温度調整もできるハンダゴテおすすめ15選|台つきや疲れにくいガンタイプも

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おもちゃや家電製品の電子基板修理、ウッドバーニングといったクラフトやDIYで使える人気のハンダゴテ。実用にも趣味にも使えるため、家庭に一台あると便利です。

ですが、いざ買おうとすると製品によって温度やワット数が異なり、さらにニクロムやセラミックと、いろいろな専門用語が飛び交っていて迷ってしまいますよね。実際、適当に選んだハンダゴテが、温度が足りず使えなかったなんてことも珍しくありません。

本記事では、ハンダゴテの選び方や使い方について解説します。記事の後半では今売れている人気のハンダゴテをランキング形式で紹介。

ぜひこの記事を参考にして、自分に最適な使いやすいハンダゴテを見つけてくださいね。

ハンダゴテではんだ付けできる金属・できない金属

ハンダゴテは電子基板部品の取り付けだけではなく、直接金属同士を接合できるのも特徴です。ただしはんだ付けできるもの、しにくいもの、できないものがあるため、事前にしっかりと用途を確認しておきましょう。

接合できる金属
  • 錫(スズ)
  • 銀・金
  • 亜鉛
  • ステンレス

下に行くほど、はんだ付けがしにくい金属になっていきます。そのため、不可能ではありませんが鋼やステンレスの接合にはあまり向いていません。

特にステンレスは、はんだ付けしにくい素材(難母材)で、専用に「難母材対応はんだ」が売られているほど。作業難度はかなり高めなため、初心者は鋼やステンレスのはんだ接合に挑戦するのは避けたほうが良いでしょう。

接合できない金属
  • アルミ
  • チタン

アルミとチタンに関しては、はんだとハンダゴテでは接合できません。ニッケルメッキ処理を施すことで接合が可能になるようですが、一般的ではないでしょう。少なくとも家庭では不可能です。

上記の金属を補修したい場合は、金属用接着剤といったハンダゴテ以外の接着方法を検討しましょう。

ハンダゴテの選び方5つのポイント

ハンダゴテを購入する際は、以下の5つのポイントをチェックしながら選びましょう。

  1. ニクロムヒーターかセラミックヒーターか
  2. 用途に必要なワット数・温度をチェック
  3. 大物へのはんだ付けにはガンタイプが便利
  4. 台やクリーナー・コテ先が付属しているかどうか
  5. その他付帯機能

安価なニクロムヒーターか使いやすいセラミックヒーターか

ハンダゴテの先端には、昔ながらの「ニクロムヒーター」と近年の主流である「セラミックヒーター」の2種類があります。一般的にセラミックヒーターの方が使いやすいですが、ニクロムヒーターにもメリットはあるため自分に合ったほうを選びましょう。

安価で熱量が高く金属接合やウッドバーニング向けのニクロムヒーター

ニクロムヒーターはこて先にニクロム線を巻いて熱する昔ながらのタイプです。

ニクロムヒーターのメリット
  • ニクロム線を直接熱するため、コテ先の最大温度が高くなりやすく、金属同士の接合向き
  • 構造がシンプルな分価格が安く、使い方も簡単
  • セラミックヒーターに比べて、持ち手からコテ先までが長いため安全に使用できる
  • 単純な構造で、比較的衝撃にも強く頑丈
  • 高熱でしっかりと焦げ目をつけられるため、ウッドバーニングにも最適

ニクロムヒーターは旧式のハンダゴテと思われがちですが、上記のように多くのメリットがあります。

一方、大きなデメリットも。温度が上がりきるまでに5分近くかかるためすぐに作業に取り掛かれない点と、セラミックヒーターのような温度調整ができない点です。そのため、作業に合わせた消費電力(熱量の高さ)のモデルを選ぶ必要があります。

