
- 絶対に見て欲しい
- 行って欲しい
- 体験して欲しい
そんな美しい撮影スポットをこれから紹介していきます。
それでは、日本一の広さを誇る「釧路湿原」へ一緒に旅をしましょう!
目次
釧路湿原の場所は?

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北海道の広さをイメージ

- 道東
- 道北
- 道央
- 道南
東北海道という呼び方について
釧路湿原へのアクセス

- 女満別空港(メマンベツ)
- 中標津空港(ナカシベツ)
タンチョウ釧路空港

おすすめの季節



おすすめのルート

日の出日の入りの方角について
カメラマンでなくとも、広大な大自然パノラマの「朝焼けや夕焼け」は、是非体験してほしいです。
そのためには、太陽の昇る位置や、日の出日の入りの時刻を正確に把握しておく必要があります。
それに関しては、僕がいつも使っている無料アプリがとても便利なので紹介します。

- 日の出の時刻と方角
- 日の入りの時刻と方角

おすすめの機材


雲海の撮影スポット

上の地図にある「①」が、日の出を見るのに最適なポイントです。
その名は「サテライト展望台」です。
地図上の「青いライン」がルートになります。
今回は、地図の一番下に位置する「釧路市内」を出発するプランです。
このルートを1周まわっても、距離は100kmにも満たないはずです。
車の燃料切れなどを心配することなく回れるルートです。
サテライト展望台
早朝に釧路市内を出発した場合、約15分でまずは「釧路湿原展望台」に到着します。
そこには展望台施設と無料の駐車場があります。
この展望台、営業時間が「8:30~」となっているので、早朝に行っても開いていません。
館内は無料のフリースペースと、有料のエリアに分かれています。
この駐車場や展望台付近からの眺望は望めないので、やはり「サテライト展望台」まで歩いていく必要があるのです。
外部参考リンク:釧路・阿寒観光公式サイト「釧路湿原展望台」
この駐車場に車を停めて「サテライト展望台」まで木道を約15分ほど歩きましょう。
①の場所が「釧路湿原展望台」の施設と駐車場がある場所です。
ポイントは「時計回り」に歩くことです。
時計回りのルートはサテライト展望台に着くまで穏やかな木道が続いています。
反対に、サテライト展望台から駐車場に戻るルートは、起伏のあるアスレチック的なルートとなっています。
1日の体力を温存し、日の出前にスムーズに撮影ポイントに到着するなら「時計回り」を選択してください。
木道に入る直前に、公衆トイレもあります。

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木道は朝露に濡れていると滑るので、軽登山用のシューズかスニーカーが必須です。
また日の出前の薄暗い時間帯に行動する場合は、ヘッドライトなどのLEDランプがあると便利です。

