一眼レフ・ミラーレスで登山の風景を美しく撮るために知っておきたいテクニック

この記事を読んでわかること
  • 登山におすすめのカメラボディ・レンズ
  • 山らしい写真の撮り方
  • 登山時に快適にカメラを使う技術

近年の登山ブームによって、ハイキングやトレッキング、クライミングなどを趣味とする人が多くなりました。山で写真を撮る人も増え、登山道でカメラを首から下げた登山者も多く見かけます。

日常と離れた山の景色は、どこを切り取っても映えますよね。私も高校2年生の時「山でもっと綺麗に写真を撮りたい」と、初めてデジタルカメラを購入しました。

今回は登山におすすめなカメラや機材、山の風景の撮り方など登山をする人にとって有益な一眼レフ・ミラーレスカメラに関する情報をお届けします。

憧れの登山写真。定番の被写体と構図のひと工夫

登山口から樹林帯、尾根道から頂上までにある、山で撮りたい被写体やその撮影方法について説明していきます。

関連:写真をより面白くする!カメラの基本構図パターン10選

鬱蒼とした樹林帯や、森の小径を撮る

紅葉に色づく登山道と登山者。35㎜換算15㎜の魚眼レンズで撮影しています。広い画角はその場の雰囲気や状況をストレートに伝えることが出来ます。また、魚眼効果により頭上を覆う紅葉の木々と木漏れ日を立体的に捉えています。

登山道の奥行きが見て取れるようなシチュエーションでは、消失点を意識した構図を撮ってみましょう。奥まで続いて消える道とそこを歩いてゆく登山者を捉えることで、奥行きとストーリー性のある写真になります。

足下に広がる世界を撮る

山では普段見ないような世界が足下にも広がっています。苔の絨毯や木々の芽生え、キノコや動物の足跡など、たくさんの小さな世界が見つけられます。

岩清水と紅葉の葉。通り過ぎてしまうような何でも無い風景も、切り取り方によってはドラマチックな表情を見せてくれます。

滝・渓流を撮る

登山道を歩いていて、美しい渓流や名も無い滝に目を奪われることがしばしばあります。時間に余裕があれば一度足を止めて、スローシャッターで美しい水の流れを描写してみましょう。三脚やNDフィルターがあるとより美しく水の流れを捉えられます。

関連:滝や花火の撮影からポートレートまで!表現を広げるNDフィルターの選び方と使い方

水の流れは撮り方次第で様々な表情を見せてくれます。

視界が広がる稜線や頂上での風景を撮る

なだらかに続く尾根道と遠くの風景。被写体より高い視点から35㎜換算100㎜の中望遠で撮影。遠く下界に広がる風景を引き寄せ、手前を歩く登山者の背景とすることで稜線の高度感を出しています。

換算15㎜の超広角で撮影。足下から広がる雄大な山の風景をダイナミックに描写しています。実はこのレンズは魚眼レンズなのですが、水平に構えることでゆがみを目立たなくし、超広角レンズとしても活用できます。

迫力ある山そのものの表情を撮る

迫力ある山体をドラマチックに撮影するために重要なのが、光の状態です。山容が最も立体的に浮かび上がるのは、朝夕に横方向からの斜陽を浴びているときになります。

関連:秋の南アルプスを撮る。紅葉の甲斐駒ヶ岳登山

登山におすすめな一眼レフ・ミラーレスカメラの条件

登山に向いた一眼レフ・ミラーレスとは?まず重要なのは、以下の3点です。

軽量だと登山でも持ち運び安い

登山は安全第一。荷物の軽量化は義務と言っても過言ではありません。登山用にカメラを選ぶ際は重さを重視しましょう。重いカメラでは、長時間首にかけたときにかなり負担となってしまいます。

コンパクトなら登山の邪魔にならない

大きいカメラはザックに入れても場所をとります。首や肩から提げても行動の妨げに。なにより気軽に山に持ち出せ、出し入れも容易なので山用のカメラは小さい方が撮影も捗ります。

防水(防滴)・防塵性能が高いと登山でも安心

山では予期せぬ雨や、露がカメラに付着したりテントや山小屋への出入りで結露して知らぬ間にカメラが濡れてしまったりするシチュエーションも多くあります。防水機能は山用のカメラ購入の際に最も重視したい性能の1つとなります。