編集部

価格の安さやシンプルな点から、家庭でのちょっとした用途向きです。また、熱量の高さでしっかりと焦げ目をつけられるため、クラフト用途にも最適

温度調整可能で絶縁性の高い電子部品向けのセラミックヒーター

セラミックヒーターは、タングステンヒーターをセラミックで包んだ構造で、現在主流のハンダゴテです。

セラミックヒーターのメリット
  • 熱伝導率の高いセラミックを使用し、ニクロムの半分以下の時間で最大温度まで達する
  • 温度調整も可能で、細かな温度管理を必要とする作業や、鉛フリーはんだに最適
  • 絶縁性が高いことから、精密な電子部品のはんだ付けにも適している
  • 持ち手からコテ先までがニクロムよりも短いため、繊細な作業にもおすすめ

製品にもよりますが、ニクロムがシンプルで一部の作業特化型だとすると、温度調整できるセラミックヒーターはある程度どんな作業もこなせる万能型です。

一方でセラミックヒーターにもデメリットはあります。

ニクロムヒーターに比べて製品価格が高い点と、構造上熱容量が低く高温を必要とする作業はニクロムよりも苦手な点です。また、セラミックは衝撃に弱く落とすと割れてしまう可能性がある点にも注意しましょう。

編集部

融点が高く温度管理が重要な鉛フリーはんだを使う場合や、絶縁性が重要になる電子部品のはんだ付けには、幅広い使い方ができるセラミックヒーターがおすすめです

セラミックヒータータイプは温度調節機能をチェック

セラミックヒーターを選ぶときは温度調節ができるかどうか、またどのように調節できるかをチェックしておきましょう。

セラミックの温度調節は主に2種類あり、ダイヤルなどで細かく温度調節できるタイプと、スイッチで低出力と高出力を2段階で切り替えられるタイプです。

はんだ付けは作業によって必要な温度が細かく変わるため、できればダイヤルで細かく温度調節ができるモデルのほうがおすすめです。細かく調整できるタイプなら幅広い作業に対応できます。

なお、温度管理できるタイプには数値で温度を調節・表示管理できる「デジタル式」と、目盛りで調節する「アナログ式」がありますが、デジタル式の方が見やすく便利です。

編集部

ニクロムヒーターは温度調節ができないため、ワット数で温度が決まります

用途によって適正なワット数・温度のハンダゴテを選ぶ

ハンダゴテを買う際は、用途に合ったワット数の製品を買うようにしましょう。

ニクロムヒーター式ハンダゴテにはコテ先の温度と熱回復量を左右する「ワット数(W)」があります。ワット数が高ければ高いほど最大温度が高く、またはんだ付けしてコテ先の温度が下がってもすぐに設定温度まで回復する仕組みです。

しかし、ワット数が高ければ高いほどいいわけではありません。例えば、普通のはんだ付け作業で高ワット数のハンダゴテを使用すると、温度が高すぎてはんだが一瞬で溶けて作業しにくくなったり、はんだの仕上がりが悪くなります。

なお、ワット数がハンダゴテ温度の目安になるのは、あくまでも「ワット数=発熱量」になる「温度調整できないニクロムヒーター式」の話です。

温度調整できるセラミックヒーター式の場合は、単純な「ワット数=発熱量」にはならないため、「最大温度」や「調節可能な温度範囲」が重要になります。

用途 ニクロムヒーター セラミックヒーター
鉛入りはんだ付け 20W~30W前後 300℃~350℃が調整可能なタイプ
ウッドバーニング 30W以上 400℃前後まで調整できるタイプ
鉛フリーはんだ付け 30W~40W前後 350℃~400℃が調整可能なタイプ
金属配線のはんだ付け 60W前後 400℃以上の温度調整が可能なタイプ
金属のはんだ付け 80W 400℃以上の温度調整が可能なタイプ
ステンレスのはんだ付け 100W以上 400℃以上の温度調整が可能なタイプ

セラミックヒーターに関しては、ある程度の幅で温度調整ができるタイプであれば多くの作業に対応できます。一方で温度調整できないニクロムヒーターの場合は、適切なワット数の製品を選ばないと作業ができない、あるいはやりづらいでしょう。

大物へのハンダ付けには疲れにくいガンタイプが便利

ハンダゴテには、一般的なペンタイプ(ストレートタイプ)のほか、握りやすい「ガンタイプ」もあります。ガンタイプはしっかり握って作業できるため、長時間使用していても疲れにくいです。