秋のサテライト展望台
サテライト展望台はこのように、小高い丘の上から湿原を一望できます。
サテライト展望台作例
それでは「サテライト展望台」から湿原の朝の情景を写した作例をいくつか紹介します。
上の写真は、湿原を包んでいた霧が、太陽が昇るに連れて少しずつ晴れていった時の情景です。
200mmの望遠レンズで切り撮っています。
ちなみにカメラはNikonのD750とD810を主に使用しております。
こちらの写真は、太陽が雲海の上に出た直後、自分のいる場所も霧に包まれて幻想的なグラデーションとなりました。
秋の湿原に発生する雲海は、太平洋側からの「移流霧」や、放射冷却現象で発生した「放射霧」が多いです。
前日との気温差で「冷え込む朝」と「晴れ」がマッチングすると、雲海の期待度は高まります。
他には「風が弱い」という要素も大事です。
これに加えて、前日の午後か夕暮れに「雨」が降り翌日晴れる場合は、雲海の発生はほぼ鉄板と言えます。
やはり「秋」に雲海の気象条件が整いやすいと感じます。
こちらの写真は135mmの焦点距離で撮影した「雲海の流れ」です。
サテライト展望台からはこのような「朝のドラマ」を、安全にしっかりと楽しむことができます。
そして太陽が高くなると次第に霧が晴れるのですが、その前に移動することで「美しい光景」に出会えることもあります。
木道で光の奇跡を楽しむ
サテライト展望台に「時計回り」で到着しましたが、今度は別ルートから駐車場に戻ります。
先ほどの地図で説明した「アスレチックルート」になります。
その際に木道を進んでいると、霧に包まれていることがあります。
湿原の雲海がここまで溢れているのです。
そこに朝日が差し込むと、普段見ることのできない「奇跡」が目の前に現れます。
手持ちで光芒を撮る
この時間帯になると「手持ち」で十分に撮影が可能です。
露出を「眩しい光」に合わせると、全体的に真っ暗に写ってしまうので、露出補正で「プラス」にして光芒の美しさを引き出します。
自分と太陽の間に「樹木や枝」を入れることで、希望する場所に光芒を作ることができます。
どんどん移動してお気に入りの構図を見つけてください。
白飛びを恐れない
光芒を撮る時は「白飛び」を恐れずに、露出を明るくしたほうが雰囲気が出ます。
この場合カメラが決める適正露出だと自動的に「白飛びさせない設定」になり、暗く写ることが多いです。
自分の「適正露出」を見つけてください。
コツは露出補正を積極的に使うことです。
絞り優先オートモードで、好みの絞りに設定し、露出補正をプラスに上げていきます。
ISO感度は「手持ちでブレないSS」を目安に合わせます。
それでは湿原の雲海と朝日、そして散策路での光芒を楽しんだので、駐車場に戻って次の目的地に向かいましょう。
温根内ビジターセンターへ~低層湿原を味わう
サテライト展望台は上の地図で「①」の場所にありました。
次は「②」の【温根内ビジターセンター】(オンネナイ)に向かいます。
ここでは「ザ・湿原」をより身近に体験をするのが目的です。
釧路湿原の地質は、大きく分けて
- 低層湿原
- 高層湿原
の2つがあります。
低層湿原とは
低層湿原は「歩くと水が染み出す」という土壌のイメージです。
そこは一年中水に浸かっています。
それに比べて高層湿原は「水が染み出さない土壌」となります。
展望台がある土地や車が走る道路などがそれに当たります。
低層湿原は人が歩くことはできません。
そこで低層湿原を間近で観察するために、温根内ビジターセンターから続く「木道」を散策します。
温根内ビジターセンター
先ほどいたサテライト展望台の駐車場からは「車で約5分」と近い距離に「温根内ビジターセンター」の駐車場があります。
無料でかなりの台数が停められるので、そこに車を停めてビジターセンターへ向かいます。
早朝はビジターセンターがオープンしていないので、そのまま木道散策ルートに向かいます。
開館時間は「9:00~」となっています。
外部リンク:温根内ビジターセンター
早朝であれば、トイレは先ほどの「釧路湿原展望台」の外にある公衆トイレを利用してください。

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この木道ですが、いくつかのルートがあるので注意してください。
木道を一周する「長距離ルート」や、ショートカットできるルートなどがあります。
体力や時間に合わせてチョイスしてください。
「ちょっと疲れたな、歩き過ぎたな」と思ったらUターンすることも必要です。
サテライト展望台で朝日を拝んだのであれば、すでに40分ほど歩いているはずです。
ここの木道の長いルートを選択すると数キロはあるので、体力の温存も考えましょう。
ルートの説明については、各ポイントに看板が設置されているので、参考にしてください。
それでは次の目的地に向かいます。
コンビニで補給と休憩
ここまで早朝に朝日を拝み、湿原の木道を散策しました。
少し疲れたのではないでしょうか?
今回紹介している湿原の観光ルートですが、公衆トイレは沢山あるものの、食事処やコンビニが少ないのが特徴です。
そこで地図の「③」にある『セイコマート』というコンビニか、もしくは「④」の鶴居村にある同じく『セイコマート』ヘ向かい、食料や水分を補給してください。
このあとの湿原を周回するルートでは「⑫」までコンビニがありませんので、忘れずに寄ってください。
④の鶴居村まで行くと、晩秋や冬季間であれば道路脇でたくさんの「タンチョウ」を見ることもできます。
そして時期にもよりますが、タンチョウ撮影の世界的なメッカ「音羽橋」へ寄ることをオススメします。
いずれそこでタンチョウを撮影することがあるかもしれないからです。
音羽橋~タンチョウの楽園へ

