ペンタックスがシリーズ最高峰のフラッグシップモデルとして発売した「K-1」。ペンタックスの伝統である、小型で堅牢なボディでもありながら、今までの中判カメラから受け継いだ技術で高画質な写真を撮ることができ、さらには様々な環境に対応できる耐久性を持つことで、この“1”とつけられた一眼レフKシリーズ最高峰にふさわしい一眼レフに仕上がっています。
2018年4月に後継機種が発売されすでに型落ちのモデルでありますが、発売は2016年と新しく他メーカーと張り合えるだけの性能を持っています

- K-1の注目ポイント
- K-1のスペック
- 旧K-1との違い
- K-1がオススメな人
目次
K-1をK-1Mark2へのアップグレード
ペンタックスはK-1をK-1Mark2相当まで性能を引き上げるアップグレードの受付を行っています、これは2018年5月21日から2018年9月30日までの期間限定のサービスになっています。このサービスはセンサーを新型に載せ替える力技で実現します。これだけでもペンタックスは面白いメーカーだとわかります。
このサービスはリコーセンターに直接カメラを持ち込むか、郵送することで受けることができます。10~15営業日ほどかかり費用は税込5万4千円となっています。
K-1の注目ポイント!
圧倒的な高感度
ノイズ耐性に優れたイメージセンサーと新開発された画像処理エンジン「PRIMEⅣ」の組み合わせによりISO204800の実現しています。この高感度を使えば夜間の風景でも昼間のように明るく写す事も気軽に楽しむことができます。
高画素数がもたらす恩恵
有効画素数が3640万画素となっていてかなりの高画素機になっています。この高画素から得られる解像力は水しぶきの1つ1つを捉える力があり、目を奪うリアリティや迫力を宿す写真を撮ることができます。A2などの大きな紙に印刷するときや、クロップ撮影やトリミングをするときにもこの高画素は役に立ちます。
ゆとりのあるフルサイズセンサー
このK-1はペンタックスシリーズの中で珍しいフルサイズのセンサーを搭載しているモデルです。フルサイズである利点は、画素ピッチが大きくなった事で階調、解像感、質感が豊かな写真を撮ることができます。さらにはノイズに対する耐性も高くなります。
暗いときに役立つ操作部ライト
夜間での撮影の時、ケーブルの接続やレンズ交換など暗いと行いずら作業がいくつかあります。そんなときのためにこのPENTAX K-1Mak2には暗い場所での撮影を助ける機能の1つとしてアシストライト機能があります。この機能はレンズマウント、SDカードスロット、ケーブルスイッチ端子部、液晶モニター背面にLEDライトを配置し照明ボタンを押すと点灯させることができ、夜間や暗闇での撮影をサポートします。
強力な5軸手ぶれ補正
K-1Mark2ではペンタックスの手ブレ補正機能SRⅡという機能を搭載しています。これは従来の角度ブレに加え、マクロ撮影で発生するシフトブレ、回転ブレなどに対応しています。さらにボディ内での手ブレ補正のため、レンズ内での手ブレ補正では対応することができなかったブレにも対応することができました。このため、K−2はどんな方向や回転からのブレも防ぐことができるようになりました。
ペンタックス得意の耐久性
ペンタックスK-1ではカメラの骨格をマグネシウム合金で包み込み、高剛性・耐衝撃性・電磁シールド性を高めています。さらにボディを高強度メタルシャーシと複合構造にすることによって高い耐久性と信頼性を実現させました。
さらにどんな環境での撮影にも対応する事のできる防塵防滴構造になっています。ボディのボタンやダイヤルなどにシーリングを施すことで水滴や砂埃の進入を防いでいます。さらにバッテリーグリップにも同様の加工を施しています。AW / WRシリーズの防塵防滴レンズを装着した時にはレンズとボディが一体になって防塵防滴性能を発揮し、どんな環境にも耐えることができます。
さらに過酷な環境と言えば厳寒の環境が考えられます。とくに山などの標高の高い場所では簡単に-5度などの気温になってしまいます。そのため-10度以下の環境での試験を行い、機構、回路の動作精度と安定性、応答性などの試験をすることで極寒の環境でも動くことを確認しています。
自由自在のフレキシブルモニター