ただ、小さい基板のはんだ付けや入り組んだ配線などのはんだ付け、いわゆる「細かい作業」を行うには操作性が劣るため不向き。

「毎回決まった作業しかしない」「大物の接合しかしない」と、明らかにガンタイプの方が作業しやすい場合は検討してみてください。

その他付帯機能が付いているかどうかで選ぶ

製品によっては、 温度調節以外にも便利な機能を搭載したモデルがあります。

  • オートスリープ…一定時間使用しないと温度が下がる機能
  • オートシャットダウン…一定時間で自動的に電源が切れる機能
  • 電池式…電池で動くコンセント電源のいらないタイプ

特にハンダゴテは数百度もの熱を持つ道具です。うっかり電源を切り忘れたり、放置すればヤケドやケガ、最悪のケースでは火災の原因になる可能性もあります。

安全な作業のために、スリープやシャットダウンなどの安全機能が付いたハンダゴテがおすすめです。

編集部

ただし安全機能があるタイプは明らかに価格が高くなります。使用頻度がそう高くなければ、安全装置がついていないモデルでも良いでしょう。もちろんその場合は安全には十分注意してください

初めて買うなら台やコテ先(ビット)が付いたハンダゴテセットがおすすめ

ハンダゴテは単体でも売られていますが、初めて買う方はコテを置く台や交換用コテ先パーツの付いたセットの購入がおすすめです。セットによって内容が異なるため、台やコテ先を別途購入する際のポイントについて解説します。

コテ台(ハンダゴテスタンド)は差し込み型のしっかりとしたものがおすすめ!

ハンダゴテを置くコテ台には、針金などで作られた簡易的に置けるタイプと、ハンダゴテを差し込んでしっかりと置ける差し込みタイプがあります。どちらでも問題ありませんが、おすすめはより安全性の高い差し込みタイプです。

簡易的なタイプの場合、足にコードを引っ掛けてハンダゴテをひっくり返してしまうと、コテ先に付いた高熱のはんだが飛散する可能性があります。

編集部

差し込みタイプなら簡単に外れる心配なく安心して置けるでしょう

クリーナーは金属ワイヤークリーナーがおすすめ

コテ先に付いたはんだを除去するクリーナーは、水を含ませて使う「スポンジタイプ」と、金属ワイヤーではんだをこそぎ取る「金属ワイヤー」の2種類があります。

スポンジタイプは安価で交換もしやすく手軽です。しかし、水を含ませるため掃除した際にコテ先の温度が下がってしまいます。

金属クリーナーは差し込むだけでコテ先が綺麗になり、温度低下もないため使いやすいです。スポンジに比べて、廃棄や交換が面倒な点だけがデメリットとなっています。

編集部

クリーナーはコテ台とセットになっていることが多いですが、もしスポンジしか選択肢がない場合は別途金属ワイヤータイプを買い足すのもおすすめです

コテ先によっても使い勝手や仕上がりが変わる

ハンダゴテのコテ先は一つではなく、さまざまなタイプに付け替えられます。用途や作業によってコテ先を変えることで、作業がしやすく仕上がりも綺麗に。

例えば、一般的な尖った鉛筆型のコテ先は、狭いランドにはんだ付けしやすく万能です。一方で幅が広いコテ先は熱を伝えやすく、ポイントに効率よくはんだ付けできます。

コテ先の種類や名称はメーカーや製品によって異なりますが、大手ハンダゴテメーカー白光(HAKKO)では以下のようなコテ先を扱っています。

画像の左から順に紹介していますので、チェックしてみてください。

HAKKO名称 形状 特徴・用途
B型 よく見る一般的な鉛筆形状 当て方によって幅広い作業に対応可能
I型 B型をより細く尖らせた形状 非常に小さい部品や狭いスペース向き
J型 I型の先端を曲げたような形状 引きはんだや狭いスペースのはんだ付け向き
D型 マイナスドライバー状 面積が広く、チップ部品のはんだ付けに適している
BC/C型 円錐を斜めに切った形状 太く熱が伝わりやすい
BCF/CF型 BC/C型の先端にメッキ加工を施したもの 部品が隣接していてはんだが流れては困る状況向き
BCM/CM型 BC/C型の先端にくぼみがある ブリッジを抑えるため、引きはんだ向き
K型 カッターのような形状 寝かせたり立てたりしてさまざまな用途に使用可能
溝付き型 先端に溝があるタイプ 熱供給が高い・挿入実装部品のフローアップ不足解消

