故障車のけん引やスタックの救出に!最強のけん引ロープおすすめ17選|使い方や選び方も

【PR】本ページはアフィリエイト広告による収益を得ています。

けん引ロープはスタックなどの緊急時のみに使用するものです。移動のためのけん引は危険を伴うめ、基本はロードサービスを依頼することを推奨しています。

雪道などでスタックした車を別の車で引っ張り救出するけん引ロープ。

スタックしやすい場所を走行する機会が多い、クロスカントリー車(クロカン)・SUV、他にもトラックを運転する方には必須のグッズです。もちろん街乗りの軽自動車や普通乗用車にも、突然のトラブルに備えて積んでおくのがおすすめ。

ですが、けん引ロープは意外と選び方が難しいグッズです。種類も多く、また価格帯も思っている以上に幅広いため、何の情報も持たずに買いに行くと絶対迷ってしまうはず。

そこで今回はPicky’s編集部が、けん引ロープの種類やけん引に必要な能力など、けん引ロープの選び方について解説します。記事の後半ではいま売れている人気のけん引ロープをランキング形式で紹介しています。

オフロードを走ったり、キャンプやスキーといったレジャーを楽しむ方や、スタックなど万が一のトラブルのときに備えておきたい方はぜひチェックしてください。

この記事を監修した専門家

モーターフォトジャーナリスト
諸星陽一
BOSCH CDRアナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

    けん引ロープの選び方4つのポイント

    けん引ロープを選ぶときは以下4つのポイントをチェックしてください。

    • 種類
    • 強度・耐久性
    • 長さ
    • フックの形状

    ロープのタイプは3種類!用途やケースに応じて選ぶ

    けん引ロープの種類は大きく分けて3種類です。

    • ベルトタイプ
    • ワイヤータイプ
    • 伸縮タイプ

    それぞれ特性や強度、用途が異なるため、自分の車や使い方に合った種類を選んでください。

    収納しやすく、マルチに使えて常備しやすいベルトタイプ

    収納しやすく緊急用に常備しやすいベルトタイプ

    ベルトタイプは、幅広のけん引ロープです。軽量なナイロン素材を使用しており、さらにくるくる丸めてコンパクトに収納できる点から携帯性や収納性に優れています。強度も高く、けん引にスタック救出にとマルチに使えるうえ、値段も1,000円台から買える製品が豊富。手軽に買って積んでおけるタイプです。

    幅が広い分傷や汚れが付きやすく、他のタイプに比べると耐用年数・寿命が若干ですが短いです。ただ、けん引ロープは頻繁に使用する物ではないため、ほとんどの人は気にならないでしょう。

    編集部

    「万が一に備えてけん引ロープを積んでおきたい」という方は、マルチに使えるベルトタイプを選んでおけば間違いありません

    諸星陽一

    ベルトタイプは一気に力が掛かるため、引き出した後に故障車のドライバーにある程度の技量がないと、救援車に追突するなどの可能性があります。

    スタック車や転落車を引き上げる!レジャー向きワイヤー・ロープタイプ

    スタックや転落を引き上げる!レジャー向きワイヤー・ロープタイプ

    金属製のワイヤータイプ(ケーブルタイプ)は、引っ張る際に遊びが全く発生しないため、強い力で一気に車を引っ張れます。力を100%伝えられるため、雪や泥でスタックした車や、脱輪した車を引き揚げる「緊急時のレスキュー用」として最強のタイプです。

    スタックの救出に強い一方、一切伸縮しないため他のタイプに比べてけん引はしにくいです。発進時にけん引している車に衝撃がダイレクトに伝わってしまうため、けん引時は他のタイプの何倍も慎重なアクセル操作が求められます。アクセル加減を間違えると、急に引っ張られたけん引車両に追突されるかもしれません。

