多くのパソコンで、最新の3Dゲームや高解像度のゲームを楽しんだり、美しい映像を表示させるためにはグラフィックボードが必須です。
特に近年ではパソコンゲームのグラフィック性能は格段に高くなっているため、グラフィックボード性能が低いと遊べないゲームもあります。
ですが、いままで普通にパソコンを使っていた方は、グラフィックカードを選んだり追加したりする機会はあまり無いですよね。
そのため、「そもそもグラフィックボードってどういうパーツなの?」「ゲームをするためにはどれを選んだらいいの?」という疑問を持っている方も多いはず。
そこで今回は主にゲーム用にグラフィックボードを追加したい方に向けて、グラフィックボードの説明や選び方、おすすめのグラフィックボードを紹介します。
あまり難しくならないよう、大事なポイントを絞って解説するので、人気のPCゲームで遊びたいという方はぜひ参考にしてください。
この記事を監修した専門家

目次
グラフィックボード性能の見方・確認方法
グラフィックボードの選び方を確認する前に、「グラフィックボードの英語や数字の見方・読み方」を覚えましょう。
今回初めてグラフィックボードに興味を持った方の中には、「グラフィックボードの見方が全然わからない」方も多いと思います。英語や数字の見方・読み方が分からないとグラフィックボードを選ぶことはできません。
今回はNVIDIA製「MSI GeForce RTX 3080 Ti 12G」を例にとり、英語と数字が表している意味・性能を一つずつ分解して解説します。
「MSI GeForce RTX 3080 Ti 12G」は、それぞれ以下のように分けることができます。
名前 | 表している意味 | 説明 |
---|---|---|
MSI | メーカー名 | MSIというメーカーが作っているグラフィックボード |
GeForce | 使用GPUチップ名 | GeForceはNVIDIAの製品名。つまりこの製品はNVIDIAのGPUを使用してMSIが作ったグラフィックボード |
RTX | GeForceのランク | NVIDIA製は「GTS<GTX<RTX」順で高性能 |
30 | 世代 | 「9<10<20<30」のように、数字の大きいものほど最新世代で高性能 |
80 | 性能・グレード | 同じ世代なら数字の大きいものほど高性能 |
Ti | 接尾辞 | 商品の特性。「Ti」は性能の中間グレードを表す。80Tiは80と90の中間スペック |
12G | VRAM容量 | 数字の大きいものほど処理スペースが広く高性能 |
メーカーや世代、性能に関しては問題ないと思いますが、ややこしいのが製品の仕様や特性を表す接尾辞です。
接尾辞には何もつかない「無印」、無印を改良した「SUPER」、中間グレードを表す「Ti」のほか、メーカーや製品によって固有の名前が付けられることがあります。
接尾辞まで理解しようとするとかなりややこしいため、初心者はまず接尾辞以外の世代やグレードまで理解しておきましょう。
世代やグレードまで理解できれば、グラフィックボード選びに大きな影響はありません。
福井
グラフィックボードの選び方
グラフィックボードを選ぶときは以下の7つのポイントをチェックしましょう。
- GPUは、NVIDIA製とAMD製の2種類から選ぶ
- ゲームやソフトで求められているスペック以上のものを選ぶ
- グラフィックボードのサイズにも注意
- 冷却性能をチェック
- 消費電力をチェック
- マルチモニターにしたい場合は接続端子数にも注意
GPUはNVIDIA製とAMD製の2種類から選ぶ


グラフィックボードに使われている演算チップ「GPU」には、「NVIDIA社製」と「AMD社製」2種類のブランドがあります。2022時点ではNVIDIA製グラフィックボードのシリーズ名は「GeForce」、AMD製グラフィックボードのシリーズ名は「Radeon」です。
NVIDIA(エヌビディア) | AMD(エーエムディ) |
---|---|
|
|
それでは「NVIDIA」「AMD」どちらのGPUがおすすめかと言われると、Picky’sでは「NVIDIA製」をおすすめします。理由はラインナップが豊富で選択肢が多い点。また、人気も高いので、多くのゲーム会社がNVIDIAのグラフィックボードを基準にしているからです。
AMD製もマイニング用途が得意であったりはしますが、ゲーム用途でグラフィックボード選びになれてない人であればNVIDIA製をおすすめします。
福井
ゲームやソフトで求められているスペック以上のものを選ぶ
グラフィックボード選びで一番重要なポイントが、「ゲーム等で求められているスペックを満たす製品を買う」ことです。
各ゲームには「必要動作環境」や「推奨動作環境」といった、「このくらいのスペックのパーツが必要です」という指標が表記されています。
グラフィックボードが、必要動作環境以下だとゲームはまともに動作しにくく、推奨動作環境以下の場合も満足にゲームプレイが難しい場合があります。逆を言えば、「推奨動作環境を上回る性能のグラフィックボード」を選べば、快適にゲームがプレイできるでしょう。
特にラグが命取りになるアクションゲームをプレイしたい場合は、推奨動作環境よりも若干上のグラフィックボードがおすすめです。