アウトドアでも安心して使える防水性能や、安全な行動を妨げないサイズや重量感が重要となります。

くるみ先生

一眼レフとミラーレス、登山ではミラーレスの方がメリットが多い

一眼レフとミラーレスの違いは多くの場面で非常に優劣つけがたいものとなっていますが、登山においてはミラーレスの方がメリットが多いと思われます。

登山におけるミラーレス一眼のメリット
  • 小型・軽量
    ミラーボックスが無いことで構造的に小さく、重量は軽くなるので同じ性能の一眼レフに比べて小型・軽量になります。
  • 手ブレ補正が充実
    オリンパスの出すOM-Dシリーズなどのように強力なボディ内手ブレ補正を搭載したミラーレスが多く発売されています。私も山へ行くときは、OLYMPUSのミラーレスを愛用中。息が上がっていても、歩きながら撮っても大丈夫なくらい手ブレ補正が効きます。撮影しながらも山行が出来るのも嬉しい。
  • ミスショットを減らせる
    ミラーレスはあらかじめ撮影される画像を液晶に表示することが出来るので、先を急ぎたい場面でもミスショットを減らすことが出来ます。
登山におけるミラーレス一眼のデメリット
  • バッテリー消費が速い
    撮影時に見る液晶や電子ビューファインダーは常に電力を消費します。そのため光学ファインダーを用い撮影するる一眼レフに比べバッテリー消費が速くなります。バッテリーを長持ちさせたいなら、画面の表示が不要な時は液晶が表示されないようにするなどの対策が必要となります。
  • レンズ交換のリスクが大きい
    レンズを交換する際、ミラーレスはミラーが存在する一眼レフと異なりセンサーが直接露出するため、センサーに直射日光を当ててしまったり直接ゴミが付いてしまう危険性が高くなります。
ミラーレス一眼でレンズを交換する際は、ボディの前面を下に向けて行うと安全でしょう。

たかし先生

これらのデメリットを差し引いても、登山でミラーレスを選ぶメリットは充分にあります。

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登山におすすめな2種類の一眼レフ・ミラーレスカメラの交換レンズ

レンズは自分の好きなものを持って行くに越したことはありませんが、山への荷物は極力減らしたいのも事実・・・。そんな登山でおすすめしたい2種類のレンズを紹介します。

高倍率ズームレンズ

1本のレンズで広い範囲の画角を撮影出来ます。広い画角をカバーすることで持って行くレンズを減らすことが出来、レンズ交換の手間を減らすことでシャッターチャンスを逃す確率を減らすことにも繋がります。

レンズ2~3本分、倍率20倍以上もの画角をカバーするようなレンズも登場しており、山・旅用のレンズとして是非持っておきたいです。純正品よりSIGMATAMRONのようなサードパーティー製のものの方が使い勝手が良いかもしれません。

超広角レンズ

山ではどんな写真を撮っても映えますが、山でしか味わえないダイナミックな風景を残すなら超広角レンズを1本は持っておきたいです。超広角の写真は奥行きや風景の広がりを最もストレートに表現できます。

フルサイズ機、14mmで撮影。ダイナミックに広い風景を写すことが出来ます。

関連:高コスパなフルサイズ用超広角レンズ!SAMYANG 14㎜ F2.8 の実力&実写レビュー

山での一眼レフ・ミラーレスカメラの持ち方・携行方法

登山の際、長時間首からカメラを下げていると、身体に負担が蓄積され時間が経つにつれて体全体の疲労につながります。首から下げておくと足元の視界を妨げたり岩場でカメラをぶつけてしまったりしかねません。

山でのカメラの携行方法はひとそれぞれですが、一般的な方法とちょっと工夫を凝らした方法を紹介していきます。

ザックにしまっておく

最も安全な方法です。

パッとカメラを構えてとっさに写真を撮ることは出来ませんが、最初からルート上の撮りたいもの・場所が決まっている場合や、終始険しいルートである場合はこの方法がベストです。ザックの中で汚れたり傷が付いたりする可能性があるので、ネオプレン素材のケースなどに包んでおくと良いでしょう。

