単焦点レンズとは?それは明るく使いやすいレンズの代名詞!

一眼レフカメラにつける、交換レンズ。

すべての交換レンズは、「ズームレンズ」と「単焦点レンズ」に分けることができます。

ズームレンズはズームリングを回すと様々な焦点距離が選択できますが、単焦点レンズは文字通り、「単」=一つだけの 焦点距離をもつレンズで、ズームは出来ません!

一見とても不便に見える単焦点レンズ。ズームレンズなら便利なところを、なぜわざわざ焦点距離を固定したレンズが存在するのでしょうか。

なんとなく難しそうな単焦点レンズ。ここでは、単焦点レンズの魅力を”たん”とご紹介いたします。

この記事を読んでわかること
  • 単焦点レンズとはどんなものか
  • 明るいレンズとは
  • 明るい単焦点レンズの魅力

単焦点レンズとは。

レンズの焦点距離が変えられないレンズのことを、単焦点レンズといいます。

スマートフォンのカメラでも、ビデオカメラでも、コンパクトデジカメでも、はたまたお天気定点カメラでも、カメラと言えばズームできるものばかりですよね。

一眼レフカメラでも、ズームレンズをつければズームが出来ます。(ズームレンズと単焦点レンズの違いが分からない方、あなたがつけているのはきっとズームレンズですね。)

しかし、単焦点レンズをつけた一眼レフカメラでは、レンズを回しても焦点距離を変えること(ズーム)が出来ません。それが、単焦点レンズの本性です。

そもそも、焦点距離とは?

つまり、ズームレンズなら単焦点レンズと違い、1本のレンズで様々な焦点距離が選択できるわけです。

ところで、焦点距離を変えると、写真にどんな効果があるのでしょうか。

以下、具体例を見てみましょう。木立の中から奥の白い建物に向かって画角を変えていきます。

ここまでで、少しだけズームしたのがおわかりになるでしょうか。

押さえておくべきこと
  • 焦点距離の数字が小さいと、広い範囲を写すことが出来る!
  • 20mm前後までと焦点距離の数字が小さいレンズを、広角レンズとよぶ。

ここまでくると、かなりズームして遠くの建物がくっきり見えてきたのが明らかですね。

18mmや24mm、35mmでは小さかった建物が、200mmではすぐそばに迫った一方、18mmや24mmでは感じられた広さは感じにくいですし、写らず見切れてしまった部分も多いですね。

押さえておくべきこと
  • 焦点距離の数字が大きいと、写真に写る範囲(画角)は狭くなる!
  • 焦点距離の数字が100mm程度より大きいレンズを、望遠レンズとよぶ。

これが、焦点距離の変化と、それに伴う画角の変化です。

単焦点レンズとズームレンズとの違い

実例を用いてご紹介いたします!レンズの名前を見れば一目瞭然。

単焦点代表はSIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art(左)、

ズームレンズ代表がAF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR (右)。2本のレンズの登場です。

それぞれのレンズの焦点距離表示を見てみましょう。

▼24-85mm と、選択できる焦点距離に幅がありますね。これはズームできるからズームレンズ!

▼一方こちらは35mmとしか書かれていません。こちらは焦点距離固定の単焦点レンズ!

ひとことメモ
単焦点レンズ/ズームレンズの区別は、レンズの焦点距離表示を見れば一目瞭然!

単焦点レンズには、F値が小さく明るいものが多い。

これが、単焦点レンズの一番の特長です!

たとえば、「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」という単焦点レンズでは、f/1.8という部分が開放F値を示しており、開放f値は1.8とわかります。

この数字が小さければ小さいほど、レンズの穴から多くの光を取り込める=「明るい」レンズだと表現されます。

また、「AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR」というズームレンズでは、f/3.5-5.6が開放F値で、焦点距離に応じて開放F値が変化することを示します。

多くのキットレンズの開放F値(設定できるF値の中で一番小さい数字)は3.5~5.6ですが、多くの単焦点レンズの開放F値は1.4か1.8程度ととても小さいです。

 

単焦点レンズは焦点距離が固定で、ズームする必要がありません。それだけに、レンズの構造として単純になりやすく、f1.8程度の明るさを確保しやすいといわれています。

押さえておくべきこと
  • このように開放F値が小さいレンズのことを、明るいレンズといいます。
  • 構造の単純さから、単焦点レンズには明るいレンズが多い

絞り、F値についてはこちらの記事も合わせてご覧ください。

F値って何?脱初心者のためのカメラの基本📷

明るいレンズの特徴!一眼レフらしい魅力たっぷり!