どのゲームにどのくらいの性能のグラフィックボードが必要になるのか
実際に人気ゲームをプレイするためにはどのくらいのグラフィックボードが必要になるのか、ゲーム別に調査しました。
調査したのは以下の3タイトルです。
- 人気FPS「Apex Legends」
- 高負荷FPSゲームの代名詞「Battlefield 2042」
- 人気アクションゲーム「モンスターハンターワールド」
【Apex Legends】 | 必要動作環境 | 推奨動作環境 |
---|---|---|
OS | Windows 7 64ビット版 | Windows 7 64ビット版 |
CPU | Intel Core i3-6300 3.8GHz AMD FX-4350 4.2GHz |
Intel i5 3570Tおよび同等品 |
RAM | 6GB | 8GB |
GPU | NVIDIA GeForce GT 640 Radeon HD 7730 |
Nvidia GeForce GTX 970 AMD Radeon R9 290 |
GPU RAM | 1GB | 8GB |
ストレージ | 22GB以上の空き容量 | 22GB以上の空き容量 |
【Battlefield 2042】 | 必要動作環境 | 推奨動作環境 |
---|---|---|
OS | 64ビット版Windows 10 | 64ビット版Windows 10 |
CPU | Intel Core i5 6600K AMD Ryzen 5 1600 |
Intel Core i7 4790 AMD Ryzen 7 2700X |
RAM | 8GB | 16GB |
GPU | Nvidia GeForce GTX 1050 Ti AMD Radeon RX 560 |
Nvidia GeForce RTX 3060 AMD Radeon RX 6600 XT |
GPU RAM | 4GB | 8GB |
ストレージ | 100GB | 100GB |
【モンスターハンターワールド】 | 必要動作環境 | 推奨動作環境 |
---|---|---|
OS | Windows 7, 8, 8.1, 10 (64-BIT 必須) | Windows 7, 8, 8.1, 10 (64-BIT 必須) |
CPU | Intel Core i5-4460 3.20GHz AMD FX-6300 |
Intel Core i7 3770 3.4GHz Intel Core i3 8350 4GHz AMD Ryzen 5 1500X |
RAM | 8GB | 8GB |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 760 AMD Radeon R7 260x |
NVIDIA GeForce GTX 1060 AMD Radeon RX 570 |
GPU RAM | 2GB以上 | 4GB |
ストレージ | 48GB | 48GB |
「必要動作環境」は最低限動かすために必要なスペックであって、「快適に遊べるスペック」ではありません。快適に遊ぶためには「推奨動作環境のグラフィックボード」(表中の下線が引いてある部分)が必要です。
ただし先述したように、より快適に遊ぶのであれば「推奨スペックより若干上のスペック」を選んでください。
例えばモンスターハンターであれば推奨が「NVIDIA GeForce GTX 1060」なので、より高性能な「NVIDIA GeForce GTX 1080」や、より最新かつ高性能な「NVIDIA GeForce RTX 2060」「NVIDIA GeForce RTX 3060」などを購入すればOKです。
福井
グラフィックボードのサイズにも注意
グラフィックボードを選ぶ際は、性能だけではなくボードのサイズ(寸法)もチェックしてください。
グラフィックボードを交換・増設する場合、グラフィックボードのサイズによってはパソコンケース内に収まらない可能性があります。
特に高性能なグラフィックボードは発熱量が多く、冷却効果を高めるファンが複数付いていて大型化する傾向があります。
福井
冷却性能をチェック
性能の高いグラフィックボードは基本的にオンボードの物よりも発熱しやすいため、冷却パーツの性能チェックも必須です。
グラフィックボードと言えば複数のファン(羽根)が付いたものをイメージする方も多いと思いますが、その他にもいくつかの冷却方式があります。
方式 | 特徴 |
---|---|
ファンタイプ | 一般的な方式で、冷却効果は高いがやや大型化しやすい |
ファンレス(羽根無し) | 静音性が高くコンパクトだが冷却性能は低く、主に性能の低いグラフィックボード用 |
水冷方式(水冷クーラー) | 静音性が高く、冷却効果も高いが高価 |
ゲームができるグラフィックボードはファンタイプのものが多いので、基本はファンタイプを選ぶことになると思います。
ただし、ファンタイプにもファンの数やサイズといった違いがありますので、パソコンケースのサイズや、空きスペースと相談しながら選びましょう。
パソコンケースについては以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:初心者必見!自作PCケースおすすめ24選|フル・ミドル・ミニタワー各種の選び方から特徴を徹底解説