    また、衝撃が強い分フックや車体に掛かる負担も大きいため、できる限り「緊急時」のみ使用しましょう。金属製のほか、ナイロンでできたロープタイプもあります。

    編集部

    4WDやミニバンでキャンプ・スキーといった、スタックの危険性が高い場所へ遊びに行く方はワイヤータイプのけん引ロープを積んでおきましょう

    諸星陽一

    アマチュアは使わないほうがいいタイプです。破断した際はワイヤーが凶器になります。ワイヤータイプは助走をつけて勢いよく引っ張るのではなく、クロカン4WDのLoモードでゆっくりとトルクを掛けて引っ張るような使い方をしないと危険です。
    また、破断時の危険を考慮して、周囲の人はワイヤーの長さの半径の2倍程度は離れていましょう。できれば物陰に隠れるべきです。

    突然の事故や故障に!衝撃がマイルドな伸縮タイプ

    伸縮タイプはその名の通り、伸びたり縮んだりする特徴を持ったけん引ロープです。伸縮することで、車をけん引したり一気に引っ張った際の衝撃を和らげる効果があります。

    伸縮しないタイプの場合、引っ張る際に車体に「ガツン」と強い衝撃が伝わってしまいますが、伸縮タイプなら衝撃を最小限に抑えられます。また、けん引時に車間が縮まってもけん引ロープが地面を擦りません。

    ただ、伸縮タイプは伸びる特性で力や衝撃を和らげてしまうため、スタックした車を強い力で一気に引き上げる用途には不向きです。普通車程度であれば問題ありませんが、大型車やトラックを引っ張る場合は他のタイプをおすすめします。

    編集部

    伸縮タイプは、道路上でスタックなどの突然のトラブルのときのけん引用としてトランクに常備しておきたい方向けです

    諸星陽一

    けん引ロープを選ぶ際は、伸縮タイプを選ぶのが基本だと考えましょう。伸縮しないタイプは、一気に力が掛かるので、スタック車も救援車のどちらにも強いショックが掛かります。それが原因で破損や故障が起きることも考えられるので、一般的な車の場合は伸縮タイプを選びます。
    クロカン4WDで副変速機があり、Loモードを備えるクルマが救助車の場合は伸縮しないロープを使い、ゆっくりと引き出す作業ができます。ワイヤーも同じように使えますが、ワイヤーは破談した際に破談部位が鋼線むき出しになり、危険なのでアマチュアは使わないほうがいいでしょう。

    用途やけん引する車の重量によって強度・耐久性の高いロープを選ぶ

    けん引ロープの強度をチェックする際は、「最大耐荷重・車両総重量(耐荷重)」と「破断張力」の2つの数値を確認します。2つの数値はそれぞれ意味が異なるため、混同しないよう注意しましょう。

    緊急時のけん引目的なら最大耐荷重・車両総重量をチェック

    緊急時の牽引目的なら最大耐荷重・車両総重量をチェック

    最大耐荷重・車両総重量は、「どれくらいの重さの車をけん引できるか」を表す数値で、商品欄に「耐荷重何トンまで」と記載されています。けん引ロープで主に「故障車のけん引」を想定している場合は、けん引する車の「総重量」よりも高い耐荷重性能を持ったけん引ロープを選んでください。

    車の総重量とは、「車の重さ+荷物+乗っている人数」すべてを合計した重さです。「乗っている車は900kgだから、けん引ロープの耐荷重は1tあればOK」ではありません。

    車そのものの重さはもちろん、常に積んでいるスペアタイヤや私物、人の重さまで計算に入れて下さい。例えば、乗っている車が900kgでも、ドライバーと数名の同乗者がいれば総重量1tをオーバーします。

    もし耐荷重選びで迷ったら「少し大きめの耐荷重能力を持ったけん引ロープ」を選んでください。耐荷重が足りないと危険ですが、耐荷重が高すぎても大きな問題はありません。

    編集部

    ただし、耐荷重が高くなればなるほど価格も高くなりますし、大きさもあって積みにくくなるためあくまでも「少し余裕を持った」程度がおすすめです

    諸星陽一

    耐荷重の大きな製品はフック部分も大きく、乗用車などではフックが引っ掛からないこともあります。そのため、フックが引っ掛かることが前提です。大きすぎるものは使えないことがあります。