大きくぼける!一眼ぽい写真が撮れる!

一眼レフで撮った写真…といえば前後が大きくぼけた写真ですよね。

ピントを合わせた被写体はくっきり浮き上がり、周りはやわらかくボケた、こんな写真・・・

関連:四季を彩る花の撮り方!花の撮影テクニックや設定、適したレンズを知ろう
関連:桜の季節がやってきた! 桜撮影のおすすめまとめ

スマートフォンでは難しいこんな写真を夢見て、一眼レフを手にしたかたもいらっしゃることでしょう。

こんな、大きくボケた写真を撮るのに、明るい単焦点レンズはぴったりです!

F値を小さくすれば小さくするほど、写真のボケは大きくなりますから、F3.5のレンズより、F1.8のレンズのほうがボケ方は大きく、ふんわりとした表現になります。

ひとことメモ
明るいレンズを使うと、被写体のまわりが大きくぼけた、「一眼っぽい」写真を撮ることができる!

暗い場所でも、速いシャッタースピードでブレにくくなる!

カメラでふつうに明るい写真を撮るためには、レンズから光を取り込む必要があります。

レンズのF値は、レンズの中心に開いている穴の大きさを表しており、この数字が小さいほど大きな穴が開いています。大きな穴からは多くの光が差し込むため、シャッタースピードは短く(速く)することができます!

つまり、明るいレンズでは、速いシャッタースピードで手ブレや被写体部ブレを防ぐことができるのです。

明るいレンズで、夕方以降に量産するブレブレ写真とももう、お別れですね!

さらに必要以上にISO感度を上げる必要もなくなりますので、また一歩、美しい写真に近づきます!

Nikon D300s+SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art (SS1/50秒、f1.4、ISO800)

これらが、「明るい」レンズを使うメリットです。ボケる!ぶれにくい!明るいは正義!

ISO感度とは?これを理解すればノイズを減らせます! シャッタースピードを理解することで、一眼レフで美しく・確実に写真を撮る!

軽い!小さい!持ち運びやすい!

単焦点レンズの魅力の一つは、そのコンパクトさにあります!

どんなに素敵な写真が撮れるレンズでも、持ち運びがおっくうなようでは本末転倒ですね。

単焦点レンズはズームしない(できない)分、その構造は単純で、レンズの長さは短くなるのが一般的です。明るくF値が小さい分、やや太さは太くなりがちですが、それでもキットレンズと大差ありません。

なにより、単焦点レンズが長さが短く、その分レンズの重心がカメラボディに近くなりますから、持ったときのフィット感、バランスの良さはスペック以上の実感があります。

(35/1.4はいささか大きくて…35/1.8あたりを手と一緒に)

お手頃価格!キットレンズからのステップアップに

さて、これだけ素敵で便利なレンズのことです…お値段が気になるところですね。

ちあにみ単焦点レンズは1本2万円以下から購入することができます!

一番手頃で扱いやすい35mm f1.8のニコン純正レンズでも1万5千円あまり。

果たしてこれがお手頃価格で、さぞお安いのかと言われればまた別の話ですが…、それでもステップアップしていただきたいお値段です。2万円で写真が変わる!と思えばその価値は大いにあると言えます。

ズームレンズをステップアップしようとすると、桁が変わってしまいますからね(涙)もちろん、単焦点レンズもスペックによって1本ウン十万ってモノもあります。

ひとことメモ
魅力たっぷりの単焦点レンズ、お値段はお手軽なモノも多い!

単焦点レンズのメリットをまとめる。

ここまで明るい!小さい!安い!と単焦点のメリットをお伝えして参りました。

ここで、最もポピュラーな単焦点レンズ35mmF1.8を、いわゆる標準キットレンズと比べてみましょう。メリットをまとめます!

 

AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR

   

AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G

焦点距離

18-55mm

35mm

開放F値

3.5-5.6

1.8 明るい!