消費電力をチェック
グラフィックボードはパーツの中でも特に消費電力が大きいので、増設・交換によって消費電力がパソコンの電源供給能力を超えないかどうかのチェックが必要です。
グラフィックボードを交換したことで、電源ユニットの最大消費電力を超えてしまうと、フリーズやシャットダウンといった不具合が頻繁に起こります。
特に高性能なグラフィックボードに交換した場合、パソコンの消費電力が変更前の倍以上になる事もあるので、交換前に必ず計算しておいて下さい。
なお、消費電力を計算するときはグラフィックボードだけではなく、パソコン全パーツトータルで計算します。交換するグラフィックボードを含めたパソコン全体の消費電力が、電源ユニットの最大消費電力を超えなければOKです。
できればパソコンの消費電力に対して、2倍の供給能力を持った電源ユニットに交換してあげると、効率的・安定的にパソコンを使用できます。
福井
電源ユニットについては以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひ参考にしてください。
関連記事:格安製品は何がダメ?おすすめ電源ユニット20選!元店員が選び方を詳しく解説!
マルチモニターにしたい場合は接続端子数にも注意
グラフィックボードを利用して、3画面、4画面といった複数のモニター環境を構築したい場合は、「接続端子数」も優先的に確認しましょう。
グラフィックボードには複数の映像出力端子(インターフェース)が搭載されています。
- DVI
- VGA
- HDMI
- Displayport
映像端子を利用することで、3画面、4画面が同時に使えるようになります。
福井
【低価格】グラフィックボードのおすすめ人気ランキング比較一覧表
まずは主に5万円以下(2021年~2022年現在)の、いわゆる「低価格帯」のグラフィックボード売れ筋5選です。
低価格帯でも製品によっては多くのゲームがプレイ可能なので、推奨スペックを確認しながら選んでいきましょう。
なお、5000円以下の非常に安価なものはゲーム用ではなく、マルチディスプレイ環境構築用におすすめです。
商品 | 最安価格 | GPUメーカー | サイズ | 重量 | クロック周波数 | メモリクロック | VRAM容量 | 消費電力 | 映像出力端子 | その他 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() | [玄人志向] GF-GT710-E1GB/HS NVIDIA GeForce GT 710 搭載 グラフィックボード 1GB | 楽天市場¥3,837 AmazonYahoo! | NVIDIA | 28x17.5x4.9cm | 320g | 954MHz | 1000MHz | 1GB | 19W | VGA×1/DVI×1/HDMI×1 | ヒートシンク/ファンレス |
![]() | [MSI] VD7112 GeForce GTX 1660 SUPER AERO ITX OC グラフィックスボード | 楽天市場¥31,800 AmazonYahoo! | NVIDIA | 17.9x12.7x4.2cm | 900g | 1815MHz | 14000MHz | 6GB | 125W | DP×1/DVIx1/HDMIx1 | ショートサイズ |
![]() | [MSI] VD6606 GeForce GT 1030 2GD4 LP OC グラフィックスボード | 楽天市場¥7,988 AmazonYahoo! | NVIDIA | 15x1.9x6.9cm | 131g | 1430MHz | 2100MHz | 2GB | 20W | DP×1/HDMI×1 | 1スロット占有 |
![]() | [玄人志向] GF-GTX1050Ti-E4GB/SF/P2 GeForce GTX1050Ti搭載 グラフィックボード GDDR5 4GB | 楽天市場¥25,980 AmazonYahoo! | NVIDIA | 34.4x22x6.5cm | 740g | 1,392MHz | 7000MHz | 4GB | 75W | HDMI 2.1×1/DP×1/DVI-D×1 | 2スロット占有 |
![]() | [玄人志向] GF-GTX1650D6-E4GB/DF3 GeForce GTX1650搭載 グラフィックボード GDDR6 4GB | 楽天市場¥18,800 AmazonYahoo! | NVIDIA | 38x24x7.8cm | 790g | 1,605MHz | 12000MHz | 4GB | 70W相当 | DP1.4 x1/HDMI2.0bx1/DVI-Dx1 | 2スロット占有 |
【低価格】グラフィックボードのおすすめ人気ランキング5選
比較的多くのゲームに対応するバランスの良いグラフィックボード
玄人志向のGF-GTX1650D6-E4GB/DF3は、GeForce GTX1650搭載のグラフィックボードです。
クロック周波数1605MHz、メモリクロック12000MHz、VRAM4GBと中負荷程度のゲームやソフトであれば十分動かせるスペックを持っています。