    スタック救出用は耐荷重ではなく「破断張力」の強さをチェック

    スタック救出用は耐荷重ではなく「破断張力」の強さをチェック

    スタックした車を引き揚げるときには耐荷重ではなく、「破断張力」の数値をチェックしてください。破断張力とは「引っ張った際に、けん引ロープがどのくらいまでの負荷に耐えられるか」を表す数値です。

    けん引車が自走できるけん引と違い、スタックからの救出などの「引っ張る用途」で使う場合、車の重さ全部が負荷となってけん引ロープにかかります。そのため、破断張力の弱いロープだと千切れるかもしれません。

    破断張力の具体的な目安としては、軽自動車や普通車であれば3t~5tあれば十分です。一方で、SUVやミニバンといった大きな車に積む場合は10tくらいの破断張力があると安心です。さらに大きなトラックの場合は、10t以上の破断張力を持ったけん引ロープを選んでください。

    けん引ロープによっては20t、30tもの性能を持ったものもありますが、一般的な車種で20t以上の破断張力が必要なケースはまずありません。

    なお、けん引ロープによっては最大耐荷重と破断張力が混同されていて、どちらかしか表記の無いケースもあります。

    編集部

    迷ったら、きちんと破断張力表記のある製品を選ぶか、少し能力に余裕を持った製品を選ぶといいでしょう

    長さはけん引用なら5mまで!スタック用なら用途に応じて選ぶ

    長さは牽引用は5mまで!スタック用は用途に応じて選ぶ

    けん引用で使う場合、けん引ロープは「5m」までのものを使用しましょう。4mか5mがベストです。実はけん引ロープでは長さも重要で、選び方を間違えると法律違反になります。

    車をけん引する際は、道路交通法で「車同士の間隔は5m以内に保つ」と定められているため、5m以上のロープでけん引すると違反になってしまいます。逆に短すぎるけん引ロープを使うと、車間が狭くなるため追突の危険性があります。

    5m以上のけん引ロープも販売されていますが、こちらはけん引ではなく主にスタック・脱輪・転落した車を引っ張り上げるための物です。

    スタックや転落救出用としてけん引ロープを積む場合、行く場所や想定されるリスクによって適切なけん引ロープの長さは異なります。短くても長くても役に立たないため、事前に行く場所や状況をシミュレーションして適切な長さを選んでください。

    諸星陽一

    けん引ロープは脱出用と考え、修理工場まで運ぶのは業者に頼むのが基本です。自走出来ない状態のクルマをけん引するのは危険です。ミッションが壊れて、エンジンは始動可能で、パワステもブレーキブースターも作動というなら話は別ですが、エンジンが掛からないものは、基本引っ張らないほうがいいです。

    フックの形状は外れにくいものを選ぶ

    フックの形状は外れにくいものを選ぶ

    けん引ロープの両先端にはフックが付いていますが、フックの形状・構造もチェックポイントです。単に引っ掛けるだけの鉤(カギ)状の物ではなく、上記の画像のように返しの金具が付いたリング状の「カラビナタイプ」を選びましょう。

    編集部

    また、フックの形状と一緒に「フックの大きさ」もチェックしておきましょう。あまりにけん引ロープのフックが大きいと、車種によっては車の金具に取り付けができない場合があります。

    諸星陽一

    確実な方法はシャックルという部品を使うことです。両端が輪になったロープやワイヤーをシャックルでつなげます。

    専門家おすすめのけん引ロープ

    この記事を監修したモーターフォトジャーナリストの諸星陽一さんがおすすめするけん引ロープを1つご紹介します。

      ベルトタイプけん引ロープおすすめ人気ランキング比較一覧表

      Picky’s編集部が主要サイト(ネット通販サイトamazon・楽天・Yahoo!・ヤフオク・ビックカメラ・価格.com等比較サイト)の上位商品や、ネットの口コミ・レビューで評価の高かった製品をポイント制で集計。売れ筋上位のおすすめ商品を厳選しました。