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肩にかける

首にかけるよりも負担を減らし、撮影にもすぐ移行できる簡単な方法です。カメラの上側が自分の方向に来るようにひっくり返してかけると体に当たる感じを減らせます。

ザックに取り付ける

ザックのショルダーハーネスに取り付けることで負担を減らします。この方法には市販のアクセサリーを使ったりしたいくつかの方法があります。

  • ショルダーハーネスとカメラを、カラビナ・ベルトループで繋げる方法
    ショルダーハーネスの上部に着いているD環に、ホームセンターやアウトドアショップなどで手に入れられるベルトループを通し、S字型のカラビナを用いてカメラを吊します。
    両肩にバランス良く分散された負担が行き、疲れが軽減されます。撮影もスムーズに行えます。
    歩いて前後に揺れたりすると、胸に当たる感じがあるかもしれません。上半身を下に向けるとぶらついてしまう為、岩場などではまだ注意が必要です。

 

  • ショルダーハーネスとカメラバッグを繋げる方法
    上に書いた方法で、カメラバッグごと吊す方法です。カメラが防護されているため、雨にも対応でき岩場でも比較的安全です。
    デメリットとしては、バッグごと胸元に吊しておくと足下の視認性が悪くなることと、撮影のためにカメラを取り出すワンアクションが必要になることが挙げられます。

山と写真で仕事をしている人(山写さん)の記事が非常に参考になります。

参考 登山で一眼レフカメラを持ち運ぶシステムの答えが出た登山と写真で仕事をしている人。
  • カメラホルダーを使う方法
    クイックシューと専用のホルダーによってカメラの脱着が簡単にスピーディーに行える便利グッズです。片方のショルダーハーネスに一眼レフを取り付けることが出来ます。

こちらも山写さんの記事が参考になります。
参考 壊れるまで使い倒したレビュー。コットンキャリアストラップショットの使い方登山と写真で仕事をしている人。

三脚の携行方法

三脚は基本的にザックに外付けになります。ザックのサイドか底面にベルトループを用いて固定します。抜け落ちてしまったり、あちこちに当ててしまったりしないように注意が必要です。

側面に装備するより、底面に装備した方が重量のバランスがとりやすいです。

カメラやビデオにオススメの三脚について1からわかりやすく解説してみる

山で気を付けたいカメラの取り扱い方

カメラは登山用のギアと違い、精密機器であるということを忘れてはいけません。登山におけるカメラに対するリスクとその対処法についてまとめていきたいと思います。

雨や霧に注意

最近は防水や防滴のカメラが増えてきましたが、カメラは濡らさないに越したことはありません。雨だけでなく、霧のときでも知らぬ間に水滴がカメラに付着して濡れてしまうこともあるので注意が必要です。

カメラをザックに入れずに装備しておきたい場合は、適切な大きさのカメラバッグやカメラケースに包んでおくと安心です。

転倒・落下・ぶつけなど、物理的な衝撃を与えないように

転倒したり、装備したカメラが大きく振られたりして岩にぶつけたり、岩場で落下させてしまわないように十分注意しましょう。

立てておいた三脚が風に煽られカメラごと倒れレンズが壊れてしまった・・・なんて話も何度か聞いたことがあります。三脚は安全なところに立て、カメラは確実に自分の目の届くところで保持・固定するようにしましょう。

結露に注意

結露による対応が難しい急速な濡れにも十分気をつけましょう。結露が起こりやすいシチュエーションは、外との温度差・湿度差がある山小屋・テントに出入りするときです。結露はカメラの外側だけで無く、濡れてはいけない基盤などがある内側までもが濡れてしまう可能性があります。

対策としてはテントや山小屋に出入りする前に、カメラと外気の温度差が大きくなりすぎないようになるまでビニールやスタッフザックに密封すると良いでしょう。出入りしてしばらく経ってから開封すれば結露を抑えられます。

レンズ交換時のチリ・ゴミの混入に注意

乾燥した土や砂利道の登山道は条件によって非常にホコリっぽいコンディションとなります。風が吹いている場合や人の往来が激しい場合、レンズ交換は避けましょう。レンズの後玉やミラー、センサーにチリが付着する恐れがあります。

一眼レフもお手入れが大切!お掃除に必要な道具と保管方法

登山撮影のテクニックまとめ

登山にカメラを持っていくと、楽しみが何倍にも増えます。日常にない風景を撮る楽しみは、写真撮影の醍醐味。安全に気を付けつつ、カメラで山の思い出を残しましょう。

最後に、長野県のおすすめ紅葉スポットの撮影に実際に出かけて来たのでそちらの方も是非、ご覧ください!

八ヶ岳の深い森にある池が見せる絶景!白駒池の紅葉撮影記

こちらの記事ではNikonD750を使用しています。

フルサイズ機でありながら軽量で使い勝手がイイので登山にもおすすめです。

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