滝や花火の撮影からポートレートまで!表現を広げるNDフィルターの選び方と使い方

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この記事を読んで分かること
  • NDフィルターで得られる効果
  • NDフィルターの強さと用途
  • NDフィルターを使える場面

レンズに付けるフィルターは多くの種類があり、多くの場合保護フィルターやPLフィルターをまず手に入れるのでは無いかと思います。

今回紹介するのは、光を減らしシャッタースピードをコントロール出来るようにするNDフィルター

滝のような水流を滑らかに写したり、白飛びしてしまうような場面で光を抑えたりすることが出来ます。

NDフィルターの効果や用途を知ることで、一眼でしか出来ないワンランク上の写真表現が可能になります。

光を抑え、一眼だけでは出来なかった光と時間の表現を可能に

勢いよく流れ落ちる滝。NDフィルターを用いシャッタースピードを落とすことで流れを一筋の絹のように表現できます。

肉眼で見て、たくさんのしぶきを上げているような勢いのある滝も、スローシャッターで撮ることで滑らかに描写できます。

白飛びしやすい花火も、NDフィルターを使うことで中心まで鮮やかに色を再現しています。F値もそこまで絞り込む必要がなくなり、回折現象を防ぐことも出来ています。

参考記事:シャッタースピードを理解するこで、一眼レフで美しく・確実に写真を撮る!

NDフィルターの効果と仕組み

NDフィルターは、フィルターを通して物理的に光を吸収してレンズへの透過光の量を少なくします。発色に影響を与えず色味を損なわないまま、光量のみを少なくします。

NDフィルターのNDとは、ニュートラル・デンシティー(Neutral Density)の略で、直訳すると”中立な濃度の”と言う意味になります。

NDフィルターにつく番号と減光効果の強さの関係

NDフィルターは一般的に、「ND8」や「ND16」のように番号が名前に付きます。これは減光効果の強さを表し、番号が大きくなるほど光を通さない暗いフィルターになります。

「ND8」の場合透過する光の量は通常の8/1となり、NDフィルターを透過する光の量は表示されている数字分の1に減光されます。

NDフィルターの使い方

保護フィルターやPLフィルターと同じように、レンズの全面にねじ込んで装着します。

フィルター越しにファインダーで見る被写体は暗く、構図の決定やピント合わせが難しくなる場合があります。

効果の強いフィルターを用いる場合は、フィルターを付ける前に構図の決定やピント合わせを行っておくと良いでしょう。

NDフィルターの種類と使い分け。用途別のオススメ

NDフィルターを初めて使おうとする場合、どのような被写体にどのくらいの効果のフィルターを使えば良いか、なかなか分からない物です。

減光の強さ別の、適した被写体を説明していきます。

ND2~8

フィルターの向こう側がすこし暗くみえる程度の強さ。フィルターを付けたままでもファインダー越しの被写体を見ることが出来、AFも使えます。

・明るい日中にF1~2台で露出を抑えて撮影する

・明るい環境でシャッタースピードを若干長くする

ND16~64

風景写真の一部に動きをもたらす時などに有効です。汎用性が高い暗さでもあります。フィルターを付けてのAFや構図の決定は少しやりづらくなります。

・水流を滑らかに表現する

・水面の波を消す

ND100~10000

かなり暗く、フィルターをのぞき込んでも向こう側は微かにしか見えません。昼間の動く被写体を特殊な表現で撮影するときに使います。

・日中の流し撮り

・町を歩く人を消して写す

ND1000000

太陽撮影専用の強力なNDフィルター。昼間の風景を撮ることも出来ますが、数分のシャッタースピードを要します。

・超望遠レンズを用いての太陽の黒点観察・撮影

重ねづけでND効果倍増

NDフィルターは、重ねて付けることでその効果を強めることが出来ます。

重ねて使用した場合の減光効果は、重ねたNDフィルターの数値を掛け合わせた値の分の効果となります。

例えばND4とND8を重ねた場合、ND32分の効果が得られます。

PLフィルターと重ねることでも効果アリ

反射を消したり色彩コントラストを調整できる、PLフィルターも減光効果を持っています。物にも寄りますが、NDフィルターで言うとND2位の減光効果があるとされています。