      安価でさまざまな用途に使える、汎用性の高いベルトタイプのけん引ロープ人気ランキングです。特に用途が決まっていない方はベルトタイプを積んでおくといいでしょう。

      商品最安価格長さ重さ耐荷重破断張力
      [Ohuhu] 牽引ロープ 6m 最大破断力5t 牽引フック¥7,001 楽天市場AmazonYahoo!6m4.28kg14t5t
      [ノーブランド] 牽引ロープ 長さ5m 車用牽引ロープ ランクル ラングラー ジムニー¥3,470 楽天市場AmazonYahoo!5m1.32kg9t
      [TiCoast] 牽引ロープセット U字シャックルフック式 車用牽引ロープ¥5,221 楽天市場AmazonYahoo!5m1kg8t
      [Cicc] ウィンチベルト トレーラーベルト 牽引用 フック付きボートウィンチストラップ¥3,259 楽天市場AmazonYahoo!5m570g1.5t
      [ADVANTAGE] 牽引ロープ フック¥3,429 楽天市場AmazonYahoo!3m340g3t

      ベルトタイプけん引ロープおすすめ人気ランキング5選

      伸縮タイプけん引ロープおすすめ人気ランキング比較一覧表

      けん引時に車に衝撃を与えにくい、伸縮タイプけん引ロープの人気ランキングです。けん引目的で、車へのダメージを最小限に抑えたい方は伸縮タイプを積んでおきましょう。

      商品最安価格長さ重さ耐荷重破断張力
      [エマーソン] EM-372 車用 けん引ロープ 2t 小型自動車-普通自動車 白旗付き¥3,552 楽天市場AmazonYahoo!4m790g2t3t
      [シーエルリンク] 牽引ロープ 12t 収納袋付き ジムニー ランクル ラングラー等¥14,278 楽天市場AmazonYahoo!2.8m~4.8m5.1kg12t
      [ノーブランド] 伸縮 牽引ロープ 14t 3.8m フック付き けん引 4WD 四駆 カラー全8色¥4,795 楽天市場AmazonYahoo!3.8m~4.6m14t
      [メルテック] RP-50 車用 のびのびけん引ロープ 普通車~1BOX/4WD 重量3t 張力6.3t Meltec¥5,935 楽天市場AmazonYahoo!2m~4m2.08kg3t6.3t
      [seathestars] 4色から選択 14t 牽引ロープ¥7,606 楽天市場AmazonYahoo!4m3.3kg14t
      [BAL(バル)] 自動車けん引伸縮ベルト3t 1623¥5,985 楽天市場AmazonYahoo!4m1.12kg3t

      伸縮タイプけん引ロープおすすめ人気ランキング6選

      ワイヤータイプけん引ロープおすすめ人気ランキング比較一覧表

      車を強力に引っ張れるワイヤータイプけん引ロープの人気ランキングです。キャンプ・スキー・ゴルフといった大自然のレジャーへ行く方は、もしものスタックや脱輪・転落に備えてワイヤータイプを常備しておきましょう。

      商品最安価格長さ重さ耐荷重破断張力
      [TiCoast] 牽引ロープ 車用牽引ロープ 緊急ロープ 最大耐荷重5トン 4m確認中 楽天市場AmazonYahoo!4m/5m600g3t/5t/7t10t
      [MOOKXUU] 牽引ロープ セット 手袋付き 収納袋付き確認中 楽天市場AmazonYahoo!5m/8m/10m5t/10t/12t/20t
      [HAMILO] 牽引ロープ 緊急ロープ けん引ワイヤー 鋼鉄製 事故 災害 雪道 2本セット確認中 楽天市場AmazonYahoo!4m860g5t
      [VORCOOL] 牽引ロープ 緊急ロープ 車用脱出ロープ 4m 7t 汎用確認中 楽天市場AmazonYahoo!4m1.3kg7t
      [akmsx] 車牽引ロープ 夜間反射 汎用牽引ロープセット 高強度u字シャックルフック式確認中 楽天市場AmazonYahoo!5m5t
      [Romensy] 12085A2 合成ウインチロープ グレー ATV UTV SUV トラック ボート ウインチ用確認中 楽天市場AmazonYahoo!15m460g4.5t