従来の多くのカメラのモニターはチルト式とバリアングル式の2種類が主流でした。このPENTAX K-1Mark2ではこの2種類のモニター方式ではなく別のフレキシブルモニターを採用しています。
フレキシブルモニターは従来のチルト式モニターに近い形をしています。フレキシブルモニターではチルト式モニターの上下のみのモニターの動きに加え、さらに左右にもモニターを傾けることができます。チルト式とフレキシブルモニターの利点はレンズの光軸上でモニター傾けることができる事です。この絹を活用することで低い位置からの撮影などで構図をじっくり考えるのに有効な機能になっています。
操作をわかりやすくするスマートファンクション
今までのカメラは豊富なカメラの機能機能を操作するには複数のボタンを同時操作など少し複雑でした。このPENTAX K-1mark2ではこれを解消するための新しい機能としてスマートファンクション機能が追加されています。
スマートファンクション機能とは豊富な機能と使いやすさを両立する新しい操作方法です。この機能はカメラ上部に配置された2つのダイヤルを操作するだけで露出補正やISO感度、無線LANのon/offなど様々な機能を調節することが可能です。具体的には①のボタンで調節する機能を選択、右に配置されているダイヤルを回すことで調節します。
左のダイヤルに書かれている機能の一覧です。
機能ダイヤル | 設定内容 |
---|---|
・(丸印) | 無効 |
+/- | 露出補正 |
ISO | ISO感度調節 |
CL・CH | 1コマ撮影/連続撮影切り替え |
BKT | ブランケット撮影のブランケット幅変更 |
HDR | HDR撮影のタイプ変更 |
Grid |
ファインダー撮影時:グリッドon/off ライブビュー撮影時:グリッド種類変更 |
SR |
静止画:Shake Reductioonのon/off 動画:Move SRのon/off |
Crop | クロップの切り替え |
Wi-Fi | 無線LANのon/off |
印象的な写真を撮るための機能
天体好き必須のアストロレーサー
ペンタックスお得意の天体撮影用の機能、それがアストロレーサーです。これは通常では写す事のできない光を撮影することのできる機能です。アストロレーサーとはカメラに搭載されたGPS、電子コンパス、手ブレ補正機能を併用することでカメラ天体で赤道儀を用いたような写真を撮ることができます。GPS情報とカメラから得られた情報を元に天体の動きを算出することで長秒時露光でも星を流すことなく撮影できるので、肉眼では見ることができない星も点像での写真を撮ることができます。
画素数の上を行く、リアル・レゾリューション・システム
これは主に風景や美術品など隅々までくっきりと写したいときに便利な機能です。これは手ブレ補正機構を利用してイメージセンサーを微少駆動させ4枚連続撮影する事で、1画素ごとのRGB全ての色情報と輝度情報を組み合わせる事で、超精細画像を生成することができます。
ペンタックスでは動体の撮影にも対応しており、動体補正をONにすることで連続撮影中に動いた領域を検知し、その影響を低減するような合成処理を行います。
印象的な写真を創り出す
K-1Ⅱではパソコンを使わずにカメラ内で画像を合成し印象的な写真を創る事ができます。合成の種類は3種類で「平均」「加算」「比較明」です。合成では1~2000枚の写真を1つの写真にすることができます。この機能を使うと気軽に星がたくさん流れている天体写真を撮ることができます。
写真の印象変えるカスタムイメージ
被写体や表現意図にあわせて写真の写りを調節できる機能がカスタムイメージ機能です。それぞれの被写体に応じて色調やメリハリ感を時自由に調節できます。カメラが被写体を認識し自動で調節する「オートセレクト」やレタッチ耐性の高い「フラット」の他に合計13種類のカスタムイメージが設定されています。この機能を使いこなすとより印象的な写真を撮ることができるでしょう。
豊富なデジタルフィルター
前のカスタムイメージと紛らわしいですが、こちらはフィルター効果の事を指します。フィルタは撮影時に9種類、撮影後に21種類のフィルターを選択し写真の印象を変えることができます。このフィルターは最大で20回の重ねがけが可能です
新旧K-1の違いは?