映像出力端子も3種類装備で、デスクトップのマルチディスプレイにも最適。
スペックの割には比較的手頃なグラフィックボードで、販売店舗や通販で安く売られていたら確保しておきましょう。
また、低消費電力で補助電源不要な点も初心者にとって安心材料です。
低価格で使いやすい初心者向けのグラフィックボード
玄人志向のGF-GTX1050Ti-E4GB/SF/P2は、GeForce GTX1050Ti搭載のグラフィックボードです。
クロック周波数1392MHz、メモリクロック7000MHz、VRAM4GBと価格の割に比較的多くのゲームやソフトに対応できるスペックを持っています。
ゲームと設定画質にもよりますが、60fpsくらいでプレイできるゲームもありますので、そこまで重たいゲームをプレイしないのであれば十分でしょう。
映像端子が多い点や、追加電源不要で取り付け簡単な点から、グラフィックボード初心者にもおすすめ。
ミニPCにも最適なコンパクトで安価なグラフィックボード
MSIのGT 1030 2GD4 LP OCは、NVIDIA GeForce GT 1030搭載のグラフィックボードです。
シングルファンでコンパクトなため、対応するマザーボードの種類が広く、自作ミニタワーPCにも最適。
クロック周波数1430MHz、メモリクロック2100MHzと性能は価格なりですが、消費電力もかなり低くパソコンに負担をかけません。
さすがに幅広いゲームに対応とはいきませんが、古いゲームや低負荷のゲーム、もしくは画質を落とした中負荷のゲーム用としてであれば問題ありません。
ディスプレイポートとHDMIを活かし動画再生やマルチモニター用としてもおすすめです。
小型で高性能!ゲーム向きグラフィックボード
MSIのVD7112 GeForce GTX 1660SUPER AERO ITX OCは、GeForce GTX 1660 SUPERを搭載したグラフィックボードです。
一応低価格帯の位置づけで紹介していますが、どちらかと言えばミドルレンジに近い価格と性能です。
クロック周波数1815MHz、メモリクロック14000MHz、VRAM6GBと重たいゲームの必要動作環境を満たせるスペックを持っています。
重たいゲームで快適に遊ぶ、というのは難しそうですが、かなり多くのゲームで快適に遊べるでしょう。
性能の高さの割にコンパクトで、小型のPCケースにも収納しやすい点もメリットです。
古いPCの延命やマルチモニターに最適な激安グラフィックボード
玄人志向のGF-GT710-E1GB/HSは、NVIDIA GeForce GT 710搭載のグラフィックボードです。
非常に安価ですが、クロック周波数やメモリクロック、VRAMともに価格なりの低スペックですので、ゲーム用としてはおすすめできません。
映像出力は3つ搭載されているので、マルチモニター用として買ったり、寿命が来そうな古いPCの支えとしては優秀です。
安さに惹かれがちですが、この製品を活かすにはグラフィックボードの知識が必要なので、初心者は別の製品のほうが良いでしょう。
注意点として、ロープロファイル用ブラケットが付属しません。
【ミドル】グラフィックボードのおすすめ人気ランキング比較一覧表
主に10万円以下(調査時点)の、ミドルレンジグラフィックボード売れ筋10選です。
ミドルレンジクラスの製品であれば、よほど重たいゲームか、超高画質設定にしない限り、多くのゲームで快適に遊べるでしょう。
また、先述のBattlefield 2042のような非常に重たいゲームでも、最低限プレイするのに必要な「必要動作環境スペック」は満たせます。
ただ、高負荷なゲームを快適にプレイできるものと、できないもので分かれてくる価格帯なので、スペックはしっかりと確認しておきましょう。
【ミドル】グラフィックボードのおすすめ人気ランキング10選
12GBのVRAMを搭載し、静音性を高めたグラフィックボード
ASUSのDual GeForce RTX 2060 EVO OC Edition blackは、GeForce RTX 2060を搭載したグラフィックボードです。
RTX2060の性能であれば、ほとんどのゲームの必要動作、推奨動作環境に対応します。
静音性も高く、ファンの音が気になる方や、音が重要な役割を果たすゲームにも最適です。
ただし、ゲーム用途としては若干価格に対してバランスが悪いため、ゲーム目的のみで買うのであれば他の製品の方がコスパは良いかもしれません。
ゲームのほか、様々な用途で使いたい方におすすめのグラボ
玄人志向のRD-RX6600-E8GB/DFは、AMD Radeon RX6600を搭載したグラフィックボードです。
Radeon RX6600は、Battlefield 2042の「推奨」スペックが「AMD Radeon RX 6600 XT」なので、それに対してわずかに足りないくらいの性能です。
従って、ほぼすべてのゲームが快適にプレイできます。
同価格帯のNVIDIA製に比べると若干物足りなさはあるものの、性能のわりに価格と消費電力が控えめです。
ゲーム用途以外にも使うとか、NVIDIAにこだわりがなければ、その時の価格次第で買っても良いでしょう。
ほぼすべてのゲームの推奨スペックを満たす高性能グラボ