      ワイヤータイプけん引ロープおすすめ人気ランキング6選

      けん引ロープおすすめメーカー&有名ブランド

      けん引ロープは、安価な海外輸入製から国産自動車用品ブランドまで、多くのメーカーが開発・販売しています。安価で丈夫な海外製もおすすめですが、より安全性にこだわるなら以下の実績あるメーカー・ブランドの製品がおすすめです。

      • 大橋産業(BAL/バル)
      • Emerson(エマーソン)
      • 大自工業(メルテック)
      • C.L.LINK(シーエルリンク)
      • 槌屋ヤック
      • 橋研
      • ワイルドグース
      • アストロプロダクツ

      今回はこの中からPicky’sおすすめメーカーを2つ紹介します。

      伸縮けん引ロープなら種類豊富な大自工業(メルテック)

      メルテックは、大阪府柏原に本社を置く大自工業株式会社のカー用品ブランドです。バッテリーや保安用品、タイヤカバー、芳香剤など車に関するさまざまなアイテムを販売しています。

      メルテックのけん引ロープと言えば「のびのびけん引ロープ」シリーズです。車に強い衝撃を与えない伸縮タイプのけん引ロープで、車種や用途によって使い分けられる3タイプが用意されています。

      RP-10は軽自動車や普通自動車用、RP-20は軽自動車からミニバン、RP-50は普通自動車から1BOX・4WDまでに対応しています。緊急脱出用には、ワイヤーロープRP-100がおすすめです。

      編集部

      国産ブランドで安心感もけた違い!安心してけん引をしたいと考えている方は、メルテック製品がベストです

      軽自動車から普通車のけん引ロープにはBAL(バル)

      BALは昭和32年創業、大阪府守口市に本社を置く大橋産業のカー用品ブランドです。ジャッキやドライブレコーダーから、ホイールソケットまであらゆるカー用品を取り扱っています。

      BALのけん引ロープは、安全荷重1.4t・1.8t・3tから選べる「けん引伸縮ベルト」シリーズです。軽自動車から普通自動車まで、車種に合わせて選べるうえ、強度も高いので緊急時にも安心して使えます。

      編集部

      ただしBALのけん引ロープは最大荷重3tまでなので、1BOXやSUV、トラックのけん引には適していません

      けん引ロープの用途や使い方

      けん引ロープの用途・使い方・けん引時のルールについて解説します。細かい点は車の車種やけん引ロープによって異なるため、購入したら使用前に必ず車やロープの説明書をチェックしておきましょう。

      けん引ロープの用途は「不動車を引っ張る」

      牽引ロープの用途は「不動車を引っ張る」

      けん引ロープの主な用途は以下の通りです。

      • 雪や泥でスタックした車の脱出用
      • 脱輪・転落した車の救出用

      要は「動かなくなった・動けなくなった車を引っ張るためのロープ」です。自走不能になった車や、スタックした車をもう一台の車で引っ張り、安全な場所まで運ぶ際に使います。

      SUVや4WDに乗っている方は、山や水辺、雪のある場所といったスタック・転落の危険性が高い場所へ行く機会が多いため、けん引ロープは必ず準備しておきましょう。

      街乗りの軽自動車や普通車の場合、故障時は基本的にロードサービスを呼ぶため、けん引ロープの必要性に疑問を持っている方もいると思います。ですが、ロードサービスが来られない場所や、ちょっとしたスタックといったロードサービスを呼ぶまでもない状況でけん引ロープが積んであると便利です。