寸法

約64.5mm(最大径)×62.5mm

約70mm(最大径)×52.5mm 小さい!

質量

約205g

約200g

市場価格

27,000円~

16,000円~ 安い!

 

画質が綺麗!風景をキレッキレに写そう

F値が小さい=明るくボケやすい、とお伝えしてきた単焦点レンズですが、F8程度に設定して(これを「絞りを絞る」といいます)、ピントが合う範囲を広げて風景を写すことも出来ます!

お伝えしましたように、単焦点レンズはズームレンズのように画角を変える必要がなく、レンズの構造が比較的単純です。

そのため、ズームレンズより単焦点レンズの方が高画質だといわれています。高画質というのはつまり、ピントの合った被写体がくっきりはっきり写っていたり、写真の四隅まできれいに写っていたり、さらには写真を撮ったときの歪みが少なく、建造物も自然に写ったり…ということです。

ひとことメモ
構造的に無理のない、単焦点レンズは画質が綺麗!

ここまで、まさに、メリットばかりですね。

単焦点レンズの欠点

画角が変えられない=ズームできない

一番の特徴でありながら、シチュエーションによっては欠点と言わざるを得ないのが、画角が固定されていることです。

旅行ではカメラやレンズばかりで荷物を膨らませるわけにいきませんし、ご家族やご友人を待たせながらレンズ交換に精を出すのも違いますよね。

そんなときに便利なのはやっぱりズームレンズです。広角から望遠まで1本のレンズでカバーできるズームレンズ(18-300mm f3.5-6.3のようなレンズ)なら、広大な風景も遠くの野鳥も、レンズ交換なしでお手の物です。

そういう意味では、単焦点レンズは不便です。どんな出会いがあるか分からない旅先では、どうしてもズームレンズに軍配があがるといえるでしょう。

ひとことメモ
旅先など荷物が限定されるようなシチュエーションでは、さすがにズームレンズに軍配があがるか。

とはいえ、単焦点スキな私に言わせてもらえば…、単焦点に便利さを求めるのは無粋ってもんです…

それでも単焦点は撮り手を成長させてくれる

ジョンくん

よく、「写真を勉強するなら単焦点レンズ」って聞くけど…、どうして?
それもひとえに、レンズの画角が固定されているからなんだ!

たかし先生

画角が固定されている1本のレンズを使っていくうちに、35mmや50mm、100mmといったレンズ固有の画角(言い換えれば焦点距離)が感覚的につかめるようになってきますまた、画角が自然と身についてくるぶん、被写体に対してどのくらいの距離から撮ればちょうどいいか…など、距離感も身についてくるものです。

こうして、一緒に写真を撮っているうちにその単焦点レンズのことを理解できる感覚は独特ですが、感慨深いものがありますよ。そこそこ時間は掛かりますが。

画角が固定されている、ある意味で制限を受けているだけに、被写体をよく観察するようになりますし、撮り方に困ったときもズームしか頭のないズームレンズと違い、構図を工夫するなど下から撮ってみるなどいろんなアイディアが浮かぶようになります。

単焦点レンズは難しいです。レンズの画角になじんできてもなお難しく感じます。しかし、写真を勉強しているという実感、そしていざ自分の好きな画角で納得いく1枚を収めたときの感動は素晴らしいものがあります。

初めての単焦点・・・おすすめは!?

最初の一本はお気に入りの画角を

単焦点レンズとひとくちにいっても、現代、星の数ほど単焦点レンズがあります。

最初の一本には標準域35mm がおすすめされることが多いですね。35mmはAPS-C機で50mm前後になり、肉眼で見る画角と近いからです。

ですが、最初の1歩はみなさんそれぞれのお気に入りの画角のレンズを手にして、深い深い単焦点の沼を感じてもらいたいと思います。

皆さんがこれまでキットレンズ(ズームレンズ)などで撮りためてきたお気に入りの写真たちの「プロパティ」から、その写真を撮ったときの焦点距離を調べることができます。お気に入りの写真たちのプロパティを見ていくと、お気に入りの焦点距離(=画角)がどれくらいか、見つかるかも知れません。

自分にとって心地良い、しっくりくる焦点距離を見つけていただき、まずはその焦点距離の単焦点レンズを手にしてもらいたいものです。きっと「しっくり」くると思います。

レンズにはレンズフードをつけて撮ろう!