家庭ではんだ付けを行う場合は、一般的な鉛筆型のコテ先だけでも十分でしょう。ですが、コテ先のバリエーションがあるとより多彩な作業が可能になります。慣れてきたら違うコテ先も試してみてください。

業務用であれば、作業によって最適なコテ先選びは欠かせません。品質の高い製品作りに繋がるでしょう。

編集部

ハンダゴテを買う際は、こうしたコテ先が付属しているか、また別途購入できるかどうかをチェックしてみましょう

温度調節不可:ニクロム式ハンダゴテおすすめ人気ランキング比較一覧表

温度調節ができない、シンプルなニクロムヒーター式です。価格が安いため、ちょっとした作業や試しに使ってみたいといったライトな目的であれば十分でしょう。

Picky’s編集部が主要サイト(ネット通販サイトamazon・楽天・Yahoo!・ヤフオク・ビックカメラ・価格.com等比較サイト)の上位商品や、ネットの口コミ・レビューで評価の高かった製品をポイント制で集計。売れ筋上位のおすすめ商品を厳選しました。
商品最安価格ヒーター種類サイズ重量ワット数温度調整機能付属品
[SK11] KF-30S はんだこてセット 30W楽天市場¥829 AmazonYahoo!ニクロムヒーター21cm×3.2cm×3.2cm110g30Wはんだ/簡易コテ台
[白光(HAKKO)] 503 RED 電気器具/電気修理用はんだこて 60W 簡易こて台付き楽天市場¥1,073 AmazonYahoo!ニクロムヒーター‎27.1cm×7.11cmx3.5cm95g60W簡易コテ台
[goot(グット)] MSD40 コードレスはんだこて 電池4本式楽天市場¥2,491 AmazonYahoo!セラミックヒーター全長22.2cm68g9W
[白光(HAKKO)] JUNIOR 337 金属加工・板金加工用はんだこて 80W I型こて先付き楽天市場¥1,327 AmazonYahoo!ニクロムヒーター全長27.1cm125g80W
[ホーザン(HOZAN)] H-840S ハンダゴテセット ハンダゴテ ハンダ吸取線 ヒートシンク楽天市場¥2,770 AmazonYahoo!ニクロムヒーター24.7cmx3cmx9.8cm160g35Wはんだ/ヒートシンク/吸い取り線

温度調節不可:ニクロム式ハンダゴテおすすめ人気ランキング5選

温度調節可能:セラミック式ハンダゴテおすすめ人気ランキング比較一覧表

温度調整可能なセラミックヒーター式ハンダゴテの人気ランキングです。温度調節機能はコストがかかる以外にデメリットはなく、あれば必ず役に立つ機能です。よほど作業が限定していない限り、基本的には温度調節可能なセラミックヒーター式がおすすめです。