日の出前に羽ばたく湿原の神々
先ほどの地図で「⑤」の場所にあるのが『音羽橋』(オトワ橋)という撮影ポイントです。
ここでは橋の下を流れる「雪裡川」(セツリ川)で越冬するタンチョウを安全に観察することができます。
ここでタンチョウを観察できるのは「冬季間のみ」で、それ以外の季節はここで姿を見ることはできません。
ですが、今回の撮影ルートではちょうど「音羽橋」付近を通るので、是非立ち寄って「奇跡の川」を知ってください。

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音羽橋を囲むように左右に無料駐車場があります。
そして橋の上から「南東」に向かって流れている川が「雪裡川」です。
凍らない川で生きる神々
氷点下20℃を下回る厳冬期でもこの川は凍らないので、多くのタンチョウがここで一夜を越すのです。
冷え込んだ朝には川全体が「霧氷」に包まれて、幻想的な光景を創り出しています。
タンチョウたちが眠るポイントは橋から100m以上離れているので、望遠レンズでの撮影となります。
そしてシーズンにもなると「超望遠レンズ」を構えた沢山のカメラマンたちが奇跡の光景をここで待ち望んでいます。
ただし、タンチョウはこの橋に向かって飛んでくるので、標準ズームや広角レンズでの撮影も十分に可能です。
僕はいつも2台のカメラで撮影しています。
また、特に寒い朝にはこの場所でもダイヤモンドダストが発生することもあり、やはり冬に訪れるのがオススメですね。
いずれ詳しく紹介したいと思います。
それでは次のポイントに向かいます。
釧路湿原【前編】のラストになります。
コッタロ湿原展望台へ
上の地図にある「⑥」のポイントが『コッタロ湿原展望台』です。
ここでは手付かずの湿原を肌で感じることができます。
ここに辿り着くまでのルートは、かなり細い道路となっているので、安全運転でお願いします。
またこの辺りの農道は野生動物が横断することもあります。
先ほどの音羽橋付近からは、この写真のようにタンチョウがゆっくりと道路を横断することがあります。
スピードを落として彼らの命を守ってください。
軽登山で展望台を目指す

晩秋の湿原
コッタロ湿原展望台へ到着すると、そこには公衆トイレと駐車場があります。
一見わかりづらいのですが、その公衆トイレの裏に回ると、丸太の急な階段が展望台へと続いています。
足場はあまり良くないので、シューズに限っては軽登山のような装備が必要です。
普通に歩いて、展望台へは約5分ほどで到着します。
坂道は急なので意外と疲れるかもしれません。
展望台からは上の写真のような、特徴のある湿原の沼を見ることができます。
この時、レンズにPLフィルターを装着すれば、空の反射を抑えた写真を撮ることができます。
ない場合は全体的に白っぽくなりやすいシチュエーションです。
またこの場所からは湿原を横断する鉄道が見られることもあります。
時間帯にも寄りますが、何度か望遠レンズで撮影するチャンスに恵まれました。
上の写真は、コッタロ湿原展望台から見る夏の情景です。
この時は湿原に雷鳴が響く中、観光客に混じって撮影しました。
まとめ
「一眼レフで見る絶景!東北海道の歩き方【釧路湿原】雲海編」についてここまで紹介しました。
道中の酪農地帯では、タンチョウやエゾシカ、エゾタヌキやキタキツネの姿を見かけることがあります。
特に早朝や夕暮れ時は、彼らの姿を多く見かけます(タンチョウ以外)。
「湿原はゆっくり走ろう」
このような心構えで大自然に足を踏み入れましょう。
釧路湿原の旅の出発地点の地図はこちらです。 釧路湿原展望台
続編はこちらからどうぞ
関連:一眼レフで見る絶景!東北海道の歩き方【釧路湿原】湖沼編
関連:一眼レフで見る絶景!東 北海道の歩き方【釧路湿原】夕景編
他にもPicky’sでは「体験」を元に書かれた記事があります。そちらの方も是非ご覧になってください。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。