PLフィルターを使うことで水面や岩の質感を調節することも出来るので、水関係の写真を撮るときには有用な使い方となるでしょう。

ケラレに注意

厚いフィルターを付けたり、フィルターを重ねづけしたりすると、画面の四隅にフィルターの影が暗く映り込んでしまう事があります(ケラレ)。

特に広角の画角で起きやすい現象なので、重ねづけは必要なときのみに行いましょう。

ケラレが起こる事が予想される場合は、トリミング前提で撮影すると良いでしょう。

広角で出てしまったフィルターによるケラレ

~滝などの水流を表現する~ おすすめはND16 

NDフィルターの用途として最も多いのはスローシャッターを用いての水流の撮影でしょう。

NDフィルター無しで明るい日中に滝や渓流を撮ろうとし、ISO100・F22と限界まで暗い設定にしても、シャッタースピードはせいぜい数分の1までしか長く出来ないでしょう。またその設定では回折現象も起こってしまいます。

NDフィルターを使うことで、F値とシャッタースピードに余裕を持たせて設定することが出来ます。

NDフィルター無し・手持ちで撮影した滝。水の流れは途切れ途切れに写っています。

NDフィルター・三脚を使用し撮影した滝。水流が一筋の絹のように滑らかに写せています。

これらの撮影で使用したフィルター

光が強すぎる被写体の光を抑える

花火もほとんどの場合スローシャッターで撮りたい被写体です。しかし、花火は肉眼で見てもまぶしいように、非常に明るい光源でもあります。

ISOを下げF値を上げればかなり暗くする事も出来ますが、この場合も回折現象の恐れがあります。

NDフィルターを使うことで、明るい花火も白飛びさせずに彩度を保ったまま撮影することが出来ます。

ND4かND8位の効果が最適です。

15秒 F13 ISO100 で撮影。花火が描く線1本1本を鮮明に描写できました。

花火の撮影におすすめのフィルター

 

関連記事:花火を綺麗に撮りたい!初心者でもできる一眼レフ花火撮影方法

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ストロボを用いたポートレート撮影でも活用

ハイスピードシンクロに対応していないカメラまたはストロボを用いるとき、ストロボを当てた被写体の光が強すぎて白飛びしてしまう事があります。

NDフィルターを用いれば明るい単焦点レンズの解放F値でも、ストロボを用いて撮影出来ます。

超広角レンズでは、角形フィルターが必要。

フィルターを取り付けられない形をした超広角レンズなどでは、角形フィルターという外付けのホルダーとフィルターが必要になります。

地平線や水平線があり、日の出日の入りなどの明暗差が激しいシーンで有効なハーフNDを使う場合も角形フィルターがオススメ。

激安NDフィルターや可変NDフィルターには注意

Amazonなどで見ると、様々なメーカーからNDフィルターが発売されており、安い物だと数百円の物まであります。

82㎜の大口径のも関わらず千円以下で購入できたNDフィルター。しかし、いざ付けてみると画面全体がくすんだようになり、色再現も良くない物でした…。また、フィルター枠も薄くなくケラレが発生しやすくなってしまっていました。

値段が安く質の悪い物は被写体の色がくすんでしまったり、すぐ傷や汚れが付いてしまったりします。

NDフィルターを購入する際は、大手メーカーのKenkoMARUMIのものを選ぶようにしましょう。

また、一枚でNDの濃度を変えられる可変NDフィルターもありますが、こちらも質の良い物を除いて普通のNDフィルターより描写性能に劣りがちです。

自分の用途に合わせて慎重に選びましょう。

NDフィルターの人気売れ筋ランキングもチェック

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まとめ

NDフィルターで、表現方法がどのように広がるかお分かりいただけたでしょうか?

光の量をコントロールし、シャッタースピードを延ばすことで写真の持つ、「時間の表現」をより豊かにすることが出来ます。

まとめ
  • 明るく写りすぎて白飛びしてしまう場面を防げる
  • 水の流れを滑らかに写し取れる
  • 様々な物の動きをスローシャッターで捉えられるようになる

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