写されていてダイナミックレンジの広さが伝わってきます。

もちろんこの作例はプロが撮影しているわけですが、誰でもこのような写真が撮れる可能性のあるカメラを手に入れられるというのは非常に嬉しいことだと思います。

まとめ 写真を撮るというプロセス全体を手軽に楽しめる贅沢なカメラ

FUJIFILM X100V

ここまで新しく富士フイルムが発表したX100Vを見てきました。そこで分かったのは、写真を撮る楽しさは忘れずに、しかし撮れる写真の質も良くなるように細かく調整されている、写真を撮るという行動全体に対してのこだわりを感じられるカメラでした。個人的にはメイン機とまではならないものの、旅行などに持っていくカメラとして1台欲しいなあと思ったりしていますが、そこそこのお値段はするので考えものですね。もちろん買って損はないと思います。発売が楽しみです。

しかしながら、実用性重視な製品が市場を席巻するこの時代に、このような遊び心も忘れないようなカメラをいまだに開発、発売してくれるメーカーがまだ日本に存在するというのも嬉しく、また誇らしいことだと感じます。もちろん性能においての実力が伴っているからこそできる事ですが。ちなみに、シルバーの発売の前日には上位機種の進化版であるX-T4の発表も控えているのでますます富士フイルムから目が離せませんね。目移りしすぎて目が回りそうです。それでは今回はこの辺で。