Sapphireの11309-01-20Gは、AMD Radeon RX 6600 XTを搭載したグラフィックボードです。
Radeon RX 6600 XTは、ゲーム屈指の高いスペックを要求してくるBattlefield 2042が快適にプレイできる推奨スペックです。
ゲームをするだけであれば同価格帯のNVIDIA製の方がおすすめですが、ゲーム以外の用途でも使う場合は11309-01-20Gも選択肢に入ってきます。
品質と安定性に優れたバランスの良いグラフィックボードです。
重たいゲームもサクサク遊べる高性能グラボ
GAINWARDのNE6306T019P2-190AB-G-V1 VD7762は、GeForce RTX 3060Ti搭載のグラフィックボードです。
Gainwardは台湾に本社を置くブランドで、日本ではあまり聞き馴染みがないかもしれませんがヨーロッパではメジャーなメーカーです。
ベースは高性能なRTX 3060のため、高負荷なゲームもサクサクプレイできるでしょう。
高性能な分高価なので、ゲーム用途のみであればここまでのスペックが必要かどうか確認してから購入しましょう。
ゲーム用ならこれを買っておけばほぼ問題なし!
MSIのGeForce RTX 3060 VENTUS 2X 12G OCは、GeForce RTX 3060を搭載したグラフィックボードです。
クロック周波数1807MHz、メモリクロック15000MHz、VRAM8GBと高性能で、ゲーム用途として考えた場合、十分すぎるスペックです。
ゲーム用途のみであれば、これを買っておけば大きな不満はないはずです。
超高負荷なゲームを100%快適にプレイしたいから念には念を入れたい、という方のみ、これより上のグラボを検討しましょう。
価格に対して性能が高く、コスパの高い良品グラフィックボード
MSIのVD7937 GeForce RTX 2060 VENTUS 12G OCは、GeForce RTX 2060を搭載したグラフィックボードです。
クロック周波数1680MHz、メモリクロック14000MHz、VRAM12GBで、ほぼすべてのゲームが快適に遊べます。
一部「推奨動作環境」に届かないゲームはあるかもしれませんが、ほぼ問題ないでしょう。
価格の割に性能が高く、消費電力も低めでコスパの良いモデルなので、アウトレットなどで安く販売していたら優先的に確保しましょう。
ゲームにもマルチモニターにも最適な使い勝手の良いグラボ
ELSAのGD3060T-8GERSH VD7890は、GeForce RTX 3060を搭載したグラフィックボードです。
クロック周波数1665MHz、メモリ周波数14000MHz、VRAM8GBで、ほとんどのゲームが快適に遊べるでしょう。
ゲーム用はもちろん、4K・4画面出力対応で、複数の画面を繋げたい方にも最適です。
静音性や冷却性能も高く、性能面では欠点が見当たりません。
ただし高性能で多機能な分、ミドルレンジのグラフィックボードの中ではやや高額なので、多機能を使いこなせるかどうかを購入前に確認しておきましょう。
補助電源にPCI Express 8ピンが必要です。
防塵性能を高めた価格と性能のバランスの良いグラフィックボード
ASUSのTUF-GTX1660TI-T6G-EVO-GAMINGは、GeForce GTX 1660 Tiを搭載したグラフィックボードです。
クロック周波数やメモリクロックも高く、VRAMも6GBと中負荷のゲームであればほぼ文句なしで快適に遊べるでしょう。
特徴としてはIP5Xの防塵性能で、グラボに大敵なホコリに強く長寿命な点です。
また電力効率にも優れているため、ゲームだけではなくマイニングにも使えます。
価格も比較的お手頃で、ミドルレンジのグラボの中ではイチオシ。
あらゆるゲームが快適にプレイできるハイスペックグラボ
玄人志向のGG-RTX3060Ti-E8GB/DF/LHRは、GeForce RTX3060Tiを搭載したグラフィックボードです。
非常に高性能な3060シリーズで、クロック周波数1665MHz、メモリクロック14000MHz、VRAM8GB、どんな用途でも快適に使える非常に高いスペックです。
重たいゲームの代名詞であるBattlefield 2042の、「推奨動作スペック」を完璧に満たせる性能を持っているため、現在発売しているほぼすべてのゲームが快適に遊べるでしょう。
また保証期間が3年とかなり長く、高価な製品ですが安心して購入できます。
価格と性能のバランスが良い万能グラフィックボード
玄人志向のGG-RTX2060-E12GB/DFは、GeForce RTX2060を搭載したグラフィックボードです。
重いゲームの推奨スペックにはわずかに足りませんが、それでも十分な性能を持っていて、ほとんどのゲームは快適にプレイできでしょう。
価格も比較的抑えられているので、ミドルレンジの価格帯からゲーム用グラフィックボードを買おうと思ったときの第一候補です。
ディスプレイポートとHDMIのほか、最近では珍しいDVI端子も搭載しています。
【ハイエンド】グラフィックボードのおすすめ人気ランキング比較一覧表
製品によってはパソコン本体よりも高額な、超ハイスペックグラフィックボードの売れ筋5選です。