      編集部

      なお、事故の場合は警察を呼ぶケースがほとんどのため、けん引ロープはまず使いません

      諸星陽一

      その場所にとどまると低体温症の危険や、野生動物との遭遇などといったトラブルに巻き込まれる可能性があるなど、どうしてもその場を離れなくてはならない事態もあります。そうしたときの知識として知っておくことも必要でしょう。

      故障車をけん引する際のけん引ロープの使い方・けん引ルール

      故障車のけん引は危険を伴います。基本はプロに依頼し、あくまで緊急時の対応としてください。

      故障者を牽引する際の牽引ロープの使い方

      けん引ロープの使い方ですが、まずはけん引する車両とけん引される故障車をけん引ロープでつなぎます。けん引用のフックをかける場所は車の前後に取り付けられているので、あらかじめ場所を確認しておきましょう。

      フックをかける際は下からではなく、上からかけるのが外れにくくするコツです。

      故障者を牽引する際の牽引ロープの使い方

      近年の車種では、フロントにあるカバーを開けて、付属のけん引用金具を取り付けてフックをかけるタイプが多くなっています。取り付けるけん引フック用金具はトランクルームや工具箱の中に入っているはずなので、こちらもあらかじめ場所を確認しておくと緊急時に慌てずに済むでしょう。

      フックを掛けたら、以下の手順でけん引を行ってください。

      • 故障車側に運転免許を持ったドライバーが乗る
      • 故障車のエンジンがかかる場合はエンジンをかける
      • かからない場合はキーをONの位置へ回しておく
      • ギアはニュートラルにしておく
      • けん引ロープにけん引とわかるよう30cm四方の白い布を取り付ける
      • 時速30km以下で走行し、追突に注意しながら安全な場所までけん引する

      けん引する側はゆっくりと発進・走行し、急発進や急停止といった「急」な運転は絶対やってはいけません。けん引車に追突される恐れや、けん引ロープに負荷がかかり千切れる可能性があります。

      特にエンジンのかからない車をけん引する場合、ハンドルやブレーキが利きにくくなっているため、追突されるリスクが高くなります。

      編集部

      けん引している車、けん引されている車の挙動に慣れているドライバーはほぼいません。とにかく「ゆっくり」「慎重に」運転してください

      諸星陽一

      けん引ロープを使ってスタック車両を引き出す際、基本的には救援車はスタック車両よりも重い車を使います。そのほうが作業が安定します。スタック車両にもドライバーが乗車し、エンジンが始動できるできないに関係なく、イグニッションをオンの状態にします。イグニッションオンの状態にならないと、ハンドルロックが効いてしまうので危険です。

      諸星陽一

      スタック車両のハンドルをまっすぐにした状態にして、救援車もまっすぐ進みスタック車両を引き出します。どうしても向きを変えないとならないときはしかたありませんが基本はまっすぐに引き出して、その後に向きを変えます。けん引しながらハンドルを切ると、タイに対して本来は力の掛からない方向の力が働いて、足まわりを破損する可能性があります。

      諸星陽一

      勢いを付ける必要があるときは、スタック車両のドライバーは脱出出来たらすぐにブレーキを強く踏んで車を停止させます。そうしないと救援車に追突します。とくにエンジンが掛かっていないときは倍力装置が働いていないので、思いっきりブレーキを踏み込む必要があります。

      ハイブリッドカーはけん引できない

      ハイブリッドカーは牽引できない

      プリウスなどの「ハイブリッドカー」は基本的にけん引ができません。駆動輪が接地している状態でけん引するとモーターまで一緒に駆動してしまい、故障や破損が起きたり、最悪の場合火災が起こる可能性があります。

      ハイブリッドカーが故障した場合は、素直にJAFかロードサービスに依頼しましょう。

      故障車のけん引時はけん引免許が不要!

      故障車の牽引には牽引免許は不要!