商品最安価格ヒーター種類サイズ重量ワット数温度調整機能付属品
[Manelord] はんだごてセット 温度調節可(200~450℃) 60W/110V PSE認証 安全楽天市場¥1,999 AmazonYahoo!セラミックヒーター60W〇(200℃~450℃)はんだ/コテ台/吸い取り器/スポンジ/ピンセット/コテ先5個
[白光(HAKKO)] FX600A ダイヤル式温度制御はんだこて 基盤が見える クリアタイプ楽天市場¥4,565 AmazonYahoo!セラミックヒーター全長23.3cm61g50W〇(200℃~500℃)
[SREMTCH] はんだごてセット ON/OFFスイッチ 温度調節可(200~450℃)楽天市場¥1,399 AmazonYahoo!セラミックヒーター60W〇(200℃~450℃)はんだ/コテ台/クリーナースポンジ/コテ先5個
[goot(グット)] PX-201 温調はんだこて 70Wハイパワー 鉛フリーはんだ対応 日本製楽天市場¥3,686 AmazonYahoo!セラミックヒーター12.19cmx2.79cmx9.14cm90g70W〇(250℃~450℃)
[KLARYTYMA] はんだごてセット 200-450℃調温つまみはんだワイヤー、スタンド、吸い取り機付属楽天市場¥1,954 AmazonYahoo!セラミックヒーター60W〇(200℃~450℃)はんだ/コテ先5個/コテ台/クリーナー/吸い取り器/ピンセット
[ETEPON] はんだごて セット 温度調整(200~450℃) 60W 110V デジタルマルチメータ楽天市場確認中 AmazonYahoo!セラミックヒーター60W〇(200℃~450℃)コテ先5個/吸い取り器/コテ台/クリーナースポンジ/その他
[KLARYTYMA] はんだごて セット 80W 温度調節可 LEDデジタル オン/オフスイッチ付き楽天市場¥1,799 AmazonYahoo!セラミックヒーター27.8cm×10.6cmx4.4cm220g80W〇(200℃~450℃)コテ先5個
[goot] TQ-95 即熱はんだこて ストレート型(はんだこて台セット)楽天市場¥3,582 AmazonYahoo!セラミック全長21cm65g15W/90W〇(2段階)コテ台/クリーナースポンジ
[白光(HAKKO)] 985-01 PRESTO 急速加熱はんだこて 20/130W ガンタイプ 耐熱キャップ付き楽天市場¥2,873 AmazonYahoo!セラミック全長16cm100g20/130W〇(2段階)
[HANMATEK] SD1 はんだごて60W ハンダゴテ 調整可能な温度範囲200°C-480°C PSE認証楽天市場¥3,880 AmazonYahoo!セラミックヒーター‎24.1x20.8x18.5cm1.08kg60W〇(200°C~480°C)コテ台/スポンジ/はんだ巻き取りリール

温度調節可能:セラミック式ハンダゴテおすすめ人気ランキング10選

初心者向け!ハンダゴテの持ち方や使い方

ここでは初心者向けにハンダゴテの使い方について解説します。

今回紹介する使い方は一般的な基板修理のケースです。接合やウッドバーニングについて知りたい方は各メーカーサイトや、専門家が紹介している動画やブログを参考にしてください。

  • ハンダゴテの使い方
  • STEP.1
    準備を行う
    まずは、ハンダゴテを使用する前に、ハンダゴテを温めたり、必要なものを準備しておきます。

    はんだごては電源を入れてもすぐには使えません。コテ先の温度が使用に適した温度になるまでにニクロムヒーターで5分ほど、急速過熱機能付きのセラミックヒーターで数十秒~1分ほどかかります。そのため、最初にハンダゴテの電源を入れ、コテ台などの安全な場所に置いておきましょう。

    その際ハンダゴテの先端が黒く酸化していたり、前回のはんだが残っているとはんだ付けがうまくいきません。その場合は綺麗にクリーニングしておきましょう。

    ハンダゴテを用意したら窓を開けたり、はんだや保護メガネ、手袋といった必要な物を準備します。はんだ作業は高温のコテ先や飛散しやすいはんだを扱います。そのため保護メガネや手袋は必須です。

    また、フラックスが必要な場合ははんだ付け作業の直前にはんだ付けしたい箇所周辺に塗布しておきましょう。

  • STEP.2
    ランドを温めてはんだを流し込む

    準備ができたら、まず基板のランド(銀色の部分)をコテ先で数秒間温めます。はんだを流し込む場所が十分に温まっていないとうまくはんだが流れないからです。

    ランドを温めたらコテ先を少しだけ離し、はんだを近づけます。するとはんだがコテ先の熱で溶けてランドに落ちます。はんだが落ちはじめたら少しコテ先を動かしてランド全体にはんだがいきわたるように調整してください。

