この記事を監修した専門家

あなたの住んでいる家の外壁に塗装の剥がれはありませんか?築10年を超えると外壁や塗装に剥がれが見つかることがあります。

この記事では外壁や塗装が剥がれる原因と対処法を解説します。
押さえておくべきこと
- 剥がれはすぐに業者に点検依頼すべし
- 放置すると建物の損傷につながる
- 補修費用は80~150万円

外壁塗装の剥がれ【よくある症状】
外壁や塗装の剥がれはよく発生する外壁トラブルの1つ。以下のような剥がれが一般的な例です。
築10年以上経過している家では剥がれが発生している可能性があります。住宅の外壁に同様な剥がれがないか確認してください。もし、自分で剥がれなのか、他の症状なのかわからない場合は業者に無料で点検依頼できます。
外壁塗装の剥がれ |
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外壁塗装の剥がれはなぜ起きる?【3つの原因】
外壁塗装の剥がれは経年劣化(時間経過だけの劣化)では発生しにくいです。それでも塗装が剥がれるということは、かならず雨水などの水分が悪さをしています。
剥がれの原因
- 経年劣化
- 施工不良
- 建物の問題

原因1:経年劣化
外壁塗装してから数十年も放置すると、塗装は劣化し外壁を保護する機能が損なわれます。そうなると、外壁材に雨水などの水分が侵入し、剥がれの原因になります。
外壁の塗料は種類により耐用年数が異なり、この年数が短いほど早く劣化します。ウレタン塗料は8-10年、高価なフッ素塗料は約15-20年の耐久性です。

原因2:施工不良
塗装する時の施工不良でも外壁塗装の剥がれが発生します。以下は代表的な施工不良です。
高圧洗浄が不足するとホコリや苔が残って塗装が密着せず、剥がれにつながります。また、塗料の乾燥不足も密着性が低下し、剥がれの原因になります。
外壁塗装の施工不良
- 高圧洗浄不足
- 下塗り・下地処理が不十分
- 塗料選定の間違い
- 塗料の乾燥不足
- 手抜き工事
原因3:建物・構造上の問題
建物の構造を把握せずに施工すると後々剥がれが起きる原因になります。注意すべきはサイディング外壁の「直張り工法」の家です。通気スペースを設けないため湿気の逃げ口がなく、外壁材に吸水されて、塗膜を剥がして逃げようとします。

外壁塗装が剥がれたらどうする?【補修が必要】
放置すると外壁内部が損傷する
「塗装が剥がれているだけ」と思って放置してはいけません。塗装の剥がれは雨水から住宅を守る力が弱まっていることを意味します。

経年劣化が原因のただの剥がれであっても、放置することで二次的に被害が拡大することもあります。
また、外壁塗装が剥がれている=内部に雨水が侵入している可能性も高いです。この場合はすでに建物内部や構造材、柱にまで被害が及んでいるケースがあります。

剥がれを発見したら業者に点検依頼する
自分では判断できない場合は、業者に外壁の検査・チェックを依頼します。外壁塗装の剥がれは外壁材や柱などが損傷する可能性があるため、できるだけ早く業者に検査を依頼しましょう。
業者に検査を依頼すれば外壁の状態を判断してくれます。点検では「水分計による測定」や外壁を剥がして内部を確認する「剥がし検査」により住宅の状況を確認します。
水分計での測定検査は、建物の外壁に存在する水分量を測定することで、適切な施工方法を判断するために行われます。
水分計は、外壁の表面に触れるだけで水分量を測定できる非破壊検査機器です。測定結果が高い場合(50%以上)は、外壁に水分が多く含まれていることを示しており、外壁内部に水分が浸入している可能性が高いです。


まずは無料の「劣化チェック・診断」を業者に依頼し、さらに詳しい検査が必要なときには有料の赤外線調査などで確認してもらいましょう。
業者は何をする?検査から補修までの流れ
業者の点検によって「補修が必要」となったら、見積→契約→施工→確認、とすすめます。
適切な補修方法は業者が提案してくれます。基本的に、外壁内部に水分は侵入して外壁材が腐食している場合は外壁の張り替え+塗装での対応が一般的。経年劣化による塗膜の剥離だけであれば、再塗装だけで対応する場合もあります。
外壁の状況 | 補修方法 |
---|---|
水分侵入による外壁剥がれ (内部が腐食・破損) | 外壁の張替え+再塗装 |
経年劣化による塗膜の剥がれ | 再塗装 |

外壁塗装の剥がれ補修費用はいくら?
補修費用には相場がありますが、劣化状態や家の大き(塗装面積)よって違います。一般的な住宅(2階建て、150㎡)の外壁塗装工事費用の相場は、80〜150万円です。
また、使用する塗料のグレードでも費用が変わります。塗料は、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、ピュアアクリル、無機など、それぞれが持つ特徴や耐久年数の違いが価格に反映されています。高価な塗料は耐久年数が長く、次の外壁塗装までの期間が長くできると考えられます。
また、保証内容によっては費用が抑えられることがあります。