超ハイスペックのグラフィックボードであれば、重たいゲームを高画質に設定しても、ほぼ最高のパフォーマンスが得られるでしょう。
ただ、ほとんどの製品で高負荷なゲームですら不要な超ハイスペックです。
ゲーム用で買うにはコスパが悪いものがほとんどですので、プロゲーマーを目指すとか、そのほかの用途でも使う場合のみ検討してください。
商品 | 最安価格 | GPUメーカー | サイズ | 重量 | クロック周波数 | メモリクロック | VRAM容量 | 消費電力 | 映像出力端子 | その他 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() | [ASUS] ROG-STRIX-RTX3070TI-O8G-GAMING GeForce RTX 3070 Ti 搭載ビデオカード | 楽天市場¥75,800 AmazonYahoo! | NVIDIA | 31.8.x14x57.7cm | 2.4kg | 1845MHz | 19000MHz | 8GB | 290W | DP1.4×3/HDMI2.1×1 | トリプルファン/ヒートシンク |
![]() | [MSI] VD7850 GeForce RTX 3080 VENTUS 3X PLUS 10G OC LHR グラフィックスボード | 楽天市場¥117,000 AmazonYahoo! | NVIDIA | 30.5x12x5.7cm | 1.37kg | 1740MHz | 19000MHz | 10GB | 320W | DP1.4×3/HDMI2.1×1 | トリプルファン |
![]() | [MSI] VD7357 GeForce RTX 3090 VENTUS 3X 24G OC グラフィックスボード | 楽天市場¥259,800 AmazonYahoo! | NVIDIA | 30.5×12×5.7cm | 1.54kg | 1725MHz | 19500MHz | 24GB | 350W | DP×4/HDMI×1 | トリプルファン |
![]() | [GIGABYTE] GV-R69XTGAMING OC-16GD Radeon RX6900XT グラフィックボード | 楽天市場¥217,090 AmazonYahoo! | AMD | 28.6x11.8x5.8cm | 1.72kg | 2050MHz | 16000MHz | 16GB | 300W | DP1.4×/HDMI2.1×2 | ー |
【ハイエンド】グラフィックボードのおすすめ人気ランキング4選
AMD最強クラスのモンスタースペックグラフィックボード
GIGABYTEのGV-R69XTGAMING OC-16GDは、AMD Radeon RX6900XT搭載のグラフィックボードです。
AMD Radeon RX6900XTは、ゲームで言えば1080p環境でも200fps~240fpsをたたき出すモンスタースペックです。
はっきり言って、普通にゲームを楽しむだけであれば確実なオーバースペックで、コスパ面から言えば買う必要性はありません。
「高負荷なゲームを思う存分楽しみながら、動画編集やマイニング、高度なプログラミング処理を行いたい」という方であれば買う価値はあるでしょう。
プロフェッショナル向け超ハイスペックグラフィックボード
MSIのVD7357 GeForce RTX 3090 VENTUS 3X 24G OCは、GeForce RTX 3090を搭載したグラフィックボードです。
メモリクロック19500MHz、VRAM容量24GBという規格外の性能を持っています。
企業のGPUコンピューティングといった専門作業に用いられる「Titan RTX」というGPUがありますが、それに近い性能のモンスターGPUです。
下位クラスのRTX 3080でも最高画質で200fps出ますし、価格を考えると3090をゲーム用途に使うのはコスパが悪すぎます。
こんな製品もある、くらいで覚えておきましょう。
現実的にゲーマーが買える最高峰のグラボ
MSIのVD7850 GeForce RTX 3080 VENTUS 3X PLUS 10G OC LHRは、GeForce RTX 3080搭載のグラフィックボードです。
1080pの画質で180fpsオーバー、1440p画質で140fpsオーバー、4Kですら100fps近く出る驚異的な性能を持っています。
ただしミドルレンジ製品と比較すると、価格と性能差が釣り合っていない、つまりコスパが悪い製品だということは間違いありません。
「コスパ度外視で、最高の画質で最強のアクションを体感したい」というコアゲーマーなら買ってもいいと思います。
高性能な3070をさらに強化したハイスペックグラボ
ASUSのROG-STRIX-RTX3070TI-O8G-GAMINGは、GeForce RTX 3070Ti搭載のグラフィックボードです。
GAMINGの名の通りゲーム用に調整された製品で、1080p(フルHD画質)で170fpsの高い数値をたたき出します。
ただ、3070Tiよりはるかに安い3070と比較すると、価格差のわりにアップしている性能差が小さく、コスパ面では微妙です。
一般的なゲーム用であれば3070を買った方がコスパは良いでしょう。
グラフィックボードとは?