    はんだがうまくランドに流れたら素早くコテ先を離します。この動作を素早くやらないとはんだ不良の原因になります。

  • STEP.3
    でき栄えを確認する

    無事はんだ付けが終わったら仕上がりをチェックしましょう。特にランドからはんだがはみ出ていたり、逆にランドを覆いきれていない箇所が無いかどうかは重点的にチェックしましょう。

    はんだ付けが綺麗にできるとはんだは光沢のあるつるんとした状態で固まります。コテ先の温度が高すぎたり、低すぎたりするとはんだがザラザラと光沢のない状態になったり、ヒビやツノができてしまいます。はんだの状態が悪い場合は不良の原因になるためやり直しましょう。

ハンダゴテ有名メーカー&ブランド

ハンダゴテは品質重視の国内メーカー製から、100均や雑貨屋などで売っている格安の海外メーカー製までさまざまなメーカーが扱っています。ただ、ハンダゴテは電気や熱を帯びる製品のため、できれば下記の信頼と実績のあるメーカー製がおすすめです。

  • HAKKO(白光/ハッコー)
  • HOZAN(ホーザン)
  • 太洋電機産業(goot/グット)

Picky’sおすすめの上記3メーカーを簡単に紹介します。

家庭用から業務用までなんでも揃うHAKKO(白光/ハッコー)

HAKKOは、1954年に設立された大阪に本社を置き、設立以来一貫してハンダゴテの開発や製造に取り組んできた老舗メーカーです。

HAKKOのハンダゴテは、ペンタイプのニクロム式やセラミック式はもちろん、電池式やガンタイプ、業務用の高出力製品までありとあらゆるハンダゴテを扱っています。HAKKOをチェックすれば必ず自分の希望のハンダゴテが見つかるでしょう。

もちろん付属品も豊富で、本体から付属品まで全て揃います。初心者にも上級者にも必ず合った製品が見つかるおすすめのメーカーです。

プロも認める高品質なハンダゴテならHOZAN(ホーザン)

ホーザンは、大阪府大阪市に本社を置く工具全般を扱う大手メーカーです。工具を使用する職種、いわゆるプロ向けの安定した製品を多数販売しています。

そんなホーザンのハンダゴテは、ホーザンらしいプロ向けの高品質な製品が揃っています。価格だけを見れば決して格安とは言えませんが、性能を考えればコスパは優秀です。

信頼できる、しっかりとしたハンダゴテがほしい方はホーザン製がおすすめ。

ペンタイプが豊富に揃う太洋電機産業(goot/グット)

gootは1965年設立のハンダゴテのトップメーカー太洋電機産業の自社ブランドです。gootの高い性能と品質を持ったハンダゴテは国内のシェアはもちろん、世界中で愛用されています。

gootのハンダゴテはステーション型やガンタイプも扱っていますが、特にペンタイプの品ぞろえが豊富です。それぞれ出力や性能、機能、価格帯が異なるさまざまなペンタイプのハンダゴテが揃っています。

HAKKO同様、ハンダゴテも付属品もほとんどがgootで揃うため、いろいろ比較しながら見てみるのがおすすめです。

ハンダゴテの関連商品

ハンダゴテの関連商品を紹介します。

煙やはんだの飛散から眼を守る防護メガネ

はんだ付け作業では、出た煙が目に入ったりコテ先に付いたはんだが飛散する可能性があるため、作業中は必ず保護メガネを着用してください。さらに吸い込み対策のマスク、やけど対策の手袋もあれば完璧です。

もちろん保護具だけではなく、窓を開ける、換気扇を回すといった対策も同時に行うようにしてください。

Picky’sでは、以下の記事で保護メガネについて解説しています。購入時の選び方や価格帯別の違い、今売れている製品などを紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてください。

関連記事:保護メガネおすすめ15選!選び方や形状のちがいを解説

どこでも作業ができるポータブル電源

コンセントの無い場所でも家電が使用できるポータブル電源があれば、どんな場所でもはんだ付け作業が可能です。

はんだ付け作業は鉛の入ったはんだを使ったり、高熱になるコテ先を扱ったりするため、自宅の室内で作業するのに不安を感じる方も多いようです。ポータブル電源を使えば庭やベランダでもハンダゴテ作業が行えます。