プロが明かす【外壁塗装の剥がれの施工実例】
実例1:外壁・軒天に剥がれあり!外壁材の張り替えが必須
実例:1
状況 | 外壁に剥がれ箇所や、穴あき箇所がみられる。外壁サイディングの張り替えを実施。 |


実例2:外壁・剥がれあり!外壁張り替えと胴縁工事で湿気対策
実例:2
状況 | 外壁に剥がれ箇所があり。胴縁工事とサイディングの張り替えを実施。 |


一番重要なのは【優良業者】を選ぶこと
施工実績の数が多く、継続年数が長い会社を選びましょう。会社の継続年数はそれだけで会社が信用・信頼されている証です。
優良業者には、外壁塗装に精通した外壁劣化診断士、雨漏り診断士、建築士、既存住宅劣化診断士などの有資格者が揃っているところがほとんど。そして、完成後の保証も、優良業者は自信があるからこそ長期で付帯されているのでしょう。
後悔しないため、失敗しないためにも、業者選びは複数見積りで比較をして優良業者を見ぬくことが大切です。

外壁塗装の剥がれでよくある質問
- 外壁塗装の剥がれは自分で直せますか?
- 表面上は自分で補修することもできますが、おすすめしません。外壁塗装の剥がれは外壁材の腐食や構造体の劣化など、目に見えないトラブルを抱えている可能性が高いです。できるなら専門業者に点検を依頼縞状。
- 外壁塗装の剥がれを早期に見つける方法は?
- 外壁塗装の剥がれを早期に見つける方法として、定期的な外観チェックが有効です。ひび割れや色褪せ、水滴の跡などに注意し、異変があれば早めに対処してください。また、気象条件や建物の構造によって剥がれやすい箇所(日陰で乾燥しにくい壁面等)があるため重要な確認ポイントです。
- 外壁塗装の剥がれが起きやすい建物や構造は何ですか?
- 外壁塗装の剥がれが起きやすい建物は、経年劣化が進んでいる古い建物や、塩害などの影響を受けやすい海沿いの建物です。また、構造上の問題がある建物や、施工不良があった場合も剥がれやすくなります。
- 剥がれが見つかった場合、すぐに業者に連絡すべきですか?
- 剥がれが見つかった場合、その範囲や原因によって対処法が変わります。軽度の剥がれであれば自分で対応できる場合もありますが、おすすめはしません。広範囲にわたる剥がれや、構造上の問題が疑われる場合は、速やかに業者に連絡しましょう。
- 剥がれを予防するために選ぶべき塗料の種類は?
- 剥がれを予防するために選ぶべき塗料は、耐久性や防水性、遮熱性が高いものがおすすめです。シリコン塗料やフッ素塗料など、高品質な塗料を選ぶことで、外壁塗装の持ちが良くなり、剥がれのリスクを減らすことができます。
- 外壁塗装の剥がれがある場合、再塗装以外の対策方法はありますか?
- 外壁塗装の剥がれがある場合、塗装以外の対策方法として、外壁材の張り替えや防水工事、シーリング工事、断熱・遮熱材の施工などが考えられます。適切な対策は、建物の状態や構造、予算などによって異なるため、専門業者と相談して決定しましょう。
- 外壁塗装の剥がれを防ぐためのメンテナンス方法は?
- 外壁塗装の剥がれを防ぐメンテナンス方法として、定期的な清掃や点検を行うことで、外壁塗装の寿命を延ばすことができます。
- 外壁塗装の剥がれに対する保証期間はどのくらいですか?
- 外壁塗装の剥がれに対する保証期間は、業者や使用する塗料によって異なります。一般的には5~10年程度の保証が付くことが多いですが、業者と契約時に保証期間や内容をしっかり確認しましょう。
外壁塗装の【剥がれ】のまとめ
この記事では外壁塗装の剥がれについて解説しました。
外壁塗装の剥がれのポイント
- 剥がれの原因は対処の間違い、施工不良、そして前回の塗装の不具合が多い。
- 剥がれを放置すると建物の構造材柱にまで被害を及ぼす。
- 剥がれの予防は日常から目視でのチェック
- 剥がれを発見したら、迷わずに業者に相談する。
- 優良業者をえらぶことが大切。
以上が外壁塗装の剥がれについておさえておきたいポイントです。どんなに小さな剥がれでも、大切な家を守るためには早急な対応が必要です。信頼できる優良業者に工事依頼をし、安心できる住まいで快適な日常を過ごしましょう。