グラフィックボードは、ディスプレイに映像や画像を映し出す役割を持ったパーツです。
グラフィックボードは、激しい動きのゲームや綺麗な映像を映し出すための高性能な「GPU」と呼ばれるチップが搭載されています。
グラフィックボード自体の呼び方は、以下のようにたくさんあります。
- グラボ
- グラフフィックボード
- グラフィックスボード
- グラフィックカード
- グラフィックアクセラレータ
- ビデオカード
- ビデオボード
ゲーミングパソコンではなく一般的なパソコンにも、「オンボードグラフィック」と言うGPUチップが多くの場合で内蔵されてます。グラフィック性能は低めですが、一般的なパソコン作業やYoutubeなどの動画を見る程度であれば、オンボードグラフィックでも何ら問題なく映像を映し出せます。
低負荷のゲームで遊ぶ場合や、低画質でディスプレイ表示させる場合はオンボードグラフィックで十分でしょう。
ですが、最新ゲームや三次元設計ソフトウェアの使用といった、高いグラフィック処理能力を要求するソフトにはオンボードでは対応できません。高いグラフィック処理能力を要求するゲームやソフトを使用したい場合、性能の高いグラフィックボードを増設する必要があります。
福井
なぜ最新のゲームではグラフィックボードが必要なのか
多くの最新ゲームでは非常に高精細・高画質のグラフィックにこだわっており、その高クオリティな映像を映し出すためにグラフィックボードが求められます。
パソコンゲームを見たことがある方はご存知かと思いますが、最近では実写映画と見間違えるほどの美しい3D映像も当たり前になっていますね。
高いグラフィック性能を要求するゲームに対し、グラフィックボードの性能が低いと映像処理が追い付かなくなります。その場合、画面がカクつく・フリーズするといったパフォーマンス低下が起こり、最悪プレイそのものができません。
FPSやアクションゲームのような0.1秒が勝敗を分けるゲームの場合、グラフィックボード性能の低いパソコンではまともに戦えないでしょう。
- ゲーム配信をしたい
- 動画編集(エンコード)をしたい
- 3DイラストやCADデータを作成したい
- VRを楽しみたい
- 4K.8K映像を楽しみたい
- 4台や8台など複数モニターを使用したい
最初から目的が決まっていれば、その目的に適したグラフィックボードを搭載したパソコンを選ぶのが一番です。しかし、あとからゲームやVRを楽しみたくなった方もいると思います。
その場合は、グラフィックボードの増設・交換でグラフフィック処理性能を上げましょう。
福井
グラフィックボード交換・取り付け手順
グラフィックボードの交換手順を簡単に解説します。
詳しい交換手順については、YouTubeの動画を検索したほうが分かりやすいと思いますので、ここではざっくりとした手順を確認しておいてください。
- グラフィックボード交換取付手順
- STEP.1電源を切ってケーブル類をすべて抜く
グラフィックボードを交換する前に、必ずパソコンの電源をオフにし、各種ケーブルを抜いておきましょう。
ケーブルを抜かずに交換作業すると、パソコンに影響が出る可能性があります。
- STEP.2グラフィックボードを挿し込む
マザーボードのPCI Expressポート端子にグラフィックボードを挿し込みます。
挿し込んだ後、ロックするタイプとロックしないタイプがあるので注意。
- STEP.3ディスプレイケーブルをグラフィックボード側に挿し込む
グラフィックボードを挿した後は、必ずディスプレイのケーブルを増設したグラフィックボード側の映像端子に挿し込んでください。
マザーボードの端子に接続したままだとディスプレイが映りません。
- STEP.4ケーブル類を接続し直して電源を入れる
最初に外したケーブル類をすべて元に戻して電源を入れ直します。
- STEP.5ドライバーをインストール
最後に、グラフィックボード付属のディスクからドライバーをインストールして更新します。
ドライバーはNVIDIAやAMDの公式サイトからも無料でダウンロード可能です。
グラフィックボードの関連商品
グラフィックボードに関連する商品を紹介します。
処理性能を向上させるCPU
最新ゲームや負荷の高いソフトをサクサク動かすためには、グラフィックボードだけではなくCPUも重要です。