レンズの話題ということで、レンズフードの大切さについても少々…。

皆さん、「レンズフード」つけていらっしゃいますか?

このレンズフード、実はけっこう優れモノなんです。

まずフレアやゴーストの発生をかなり抑えてくれます。よく撮れたと思っていても、いざパソコンで大きく見てみたらイヤな位置にゴーストが…なんてある話ですよね。

また、レンズフードがバンパーのような役割を果たし、レンズのピンチを救う救世主になることも!

レンズはカメラより前に飛び出ていますから、うっかりぶつけてしまうことあると思います。そんなときに、万が一高価なレンズにヒビなんて入ろうものなら!!!

 

…さて、なんとなく、レンズフードをつけておいた方が良い気がしてきたのではないのでしょうか?

レンズがなんとなく長くなるし…おっくう!!と外してしまっているあなた。そんなあなたにご覧頂きたいのがこのページ。

撮影に必須!レンズフードの効果・役割とは?付ける2つのメリット

フレアやゴーストはもちろん、レンズフードの選び方など詳しく解説しております!

単焦点レンズでの作例 

Nikon D300s+SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art (SS1/4秒、f1.4、ISO1000)

開放f1.4のボケ量の大きさ、雰囲気をつくる力の素晴らしさに驚かされました。夜暗いなか、手ぶれ補正なしで1/4秒ということでやや手ぶれしてしまいましたが、背景の丸ボケも綺麗に出ていました。

Nikon D300s+SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art (SS1/160秒、f8、ISO200)

一方こちらは十分絞ったカット。特にズームレンズに見られがちな歪みも、単焦点らしく全く見られず、整った一枚に出来た。中心部分は驚くほどの解像力、周辺部分もかなりの描写力をみせてくれた。周辺部で若干パープルフリンジ、収差がみられるか。

単焦点レンズの人気売れ筋ランキングもチェック

こちらは現在Amazon、楽天、ヤフーショッピングで紹介されている単焦点レンズのランキングです。最安&人気のアイテムを是非チェックしてみましょう!

被写体にあったレンズ選びを楽しもう!

1本でなんでも撮れるなんてレンズはありません。単焦点レンズは各社、広角から望遠までそれぞれ個性のあるレンズが揃っていますので、レンズ選びを楽しんでください😆

ここで紹介したのはあくまでビギナーの皆さんにご紹介したい、単焦点レンズの話です。繰り返しになりますがレンズは星の数ほどあります。肩がちぎれそうなくらい重くて長い単焦点レンズもあれば、ズームレンズよりずっと高価な単焦点レンズもあります。

これとか…、さすがに個人で手に入れて使うことはしばらくなさそうです笑

一眼レフが比較的普及してきたこの時代。

どうぞ明るい!小さい!安い!単焦点レンズで一眼ビギナーから脱皮して、また一歩写真をステップアップしてください!

追伸になりますが…

単焦点レンズを検討されているあなた。あなたには写真に向き合うセンス、それからレンズ沼の素質があります!どうぞ自信を持って、一眼レフカメラの醍醐味を味わってください。

単焦点レンズを購入したら、お子さんを撮ってみるのもおすすめです!

関連記事:一眼レフカメラを使った赤ちゃんの可愛い写真の撮り方・構図まとめ

以下の記事では、できるだけカメラを安く購入するコツを紹介していますのでチェックしてみてください!

関連記事:中古の一眼レフで安くカメラを始めよう!!【最安でカメラを買うコツ】

おすすめの人気関連記事はこちら

関連記事:一眼レフ・ミラーレスはiPhoneよりも写真がきれい!?

関連記事:もう困らない!一眼カメラのレンズとその種類について徹底解説!

関連記事:レンズに「保護フィルター」は必要? 付ける理由とおすすめ製品3つ紹介

関連記事:【マクロレンズって何!?】マクロレンズの魅力を日本一わかりやすく解説!

関連記事:Unsplashで月間500万アクセスを達成した私がスナップ写真の撮り方を解説!

この記事は参考になりましたか?