      基本的に、750kg以上の車両などをけん引する際は「けん引免許が必要」ですが、故障車を修理工場まで運ぶといった緊急時のけん引ではけん引免許は不要です。もちろんけん引する車が750kg以上であっても問題ありません。

      緊急時以外の、レジャーや業務で日常的に750kg以上の車両をけん引する場合にはけん引免許が必要になります。

      けん引ロープはどこで売っているの?

      けん引ロープの売っている場所は、主にカー用品店やホームセンターです。Amazonや楽天市場といったネット通販でも手軽に手に入ります。カー用品を扱っている場所なら大体手に入りますが、けん引ロープはあまり需要が高くないためお店の規模によっては品揃えが少ない場合があります。

      いろいろな種類から選びたい場合はネット通販が確実です。

      編集部

      稀にリサイクルショップに入荷しているのを見かけますが、安全にかかわる製品のため、できれば中古は避けましょう

      諸星陽一

      現代のクルマはパワーステアリングとブレーキの倍力装置が標準で装備されています。それらの装置はエンジンが掛かっている状態で作動しますので、エンジンが始動できないクルマはハンドルが経験したことないほど重く、ブレーキも常識外の強さで踏まないと効きません。
      エンジンの掛からない故障車をけん引して移動するのは危険です。もちろん、サスペションが破損している、タイヤがバーストしているといった状況もけん引はできません。つまり、けん引できる故障というのはまれにしかない状態です。

      諸星陽一

      けん引ロープは移動のために使うのではなく、スタック時の脱出用として考えておいたほうがいいでしょう。それでもどうしてもけん引をしたい場合は、取扱説明書に書かれている手順を踏んで下さい。ハンドルロックがかからないようにするためにスイッチはどう作業すればいいのか? 
      ATのポジションは「N」を使用しますが、セレクトレバーが動かないときはどうすればいいのか? 
      などのすべてが記載されています。

      けん引ロープの関連商品

      けん引ロープの関連商品を紹介します。ホームセンターやオートバックスといったカー用品販売店で、けん引ロープと一緒に手に入る物も多いため、ついでに揃えておきましょう。

      バッテリーあがりを復活させるジャンプスターター

      ジャンプスターターとは、車のバッテリーが上がってエンジンが始動しなくなったときに電力を供給して始動させるグッズです。車がもう一台必要なブースターケーブルと違い、ジャンプスターターは単体でバッテリーを始動させられます。

      ジャンプスターターを積んでおけば、突然のバッテリー上がりにも対応できるため、万が一に備えてけん引ロープとセットで常に車に積んでおきましょう。

      作業時に手を保護する軍手・グローブ

      けん引ロープ使用時やタイヤ交換作業では、手を保護するグローブや手袋が必須です。ただ、革グローブのような厚みのある物だと作業しにくいため、ぴったりした頑丈なタイプがおすすめ。

      車の事故や故障はいつ起きるかわかりません。車体が熱くなる真夏の炎天下や、凍えるような真冬で作業する際にも、手袋があると安全に作業が可能です。

      突然のトラブルに備えて車にはけん引ロープを積んでおこう!

      けん引ロープは、スタックといったトラブルが起きたとき、車を引き上げる際に活躍するグッズです。

      • キャンプやレジャーで山などのスタックや脱輪しやすい場所へよく遊びに行く
      • 脱輪事故や雪や泥によるスタックが不安

      けん引ロープは上記の方におすすめです。特にSUVや4WDはスタックしやすい場所へ遊びに行くことが多いため、自車に合ったけん引ロープを1本積んでおきましょう。

      Picky’sでは、このほかにもさまざまなカー用品を紹介しています。以下の記事もぜひチェックしてみてください。

      関連記事:【取り付け方も解説】ルーフキャリアおすすめ20選|おしゃれ・かっこいい商品を紹介

      関連記事:車用ジャッキ選び5つのポイント&おすすめ15選!価格の違いで何が変わるのか詳しく解説

      SNS

      Picky’sのSNSアカウントをフォロー