CPUを高性能な物に換えることで、処理性能がアップし、ゲームだけではなく通常の作業やネットもサクサク動くようになります。
Picky’sでは、CPUに詳しくない方に向けて、CPUの役割や選び方について以下の記事で解説していますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
関連記事:元PCショップ店員監修!CPUおすすめの選び方を初心者向けにかんたん解説【2022年最新】
画面の反応速度が速いゲーミングモニター
どんなにパソコンの性能が良くても、リフレッシュレート(表示性能)の低い一般的なモニターではゲームを100%楽しむことはできません。
ゲームを楽しむのであれば、パソコンの性能アップだけではなく、モニターもゲーム専用ゲーミングモニターに換えましょう。
Picky’sでは、ゲームに最適なリフレッシュレートの高いゲーミングモニターについて、以下の記事で詳しく解説しています。
記事を参考に、グラフィックボードと併せてモニターの買い替えも検討してみてください。
関連記事:【2022年】コスパ最強のゲーミングモニターおすすめ30選!ゲームが有利になるモデルとは?
グラフィックボードよくある質問
最後に、グラフィックボードでよくある質問をまとめました。
リファレンスモデル・オリジナルモデルってなに?
リファレンスモデルは、NVIDIAやAMDがどんなパソコンに組み込んでも安定動作するように設計した、癖のないグラフィックボードです。
一方でオリジナルモデルは、上記のリファレンスモデルにファンや映像端子の追加、クロック周波数の調整といったカスタムを行い、性能をアップさせたモデルです。
「オリジナルのファンがつく」事からオリファンモデルとも呼ばれます。
オリジナルモデルはリファレンスモデルより性能が高くなっていますが、熱対策で独自のファンを追加してることが多く、大型化しがちです。
また周波数を上げているため、電力消費もリファレンスモデルよりも高くなっています。
どちらがいいとは一概に言えませんので、自分の目的に適したモデルを選びましょう。
外付けグラフィックボードって何ですか?
パソコンに内蔵するタイプとは異なり、必要な時に接続したり切ったりが可能なタイプです。
今回はグラフィックボードの基礎知識中心に解説したため触れませんでしたが、興味のある方は調べてみてください。
グラフィックボードが不足している、値上がりしているって本当ですか?
元々半導体不足で供給が不安定だったところに、コロナによる半導体生産力の低下、ゲーム人気による需要の急増が不足に拍車をかけました。
1.5倍近く値上がりしている物や、在庫が無く売り切れになっているもの、品薄でプレミア価格になっているものまであります。
グラフィックボードを買いたい方にとって、やや厳しい状況であることは間違いないでしょう。
グラフィックボードの不足や価格上昇は一時的なものでなく、今後も続くと予測されています。
そのため、グラフィックボードを買いたいと思ったら、できる限り早めの予約・購入がおすすめです。
なお、価値の上昇に伴い中古の買取価格も上昇しているので、良いグラフィックボードを買っておけば不要になった時に高く売却することができます。
グラフィックボードは推奨動作環境以上の製品を買おう!
最新のゲームをスムーズにプレイしたり、動画編集を行うならグラフフィックボードの交換は必須です。
各ゲームやソフトの「推奨動作環境」に書いてあるグラフフィックボードより、少しだけ性能が高い製品を選ぶといいでしょう。
- 最新のPCゲームがしたい
- 今以上にスムーズにプレイしたい
- 動画編集や3Dソフトを使いたい
- 4Kや8Kの綺麗な映像を楽しみたい
上記に当てはまる方はグラフフィックボードが必須になりますので、ぜひ検討してみてください。
Picky’sでは、このほかにもパソコンのカスタマイズや、自作PCに関する情報を多数記事にしています。
以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:PCメモリおすすめ16選|デスクトップ用からノート用まで選び方から増設方法までわかりやすく解説
関連記事:もう悩まない!マザーボードおすすめ20選|失敗しないマザボの選び方を元店員が徹底解説