性能表
k-1 mark2 | k-1 | |
---|---|---|
画像処理エンジン | PRIME Ⅳ | PRIME Ⅳ |
画素数 | 3640万画素 | 3640万画素 |
感度ISO | 100~819200 | 100~204800 |
連写速度 | 6.4コマ/秒 | 6.5コマ/秒 |
大きさ | 137mm×110mm×86mm | 137mm×110mm×86mm |
重さ | 1010g | 1010g |
発売日 | 2018年4月 | 2016年4月 |
価格(2018.5) | 約25万円 | 約28万円 |
新旧K-1 比較
上の表からわかるようにK-1とK-1Mark2の違いはとてもわかりにくいです。K-1とK-1MarkⅡの大きな違いは主にアクセラレータユニットが新型か新型でないかという部分です。ほかの性能の差はISO高感度、リアル・レゾリューション・システム、AF-Cのアルゴリズム改良による動体補足力の向上、センサークリーニング機能の追加が挙げられます。特にリアル・レゾリューション・システムが手持ちでの撮影に対応した部分は非常に強く、高画質マニアの方はK-1Mrk2がとても魅力的に感じるでしょう。
高画質に興味ない方でも価格などの面からK-1Mark2をおすすめします。しかし、すでにもうK-1を持っている、又は中古での購入を考えている方にはとてもオススメできるモデルになっています。後継機が販売されすでに型落ちのモデルといっても発売は2016何で2年前の販売で他メーカーの最新機種の発売時期と変わりません。

レビュー
大手の販売サイト・メディアの評価を一部抜粋要約しまとめました。
フォトヨドバシ
フルサイズで撮れるということ、それだけで心ときめくのに、待たせただけの製品をメーカーは用意してくれた。本レビューでは到底紹介しきれない機能の数々や細かな使い勝手など、随所に開発者の想いやアイデアが詰まっていいる。
純粋にフルサイズとしての魅力も大きい。堅牢なボディは風景などフィールドに出て撮影すっる方に好まれるだろうし、この解像力・画質を得られるフラッグシップモデルとしてはきわめてコストパフォーマンスが高い。
粘り強く開発を続けた人々と、粘り強く待ち続けた人々の夢の結晶。この熱のこもったカメラをしっかりと受け止めよう。K-1の登場は誰もが祝福すべき出来事なのである。
フォトヨドバシさんのレビューはすごいべた褒めですね。それほどペンタックスのフルサイズカメラは待ち望まれていた機種でした。
気になるPENTAX K-1の価格は?
ペンタックスK-1の新品販売価格
ペンタックスk-1(ボディのみ) | 現在の価格はこちら |
約28万円 (2018年5月 メーカー販売価格) |
ペンタックスK-1の中古販売価格
[作例]K-1で撮影された写真
PENTAX K-1はこんな人におすすめ
PENTAX K-1はすでに型落ちのモデルになっていますが、発売時期が2016年4月と新しく最新のカメラと変わらない性能を持っています。しかし最新のK-1Mark2の方がさらに性能が向上し、さらに価格も安い事から特に理由が無い限り最新のK-1Mark2をおすすめします。
しかし中古での購入を考えている方や、K-1を持っていて買い換え、もしくはアップグレードを悩んでいる方で変更になってい部分を重要視しない方はまだまだk-1も現役で使っていくことができます。
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