普通のハンダゴテであれば消費電力はせいぜい100W。出力と容量が小さめなお手頃なポータブル電源でも十分です。もちろん災害時や停電時の備えとしても使えるため、一台検討してみてはいかがでしょうか。

Picky’sでは、キャンプなどのレジャーや災害時の生活用電源として大活躍するポータブル電源を多数紹介しています。どこでもさまざまな家電が使える、今人気のポータブル電源について詳しく知りたい方は以下の記事もぜひ参考にしてください。

関連記事:【評判はどう?】Anker(アンカー)のポータブル電源おすすめ全6機種【実機レビュー】

関連記事:【2021年最新情報】コンパクト ポータブル電源 Smart Tap PowerArQ miniレビュー!

ハンダゴテよくある質問

フラックスって何ですか?はんだ付けには必ず必要ですか?

フラックスを一言で言えば「はんだ付けを良くする促進剤」です。はんだ付けする部分の異物や酸化膜を除去し、はんだ付けを良くする効果があります。

 

使い方は、はんだ付けをする前にその場所にフラックスを塗布するだけです。これだけではんだ付けしやすくなります。

 

電子部品のはんだ付けであれば、元からフラックスの入った「ヤニ入りはんだ」を使用すれば十分なケースも多いです。ですが、ヤニなしはんだや鉛フリーはんだを使用するケースや、ヤニ入りを使用してもはんだの広がりが悪い場合はフラックスを使用しましょう。

はんだ付けに失敗してしまいました。どうしたらいいですか?

はんだ付けは慣れないとかなり難しい作業です。そのため、ブリッジしたりザラザラの仕上がりになって失敗してしまうケースも多いでしょう。ですが、修正は可能です。

 

例えばはんだが少なかった場合は、単純にはんだを足せばOKです。

 

はんだが多すぎた場合や仕上がりが悪かった場合は、「吸い取り器」や「吸い取り線」を使って古いはんだを除去してやり直しましょう。吸い取り器はその名の通り、古いはんだを融かしてポンプのように吸い込む製品です。

 

吸い取り線は編み込んだワイヤのような形状で、はんだ付けした場所に熱したハンダコテと一緒に押し当てることで古いはんだを吸い取って除去してくれます。

 

はんだ付けに失敗したら、吸い取り器か吸い取り線を使用して古いはんだを取り除き、再度はんだ付けをやり直しましょう。

鉛フリーはんだってなんですか?

鉛フリーはんだとは、その名の通り鉛成分を含まないはんだです。(正確にはごくごく微量含まれています)通常のはんだには、はんだの流動性を良くするために鉛(Pb)が含まれています。

 

ですが、鉛が環境に悪影響を与えてしまうため、現在企業中心に鉛フリーはんだ(無鉛はんだ)が使用されています。

 

鉛フリーはんだは流動性を良くする鉛がほとんど入っていないため、はんだ付けしにくい特性があります。また融点(融ける温度)が通常のはんだよりも20℃~50℃高いため、使用するハンダゴテもやや高い温度が必要です。

 

総じて扱いや使い方が難しいため、一般家庭で鉛フリーはんだを使用する機会はそう多くないと思いますが、使用する場合は上記の点に留意して使用しましょう。

基板の修理や金属の補修にはハンダゴテがおすすめ!

ハンダゴテは、はんだを溶かして基板配線の修理をしたり、金属を接合して補修できる便利なグッズです。

  • おもちゃや家電製品の基板修理をしたい
  • 金属を接合させたい
  • DIYや電子工作に興味がある
  • 会社で行うはんだ付け作業の練習がしたい
  • ウッドバーニングをやってみたい

ハンダゴテは上記の方におすすめです。会社だけではなく、自宅にもハンダゴテがあれば修理やDIYにきっと役立つでしょう。安いものは1,000円~2,000円台から購入できるため、とりあえず試してみるのにも最適です。

Picky’sでは、このほかにもDIYや補修で役立つグッズを多数紹介しています。以下の記事もぜひ参考に、さまざまなDIYにチャレンジしてみてください。

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